『CHIBI』(チビ)は、高橋陽一の漫画作品である。1992年から1993年にかけて、「週刊少年ジャンプ」で連載された作品。単行本全6巻。主人公は、身長が極端に低い中学3年生の仲本智で、あだ名は「チビ智」。運動音痴で何もとりえが無く、いつもうじうじしていることから、典型的ないじめられっこ。むごいいじめを受け、自殺を試みようと学校の屋上に登り、フェンスを乗り越えようとするが、級友の岩井耕介に止められ、それをきっかけにボクシングを始めどんどん強くなっていくストーリー。連載終盤の時期にJリーグが開幕したため作者はキャプテン翼の再連載に差し替え、物語として中途半端なまま連載終了となった。その後、「完結編」という形で増刊にて連載終了後の続きに当たるエピソードが掲載されており(単行本最終巻である第6巻に収録)、物語として完結したものになっている。毎日むごたらしいいじめを受けていた仲本は、同級生・岩井の「だったらお前もボクシングをやってみないか」の一言に誘われて森川ボクシングジムの門を叩く。ジムでは生まれて初めてサンドバッグを叩いてみる。まったく経験がないため目茶苦茶なフォームでたたきまくるが、唯一岩井だけは仲本の隠された才能を見抜きつつがあった。そのひた向きさを認められ仲本は同ジムの入会が決定した。翌日、岩井は仲本が本格的にボクシングを始めることをクラスの全員に公言してしまう。それによって、その日のジムはいじめられっこ仲本のトレーニングの様子をからかう目的で見学に来る同級生らで埋め尽くされた。その揶揄三昧に仲本はくじけて挫折しようとするも、岩井の鼓舞激励によって息を吹き返しひたすらサンドバッグを叩き続ける。額から出血しても懸命な表情でサンドバッグに立ち向かう仲本のひたむきな姿にギャラリーの同級生らは唖然。からかい半分で来た自分たちに自己嫌悪が募ったのか、倦みあぐねて帰っていってしまった。仲本は彼らのからかいに勝利した。そして、こぶしから血を噴き出してもサンドバッグを叩き続けるその根性をほかの練習生からも認めてもらえた。しかし喜びもつかの間、熱心に練習に励んでいるさなか、療養から戻ってきたプロライセンサー・浜野からのとばっちりを受けたのだが、何とか努力を認められる。。一方、熊田は徐々に荒れていった。校内では暴力を振るい、ゲームセンターでからんできた高校生らを一気に叩き潰した。ある日、両親の不仲からくる熊田の不満は頂点に達し、仲本に対する本格的な焼入れを決行する。出前中の仲本を急襲し、出前の品をぶちまけ公園に連れて行き仲間と3人でリンチ。しかし、いつになく凄惨なリンチに子分2人は辟易してしまう。熊田の様子はおかしく、半ば目には涙を浮かべながら仲本に明らかな殺意を持っていた。仲本は鉄棒に思いっきり叩きつけられ血まみれ。出前に出たっきり帰ってこなかったため心配した岩井らに発見され即救急車で搬送、13針縫う重傷を負ったが一命を取り留めた。しかし、仲本は熊田を傷害罪で告訴することもなく、「これは自分と熊田君の些細なトラブルから起きたこと」と説明し熊田を庇護した。翌日、義憤に駆られた岩井は熊田を校舎裏に呼び出した。岩井は仲本の敵を打つべく熊田との決闘を決意していたのだ。対する熊田も「お前とはいずれ決着をつけなければならないと思っていた」と述べ、まさに様相は一触即発の様相を呈していた。しかし、その様子を教師らに見つかってしまい、決闘は流れた。 その後、仲本と熊田の学園祭での一騎討ちが毎日ひた向きに練習に励んでいた仲本を近所で見ていた熊田の1年生時の担任男性教諭の責任によって実現された。そして試合当日。全校生徒ほぼ全員が観戦する中で、レフェリーには浜田、セコンドには岩井と森川を迎え雌雄を決した一戦を迎えた。しかし、試合が始まるや否や熊田の懐に飛び込んだ仲本が喰らったのは熊田のキックであった。場内は騒然とした。熊田は仲本とまともにボクシングの試合などやる気がなかったのだ。熊田の目的は開かれたリングという場で仲本を公開処刑することであった。熊田は立て続けに仲本に馬乗りになり顔面パンチの雨あられを加えた。ボクシング対ケンカの異種格闘技戦の様相を呈してしまった。第2ラウンド、熊田はまともにボクシングルールで戦うのかと思いきや、見方は甘かった。しかし仲本は熊田の蹴りなどの猛攻をかいくぐってパンチを叩きこむ。しかし、一瞬のすきをついて首を捕まれてしまう。熊田は思い切り仲本の首を絞めあげ本気で殺そうとしてしまう。熊田の暴走にゴングは乱打、熊田の反則負けは決定するもそれでも横暴を極めた熊田に見かねた岩井ら仲本陣営や試合執行部はリングに乱入し熊田を取り押さえ、岩井は熊田の顔面にストレート一発お見舞いした。熊田は完全にいじけ「止めてやる」の一言でリングを降りようとする。せっかくの公開試合は熊田の破天荒を極めた横暴による反則負けで幕が降りようとしていた。