『関ヶ原』(せきがはら)は、東京放送創立30周年記念番組として司馬遼太郎の小説『関ヶ原』を原作に、TBS系にて1981年1月2日から1月4日まで3夜連続で放映された大型時代劇。石田三成と徳川家康を主人公に、豊臣秀吉の死から天下分け目の関ヶ原の合戦に至るまでの過程を壮大なスケールで描く。このドラマの最大の特徴は、それまで「徳川家康に無謀な戦いを挑んだ愚か者」もしくは「太閤亡き後の実権を握ろうとした奸臣」として描かれがちだった石田三成を、司馬の原作に即した「豊臣家への忠義に熱い正義の人」として主人公に据えた点にある。このドラマの放映前にもNHK大河ドラマ『黄金の日日』などのように三成を悪役として描かないドラマはあったが、それらは全て三成が脇役として描かれるのみであり、本格的に三成を主人公に据えて描いたのはこのドラマがはじめてである。ただし、一方的に美化するのではなく、融通のきかない性格から敵を増やし破滅していく過程を客観的に描く視点は、原作に忠実である。逆に、徳川家康に関しては司馬の原作と異なり、原作のように「陰謀家の狸オヤジ」という描き方はせず、関ヶ原の戦いの後に豊臣家の忠臣としての三成に敬意を表して涙するといった、懐の大きい人物として描いている。物語は、天正遣欧少年使節のメンバーだった原マルチノが、ローマ教皇庁に関ヶ原の合戦の顛末を書簡で知らせるという形で語られる。東京放送(TBS)の開局30周年を記念して局として全力をあげて制作したドラマであり、放映時の視聴率は最高18.4%を記録した。主演の石田三成に加藤剛、徳川家康役に森繁久彌という絶妙な配役をはじめ、三船敏郎・宇野重吉・辰巳柳太郎・杉村春子・沢村貞子・栗原小巻などといった当時舞台や銀幕の重鎮として知られた俳優を脇役端役に配した超豪華キャストは「奇跡のキャスティング」と呼ばれ話題となった。司馬の壮大な原作を損なうことなく再現してみせたドラマである。それまで「悪役」とされがちだった石田三成を「忠臣」として描いたドラマである。石田三成を演じた加藤剛が著書「こんな美しい夜明け」(岩波書店)の中で、このドラマと石田三成への愛着を語っている。しかし、このように総合的評価は高い一方で、以下の点に対する批判もある。本作はその後、1981年10月11日から同年11月29日まで7回にわたって、日曜20:00 - 20:55に分割放送されたことがあった。※11月1日は「セイコー・スーパー・テニス」(ヴィンセント・ヴァン・パタン×マーク・エドモンドソン)中継(19:30 - 20:55)のため、19:30の『人間ふしぎ不思議』と共に休止。
出典:wikipedia
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