トウキョウサンショウウオ("Hynobius tokyoensis")は、有尾目サンショウウオ科サンショウウオ属に分類される有尾類。日本(茨城県、神奈川県、埼玉県、千葉県、東京都、栃木県、福島県の一部)固有種模式標本の産地(模式産地)は西多摩郡(東京都)。種小名"tokyoensis"は「東京産の」の意。全長8 - 13センチメートル。体側面に入る皺(肋条)は左右に12本ずつ。背面の色彩は黄褐色や黒など変異が大きい。体側面に青白色の斑点が入る個体もいる。上顎中央部に並ぶ歯の列(鋤骨歯列)は小型で、アルファベットの「U」字状。四肢はやや短く、胴体に沿って前肢(および指)を後方へ、後肢(および趾)を前方に伸ばすとわずかに接するか2.5肋条分の隙間ができる。趾は5本。卵嚢の表面には明瞭な筋が入らない。以前はカスミサンショウウオの亜種とされたり、愛知県に隔離分布するとされていた。1987年に発表されたアロザイムの分子系統解析では、本種はトウホクサンショウウオに近縁で愛知県の隔離個体群はカスミサンショウウオに近縁とする解析結果が得られた。2001年に発表されたミトコンドリアDNAの分子系統解析でもこの結果が支持された。2006年現在では愛知県の隔離個体群とされていたのはカスミサンショウウオとする説が有力とされる。種内ではミトコンドリアDNAの分子系統解析から、北部個体群(茨城北部、福島南部)と南部個体群(神奈川、埼玉、千葉、東京、栃木)の2つのグループに大きく分かれると推定されている。海岸から標高300メートル以下の丘陵や低山地にある、落葉広葉樹林やスギ・ヒノキからなる人工林に生息する。夜行性。食性は動物食で、昆虫、ミミズなどを食べる。繁殖形態は卵生。2 - 4月に水田や湧水溜まりなどで50 - 120個の卵を卵嚢に包んで産む。5月に孵化し、10月までには変態して幼体になる。生後3 - 5年で性成熟する。野生下では繁殖に参加するオスのうち生後10年以上の個体が7 - 35 %を占め、最高で生後21年の個体の報告例がある。飼育下では30年以上の生存記録が報告されている。宅地開発・ゴルフ場や道路建設による生息地の破壊により生息数が減少し、1990年代以降は谷津田の放棄による繁殖地の乾燥化、人為的に移入されたアライグマやアメリカザリガニによる捕食、ペット用の乱獲などによっても生息数は減少している。東京都日の出町では町の天然記念物に指定されている。生息地では有志によるビオトープ造成などの保護対策が進められているところもある。
出典:wikipedia
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