土田 直鎮(つちだ なおしげ、1924年(大正13年)1月16日 - 1993年(平成5年)1月24日)は、日本の歴史学者。東京大学名誉教授。元国立歴史民俗博物館長。東京大学卒業後は、史料編纂所に勤務し、「大日本史料 第二篇」の編纂に従事した。専門は日本古代史で、平安時代の貴族社会に関する論考が多い。特に摂関政治期の政治について、当時の通説であった摂関家の政所が政治の中心であったとする「政所政治」論を否定して、依然として太政官を中心とした政務が行われていたことを立証したことで知られている。土田の研究方針は、史料を精密に理解するの一言に尽き、後世に名を残すといった功名に基づく研究を嫌っていた。1993年1月24日、国立歴史民俗博物館長在職中のまま、肺炎のため死去。1980年4月進学生歓迎会の三次会において、「これから遺言を話す。俺が死んだら紙に書いて国史の研究室に貼っておけ」と語ったという。
一、現代人の心で古代のことを考えてはならない。
二、古代のことは、古代の人の心にかえって考えなくてはならない。
三、俺は長い間、そうしようと思ってやってきたが、結局駄目だった。お前らにできるわけがない。ざまぁみろ。
古代のことを古代人の心で考えるというのは研究者として当たり前の態度であるが、土田ほどの碩学が駄目だったと正直にこぼした意味は深い。また、常々「俺は道長なんかと酒は飲みたくない」と語っていたという。学徒出陣の際は、埼玉県にあった熊谷陸軍飛行学校に見習士官として入校し、教官から「お前たちは消耗品である」という訓示を受け、面会や外出、休暇もなく、家族写真の持ち込みや隊での写真撮影まで禁止される、特攻のための厳しい訓練を受けた。兄に「ミスター警視庁」と呼ばれた土田國保元警視総監(1971年12月の土田邸事件で夫人を亡くした)、弟に東京証券取引所社長の土田正顕がいる。
出典:wikipedia
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