ヒュッケバイン()は、バンダイナムコゲームスが展開しているコンピュータゲーム『スーパーロボット大戦シリーズ』に登場する架空の兵器。本項では発展機のヒュッケバインMk-IIやヒュッケバインMk-IIIについても記載する。異星人に対抗する目的で開発が行われた、パーソナルトルーパー(PT)と呼ばれる兵器群に属する人型機動兵器。地球の技術のみならず異星人の技術も採用されており、極めて高い性能を持つ。スーパーロボット大戦シリーズには1995年3月17日発売の『第4次スーパーロボット大戦』にて、リアル系オリジナル主人公の搭乗機として初登場した。以後発売されたシリーズ作品にも、改造機や後継機など関連する機体が登場している。『第4次スーパーロボット大戦』でスーパー系オリジナル主人公機として登場したグルンガストとは対を成す存在として扱われており、後継機が同時に設定されることが多い。系列機のデザインは、量産型を除きすべてカトキハジメが担当している。名称は第二次世界大戦時のドイツ軍戦闘機、Ta 183につけられた愛称フッケバイン(Huckebein)に由来する。『第4次』以降も移植・リメイク作での再登場や系列機が登場しており、以下に登場作品と略称を挙げる。『第4次』でリアル系オリジナル主人公の専用機として初登場。異星人からの侵略に備えて開発されたPTで、ゲシュペンストの後継機という設定。『第4次/S』のみ、機体のカラーリング(基本色は水色)と名称を変更可能。『新』ではかつて起動実験に失敗したという設定が、αシリーズではPT関連の設定がそれぞれ付加されていった。以下はOGシリーズでの設定。英字武器名称のあるものは北米版『OG』における表記。ビルトシュバインをベースに、ゲシュペンストMk-II量産計画のデータを盛り込んで開発された。従来のPTとは異なるHフレームを採用。内蔵兵器を極力廃することで、軽量化や製造コストの削減を達成している。3機が製作され、ビルトシュバイン同様にプラズマ・ジェネレーターの採用を予定していたが、地球圏防衛計画の要請(SRX計画のテストのため)を受け、2機にEOTを使用したブラックホールエンジンを搭載することとなる。その際、ブラックホールエンジン搭載機はRTX-008L / R、プラズマ・ジェネレーター搭載機(後述)はRTX-009へと形式番号が変更された。その後、008Rは起動実験の際に暴走事故で失われている。従来のPTを凌駕する運動性と火力に加え、分身機能と対ビームフィールドを有する。後継機と区別するため「ヒュッケバイン008L / R」や「ヒュッケバインMk-I」とも呼称される。『OG』ではカトキハジメによってヒュッケバインMk-IIから逆算する形でリファインされた。カラーリングもMk-IIと同様の紺色に変更。当初の予定通りプラズマ・ジェネレーター(αシリーズでは核融合エンジン)を搭載したヒュッケバインで、後継機のデータ取得用の機体。カラーリングは緑色。これは『第4次/S』で選択できるカラーリングのうち7番目のものと同一の配色である。当時の最新型PTであり、本機とビルトラプターのデータを基にR-1が開発された。『α』に登場。連邦軍極東基地で封印されていたヒュッケバイン008Lを、ヒュッケバインMk-IIのパーツを使用して改修した機体。外観は赤いMk-IIで「レッド」とも通称される。性能はMk-IIとMk-IIIの中間に位置する。SRX計画に危機感を抱いたイルムが奪取した。『OG』シリーズにもEXの名を持つ機体が設定上存在するが、008Lの改装機ではない(後述)。ヒュッケバイン009を大幅に改造したデータ取得用の機体。機体名は「エクストラ・ヒュッケバイン」の略。開発中はヒュッケバインEXと呼称されていたが、SRX計画が一時凍結処分を受けヒュッケバイン系の開発も中止された時期に型式番号や名称、仕様が変更されている。従来の設定におけるヒュッケバインEXのポジションに当たる、Mk-IIとMk-IIIの中間に位置する機体である。AMガンナーとAMボクサーのテストなどに使用された。