DShK38重機関銃(DShK38じゅうきかんじゅう、:、デグチャレフ=シュパーギン大口径)は、ソビエト連邦製の対空用重機関銃である。しばしば対人にも使用される。この重機関銃は、ヴァシーリー・デグチャレフが基礎設計を行い、ゲオルギー・シュパーギンが装弾機構を改良した。愛称はDushka(デュシーカ、デシーカ)で、ベトナムでこれと遭遇したアメリカ軍は、Dush-K(ダッシュK)などと呼んだ。ソビエト連邦軍は1929年に対空用大口径重機関銃の開発を開始した。初期開発はデグチャレフが担当し、1930年に完成したこの重機関銃はDKと呼称されていた。しかし、DK重機関銃は給弾機構が30連発ドラムマガジンであるが故にすぐに弾切れを起こしたため、1933年-1935年にかけて少数が製造されるに留まった。シュパーギンは、DK重機関銃の給弾機構をベルト式に変更した改良型を設計し、1939年にDShK1938として採用された。この重機関銃は第二次世界大戦以降、ソビエト連邦軍の標準重機関銃として使用されている。一般的なソ連・ロシアのベルト給弾式機関銃は銃の右側から給弾されるように設計されていることが多いが、DShKは西側諸国の機関銃と同様に左側から給弾されるように設計されている。DShK1938は多目的に運用される。三脚などに搭載したり、GAZ-AA トラックに3丁搭載しての対空任務や、IS-2重戦車やSU-152自走砲・T-40水陸両用軽戦車などに搭載されての歩兵支援などに使用された。DShKの三脚はPM1910重機関銃の銃架と同様に牽引用の二輪と防盾が付いており、この銃架は車輪を取り外した後に脚を展開して対空用の三脚架として用いることも可能である。1946年には給弾機構に改良を加えたDShK1938/46(DShKM)が開発され、T-54・T-55・T-62の砲塔上などに搭載された。その後、ソビエト連邦軍ではDShKは新型でより軽量なNSV重機関銃に更新されて退役したが、DShKは中国(54式重機槍)・ルーマニア・パキスタンでライセンス生産されているほか、多くが東側諸国や共産ゲリラ組織への軍事援助に供与された。また、多くのDShKがアフリカや中東などの地域紛争において、ピックアップトラックなどの荷台に搭載して使用されることも多い。DShKは、銃口部のマズルブレーキなど一目でわかる特徴があることなどから、「東側の兵器」として印象づけやすいためか戦争映画の小道具としてしばしば"出演"する。かつてのアメリカ映画ではブローニングM2重機関銃を改造してDShKらしく仕上げたプロップガンが登場することが多かったが、近年では本物のDShKを基にしたプロップガンが使用されることが多い。M2重機関銃改造のものは、機関部がより単純な箱型をしていることや、銃身が単身のストレート型で下にガスチューブがないことなどから識別できる。
出典:wikipedia
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