しかしお人好しの仲本は熊田に「逃げちゃ駄目だよ」と近いうちの再戦を要求すると、「これ以上付きまとわれるのはごめんだ」との熊田の意志によりボクシングルールでの即時再戦が決定した。当初は熊田の傍若無人ぶりにブーイングの嵐だった観衆も、「まともに戦うのなら」という条件付きで熊田応援に回り、場内は熊田コールと仲本コールに二分された。熊田は徐々に心が動かされた。試合は仲本のカエル跳びアッパーと熊田の1発のメガトンパンチが勝敗のカギとなった。しかし、長い間ブランクのあった熊田はボクシングの感覚を忘れてしまってなかなかパンチが命中しない。一方の仲本は繰り返しかえる跳びアッパーを試みるものだから熊田に見透かされ反撃に遭ってしまう。そして終盤、両者の動きが止まったところで熊田の振り下ろしメガトンパンチと仲本のかえる跳びアッパーの相討ちとなった。両者ノックアウト。テンカウントぎりぎりで立ち上がったのは仲本であった。熊田は立ち上がれない。仲本の勝利が決定し、仲本はリングで仁王立ちしたまま雄たけびを上げたかというとそのまままたばったりと倒れ意識を失ってしまった。1週間の入院後、久々に学校を訪ねてみると仲本はすっかり人気者になっていた。しかし喜ぶのもつかの間、自分が入院している間に怠っていた草花のことを思い出し、あわてて校舎裏の花壇に駆け込んだ。そこにいたのは、相変わらずきれいに咲き乱れている草花とじょうろを持ってたたずんでいた熊田の後ろ姿であった…。ボクシングの名門藤波学園に入学した仲本は、ボクシング部の初日の新入生歓迎ロードワークに参加する。入学前より十分な基礎体力を培ってきた仲本にとっては30kmのロードワークは十分クリアできるものであったが、ルームメイトの石倉の嫌がらせで足を負傷した同じくルームメイトの野田を庇い、さらに同じくルームメイトのモーちゃんとともに3人で2軍落ちが決定してしまった。米沢コーチの指導のもと、頑張って1軍昇格を狙う決意をするのも束の間、そこで待っていたのは米沢による理不尽かつ凄惨なしごきであった。少なく見積もっても50人はいた2軍の練習生たちは、米沢のしごきによってあっという間に5人にまで減ってしてしまい、そのうち一人も米沢の残忍酷薄に耐えかね退部を決意したうえで米沢に殴りかかろうとするも返り討ちに遭ってしまう。しかし、懸命に練習について行った残る4人は米沢のしごきにも難なく耐えられるほどの基礎体力を蓄え、そして見かねた米沢が提起したスパーリングで見事に彼を打ちのめした。米沢は4人の実力と根性を認め降参し、1軍の関コーチに1軍昇格を土下座して懇願する。そこで乾監督の仲介によって、2軍の選手たちがそれぞれ1軍の選手に勝てた場合に1軍昇格を認めることが決定した。仲本たちとの和解により米沢は対抗戦に向けた2軍の指導を担当することが決まり、また、ずっと練習をさぼり続けてきたお調子者結城ナオトもちゃっかり対抗戦に参加することが決まった。仲本を2軍雑草軍団のリーダーに任命し、5人は日々朝から晩まで熱心に練習に励むことになる。そしてやってきた、運命の対抗戦当日。試合開始前に2軍コーチの米沢は対抗戦をプロ同様のノーヘッドギア・スリーノックアウト制にすることを提案し、それが1軍の選手の承諾によって了承された。そして迎えた第1試合。切り込み隊長の野田寛斎は、対戦相手としてウェイトの全く異なる石倉一平を指名し、その要求を是が非でも通すためにゴング前なのに対戦予定相手であった秋本春夫を殴り飛ばして失神させてしまう。これで遺恨清算マッチが決定し、野田は圧倒的な実力差で石倉を打ちのめしてしまう。続く第2試合の大野豊は、試合中に自分が元暴走族のリーダーであることを明かし、対戦相手の的場を右ストレートでマットに沈める。そして第3試合の巨漢モーちゃんの試合では、「ウェイトの合う選手がいない」という理由だけで関コーチの差し金により3年生の釜田を差し出してきた。茫然自失のモーちゃんはあっけなく2回のダウンを奪われ絶体絶命となるも、コーナーポストに上がった仲本の叱咤激励により奮起し、必殺の「猛牛突進パンチ」で大逆転を収める。2軍は勝ち越しが決定する。4戦目の結城ナオトの試合では、対戦予定相手の石倉はすでに野田によって倒されてしまっており、よもや不戦勝かと思いきや、結城自身の要望により岩井との対戦が急きょ決定した。結果は両者スリーダウンの引き分け。そして乾監督は2軍の実力と根性を認め米沢に脱帽し、仲本の1軍昇格は無条件で認められ、対抗戦は2軍の3勝1引き分けの大勝で終わった。しかし、そんな融和的ムードをぶち壊すかのように一人で黙々と練習を続けている、100年の一人の天才パンチャー三沢郁也がいた。仲本は特別試合として彼と対戦するが惜敗し、1軍ー2軍の対抗戦では唯一リーダーの仲本だけが負けてしまった。三沢はその学年のインターハイで、見事モスキート級を制覇した。
出典:wikipedia
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