上園 啓史（うえぞの けいじ、1984年6月30日 - ）は、福岡県福岡市出身のプロ野球選手（投手）。大阪府茨木市生まれ、2歳の時に福岡市へ移住。小学校3年時に「香椎オリオンズ」でソフトボールを始め、中学1年時に野球を始め、フレッシュリーグ「福岡東コンドル」で投手兼内野手としてプレー。東福岡高校に進学し、2年時に春のセンバツに出場したが登板機会はなかった。同校野球部の同期には吉村裕基がいる。その後、首都大学野球連盟所属の武蔵大学に進学して硬式野球部に入部。2年春の二部リーグ戦で優勝し、帝京大学との入れ替え戦でも全3試合に登板したが1勝2敗で一部昇格はならなかった。翌年の秋季リーグでも優勝し、獨協大学との入れ替え戦で再び全3試合に登板し、2勝1敗で一部昇格を果たした。4年時には第35回日米大学野球選手権大会日本代表にも選出された。大学では他の野球部員が冬休みにアルバイトや帰省する中でトレーニングに打ち込んでいた。首都大学リーグでの通算成績は1部で8勝11敗、2部で20勝7敗。2006年の大学・社会人ドラフト会議で阪神タイガースから3巡目指名を受け、入団。背番号は41。入団後の体力測定で「プロで1年間やる体じゃない」とダメ出しされ、腹筋を毎日600回から1000回行うことを約束した。の開幕時点では二軍だったが、先発投手陣の不調から6月上旬に一軍へ昇格。3試合目の登板となった、6月20日の対楽天戦で初勝利を挙げるなど結果を出し、先発ローテーションに定着。セントラル・リーグの新人投手では最多、チーム3位となる8勝を挙げ、新人王を受賞した。なお、プロ初勝利をあげた試合では、同年に自身同様に新人王を受賞した田中将大との投げ合いを制しての白星である。はカーブの割合を増やして投球の幅を広げると公言していたが、オープン戦から不調で開幕一軍を逃し、二軍でも打ち込まれることが多かった。5月下旬に一軍昇格し、しばらくは好投していたが、7月22日の巨人戦で2回4失点（自責点2）、同月28日のヤクルト戦でも2回3失点で降板すると7月30日に二軍降格。それ以降再昇格することなくシーズンを終えた。シーズン成績は4勝0敗で敗戦投手にはならなかったものの、二軍では12試合で3勝5敗、48回を投げて防御率4.50の成績だった。はシーズン序盤から登板機会に恵まれず、9月19日の対広島東洋カープ戦で先発としてシーズン初登板。3失点で勝ち負けはつかなかったが、同年の一軍登板はこの1試合のみだった。はオープン戦で不調のケーシー・フォッサムに代わり開幕ローテーションに入る。好投しても勝ち星に恵まれない状態が続いていたが、4月10日の対東京ヤクルトスワローズ戦で633日ぶりの勝利を挙げた。はFA移籍した小林宏之の入団によって、背番号が47に変更となった。同年は、プロ初の一軍出場無しに終わり、二軍では16試合に登板して防御率3.08であった。同年12月8日、松崎伸吾との交換トレードで東北楽天ゴールデンイーグルスへ移籍した。背番号は引き続き47となった。には、4月に一軍公式戦で1試合だけ登板。イースタン・リーグ公式戦では、18試合の登板で、2勝4敗、防御率3.07という成績を残した。シーズンの終了後には、背番号を61に変更している。には、一軍公式戦5試合に登板。自身1年振りの登板になった4月17日の対福岡ソフトバンクホークス戦（クリネックススタジアム宮城）では、先発で6回途中まで2失点と好投した。一軍では0勝3敗に終わったものの、二軍での防御率は2.54で、イースタン・リーグ最優秀防御率投手のタイトルを獲得した。には、「今年ダメならもう終わり」という危機感を抱きながら、春季キャンプから早めに調整。しかし、古巣・阪神と対した6月4日のセ・パ交流戦（楽天koboスタジアム宮城）での救援登板で4失点を喫するなど、一軍公式戦では集中打や突然の制球難に見舞われることが相次いだ。結局、一軍では9試合に登板。救援で2ホールドを記録したが、0勝1敗、防御率5.87という成績でシーズンを終えた。には、公式戦の開幕前に左ふくらはぎの肉離れで、長期にわたって戦線を離脱。その影響で、一軍公式戦での登板機会なしに終わり、10月2日に球団から戦力外通告を受けた。2015年11月10日に、シートバッティング形式の12球団合同トライアウト（草薙球場）に参加。打者3人を無安打に抑えた。MLBのサンディエゴ・パドレスでは、この結果を受けて、11月22日に高知東部球場で開催した日本国内初のトライアウトに招待選手として上園を参加させた。いずれのトライアウトでも移籍に至らなかったことから、現役引退を決意。野球生活に区切りを付けるべく、同年12月下旬から2016年1月までオーストラリアのウィンターリーグに参加した。プロ野球経験者による学生野球の指導に必要な学生野球資格の回復に向けて、ウインターリーグへの参加を前に研修会を受講。2016年2月2日付で、日本学生野球協会から資格回復の適性認定を受けた。この認定を機に、阪神の地元・関西地方の一般企業に勤務しながら、関西メディカルスポーツ学院で野球選手科と中等部の統括投手アドバイザーを務める。2016年5月2日、同年から発足したヨーロッパ・プロ野球リーグ「ユーロリーグベースボール」のオランダ・アムステルダム・ベースボールに投手兼任コーチとして入団。同リーグに所属する初の日本人選手となった。。2016年10月17日、現役を引退しBCリーグの滋賀ユナイテッドベースボールクラブの監督を受託したことが報道された。

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