『さちことねこさま』は唐沢なをきの漫画作品である。月刊コミックビーム(エンターブレイン)2002年9月号から2005年11月号まで連載。単行本全3巻(同社)。単行本3巻で一つの物語というのは作者には稀な長さである。お笑いを基本とした、1話完結の形式であるが、物語は全体で一つの大きな流れを作り、クライマックスからラストシーンへと鮮やかに続く手際はストーリー漫画の迫力も併せ持っている。全39話の長い物語を、読み切りギャグでありながら、一貫した縦糸で貫いている希少な作品である。主人公がドジな女子高生である点は定番であるが、両親は不明(途中で登場してくる)で叔父・叔母の家に世話になっており、その叔母が主人公をいじめまくり、学校でもいじわるなお金持ちのお嬢さんがいるなど、定番を通り過ぎて時代錯誤の設定をしている。主人公の超能力も役に立つのか立たないのか、非常に中途半端で、そんな眼鏡っ娘の主人公は何の取り柄も無く、ひたすら泣きながら右往左往するばかり。新しいのか古いのかさっぱりわからない、あえてベタな設定を逆手に取ってギャグにする唐沢なをき独特の世界である。「眼鏡っ娘」「ドジっ娘」が好きな読者は「萌える」かもしれない。転校生薄氷さちこは頭上の空中に巨大な球形をした猫が浮かぶ(「ねこさま」と呼ばれる)。これは、先祖代々の「業」が凝(こご)ったもので、誰の頭の上にもあるのだが眼には見えない。これを「アタマノサキニアルモノ」と言う。さちこは特別業が深いのか誰の眼にも見える。彼女は、親切に話しかけてくれるあおくさ君に事情を話し、こんなんじゃ友達も出来ないとめそめそ泣きじゃくるのだった。ねこさまは、基本的にさちこを守ってくれるのだが、コントロールが効かず暴走することがよく有り、学校でも叔母の家でも迷惑をかけ、さちこの孤独は深まるばかり。しかし、「アタマノサキニアルモノ」が実体化している人はさちこだけではなかった。次々と新奇な「アタマノサキニアルモノ」(全て球形)が現れる。初めは基本的に敵だが、中にはさちこを慕って友達になるものも出てきて、いつのまにかさちこの周りには友達グループが出来る。或る日、それまで単発的だった敵が、「地下帝国」という巨大組織としてさちこの前に立ちはだかった。さちこたちは捕らえられ地下帝国に連行されるが、そこのボス(大教主)は、なんとさちこの母だった。母の陰謀は「アタマノサキニアルモノ」を持つもので世界を支配しようというものだった。それを拒もうとするさちこ。キャラクター総出演の最終決戦の時、さちこに眠っていた能力が目覚めた。※基本的に登場順
出典:wikipedia
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