『ウエスト・サイド物語』("West Side Story")は、ロバート・ワイズとジェローム・ロビンス監督の1961年のアメリカ映画。70ミリ映画。シェイクスピアの『ロミオとジュリエット』を元にした同名のブロードウェイ・ミュージカルの映画化作品。ナタリー・ウッドとリチャード・ベイマー主演。これにジョージ・チャキリス、リタ・モレノらが加わり、「トゥナイト」「アメリカ」「マンボ」「クール」「マリア」など映画の中で歌われる曲も多くの人を魅了してサウンドトラック・アルバムも空前の売り上げとなった。アカデミー賞では作品賞をはじめ、ノミネートされた11部門中10部門を受賞し、この中には作品賞、監督賞とともにジョージ・チャキリスとリタ・モレノがそれぞれ助演男優賞と助演女優賞を受賞した。またロバート・ワイズは4年後に「サウンドオブミュージック」でも監督賞を受賞している。音楽はレナード・バーンスタイン。1961年10月18日にユナイテッド・アーティスツ配給で全米で公開され、批評家、観衆からの絶大な支持を得て、その年のアメリカ国内第2位の興行成績となった。そしてAFIアメリカ映画100年シリーズによると、アメリカ映画ベスト100では1998年に第41位、2007年に第51位、2004年のアメリカ映画主題歌ベスト100では「雨に唄えば」「サウンドオブミュージック」と並んで3曲が選ばれ、また2006年のミュージカル映画ベストでは「雨に唄えば」に続いて第2位 (第3位が「オズの魔法使い」 第4位が「サウンドオブミュージック」)となりミュージカル映画の代表作として評価は高い。日本では1961年12月23日に丸の内ピカデリーなどの松竹洋画系で封切られて、丸の内ピカデリーでは翌1963年5月17日まで511日にわたるロングラン上映となった。これは前年のベン・ハーを凌ぐ記録で、丸の内ピカデリーだけで興行収入4億4,968万円を上げ、全ての上映館の最終的な配給収入は13億円の大ヒットとなった。ポーランド系などのアメリカ人少年達で構成されている非行グループ・ジェット団は、最近力をつけてきたプエルトリコ系アメリカ人の非行グループ・シャーク団と、地元の唯一の広場である屋上運動場の占有権を巡って敵対関係にあった。一触即発の状況が続くある夜、中立地帯であるダンスホールで顔を合わせることになった。初めてのダンスパーティに期待で胸を弾ませていたマリアは、そこでトニーという男性に出会い、恋に落ちてしまう。2人は口付けを交わすが、マリアがシャーク団のリーダー、ベルナルドの妹であり、トニーは以前ジェット団のリーダーだった。・・・・主役級の俳優たちの歌は大部分が吹き替えられており、吹き替えの歌手の名前は映画でもサウンドトラックアルバムでもクレジットされていなかった(現在販売されているものにはクレジットされている)。これは当時広く行われていた慣習であったが、後にいくつかの問題に発展した。特に大きな問題となったのはナタリー・ウッドの吹き替えである。ナタリー・ウッドは自分の声が使われると信じて撮影を行っていたが、裏ではマーニ・ニクソンによる吹き替えが決められていた。撮影終了後に初めて自分の声が使われないと知ったウッドは激怒したと伝えられる。そのため、ニクソンの録音はウッドの協力のない状態で行わざるを得ず、アップショットの場面を中心にウッドの歌い間違いの修正に苦心した上、最後のシーンのマリアの「触らないで!」 (“Don't you touch him!”) 「大好きよ、アントン」 (“Te adoro, Anton.”) の台詞吹き替えまで行うことになった。このことからニクソンは、サウンドトラック・アルバムの売上の一部を要求するに至ったが、配給会社もレコード会社もこれを聞き入れず、結局はバーンスタインが自主的に報酬の一部をニクソンに回すことで解決を図った。他にも、アニタの吹き替えを担当したワンドが訴訟を起こし、サウンドトラックの売上の一部を受け取ることで和解している。 1979年12月31日TBS『月曜ロードショー』再放送他、全10部門。ただし作曲家賞は、映画のための書き下ろし音楽ではないという理由で対象から外された。映画では舞台版から楽曲構成、歌詞等に相当の変更が加えられている。また役名や役の位置づけにも一部変更がある。役の大きな変更では、ジェッツの2番手にあたる役がアクションではなく「アイス」という役に変更されている。またファイティングシーンで戦うのも、ディーゼルではなくアイスに変更されている。アイスは常に冷静さを欠かさないクールな少年として設定されているため、トーンティングでのアニタの悲劇が起きる場面には彼の存在があってはならず、直前にトニーを探しに外に出たため、ドラッグストアにはいない。彼の役を演じたタッカー・スミスは、来日公演ではリフを演じ、リフ役のタンブリンの歌唱部分も吹き替えとして担当した。他にグラジェラとヴェルマの位置づけが入れ替わっていたり、ブライダルショップのオーナーであるマダム・ルチアが登場したりといった変更がある。楽曲の順序の入れ替えとして、ダンスパーティー後にシャークスを待つジェッツが歌う「クール」と、決闘後に同じくジェッツが歌う「クラプキ巡査どの」の位置が入れ替えられている。これに伴い「クラプキ巡査どの」はアクションではなくリフが中心となって歌い、「クール」は死んだリフに代わってジェッツを束ねるアイスが歌い、内容も「シャークスへの復讐にむけて冷静になれ」という意味を持ったものになっている。また、舞台版では決闘後(第2幕冒頭)に置かれている「素敵な気持ち」が2日目夕方のトニーとマリアの待ち合わせ前に移され、マリアたちがお針子をするブライダルショップでの情景に変更されている。これらの変更は明るい雰囲気をもった「クラプキ巡査どの」と「素敵な気持ち」を決闘前に、不気味で緊張感の高い「クール」を決闘後に移すことで、決闘を挟んでの物語の暗転をよりくっきり描き出す効果を得ている。また、ダンスパーティー後のナンバーである「トゥナイト」と「アメリカ」の順番が入れ替わっている。「アメリカ」は舞台版では女たちだけの歌だが、映画ではアニタ率いる女たちとベルナルド率いる男たちが対抗して歌い、歌詞もベルナルドたちがアメリカの欠点を数えあげる、より社会批判的な内容に変えられている。その他の楽曲構成の変更として、舞台版の序曲では「どこかへ」の旋律が現れるが、映画版では「マリア」の旋律に変えられ、続く「プロローグ」も舞台版より拡大されている。また、舞台版では第2幕前半にあって全員のダンスを含む「どこかへ」のシークエンスは歌の前後が大幅にカットされ、歌はトニーとマリアのデュエットで歌われる(オリジナルでは舞台裏の女声が歌う)。「体育館でのダンスパーティー」はリフ役のタンブリンのアクロバットを見せるために拡張されている。また「あんな男に/私は愛している」は「あんな男に」後半のデュエット部分がカットされ、マリアのソロからそのまま「私は愛している」に移行するほか、「ひとつの心」でも若干のカットがある。
出典:wikipedia
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