T-LINKシステムやテスラ・ドライブも搭載されており、調整次第でMk-IIIと同等の能力を引き出すことが可能とされる。外形上の特徴として頭部V型アンテナが無く、SRXに似たゴーグル型のバイザーを装着している。マリオンとカークの会話から、ウラヌス・システムも搭載していることが示唆されている。実戦でもAMガンナーとの合体形態(エクスバインガンナー)やAMボクサーを装備した形態(エクスバインボクサー)での運用が可能。ただしトロニウム・エンジン非搭載のため、ガンナーのGインパクト・キャノン斉射は2門までとされる。トロニウム・エンジン搭載のMk-IIIに比べると制約こそあるものの、コアトルーパーシステムを運用できるため、通常エンジンよりも高出力なエンジンが搭載されていることが伺える。『第2次OG』に登場。ガリルナガンによるヒュッケバインシリーズ破壊の余波で大破したエクスバインを、予備パーツで簡易修復した機体。エクスバインのフォルムをベースとしつつ、各部に赤と橙色のパッチ・アーマーが装着され左右非対称のデザインになっている。この追加パーツには伸縮性・耐久性に優れた「ADテープ」で封印が施されている。さらに大型の剣「T-LINKセイバー」や、それを納める鞘を兼ねる盾「ストライク・シールド」、対ビームコーティングが施されたマント「コーティング・クローク」を装備し、外観が大きく変化した。機体名は英語の「灰」とフランス語の「H」を意味し、破壊された凶鳥(ヒュッケバイン)が不死鳥のように灰の中から蘇ることを示す。『第2次OG』に登場。ハミル博士とオオミヤ博士が計画した改修計画に基づいた、エクスバインの本来の強化改修形態。「スーパー・パーソナルトルーパー」に分類されるという。開発時のコードネームは「Mk-X」または「ダブルEX」。機体名には2つのEXの他、ヒュッケバインシリーズ6番目のモデルであることから、ドイツ語で6を表す「ゼクス」の意味が込められている。外部装甲の換装に加え、動力にはシュウ・シラカワから提供されたトロニウムを用いたトロニウム・エンジン、そしてブラックホールエンジンが搭載され、出力の大幅な向上を実現。その分扱いも非常に難しくなっており、イングの強大な念動力により、外部から出力を安定させるという運用を行っている。009からメイン動力源として長らく運用されてきたプラズマ・ジェネレーターは戦闘中にイングが機体を組み上げるという荒業で完成させたためそのままになっているが、普段は使用されていない模様。ストライク・シールドは装備位置が背面に変わり、新装備にファング・スラッシャーなどの念動系投擲武器の発展型「T-LINKスライダー」が加わる。また、ブラックホールエンジンの恩恵により、ヒュッケバインのブラックホール・キャノンの発展型「ブラックホール・バスターキャノン(BBC)」が使用できるようになった。なお、念動力による機体組み上げという荒業を可能にしたのはイングの人並み外れた念動力もさることながら、ガリルナガンによる度重なるヒュッケバインシリーズ襲撃を憂慮したマオ・インダストリーのスタッフにより、短期間での改装と調整の容易さを目的としたコネクト部の可能な限りの単純化という配慮がなされていたことによる。『スーパーロボットスピリッツ』の前日談小説にて設定が作られ、『α』にてリアル系オリジナル主人公の初期搭乗機としてゲーム初登場。同作ではMk-IIIも登場するため、当初から前座・繋ぎという扱いである。以下はOGシリーズでの設定。ヒュッケバインの改良・量産試作機で、連邦軍の次期量産機トライアルに向けて開発されたPT。暴走事故を引き起こしたブラックホールエンジンに代わり、改良型のプラズマ・ジェネレーター(αシリーズではモビルスーツと同じ核融合エンジン)を採用。生産コストダウンや信頼性向上のため、機体フレームや関節部にはゲシュペンストMk-IIのものが流用されている。グラビコン・システムを装備しており、攻撃にはGインパクト・キャノン、防御にはグラビティ・ウォールを使用可能。コクピットブロックは脱出ポッドを兼ねた小型戦闘機パーソナルファイターとなっており、ヒュッケバインMk-IIIとの互換性がある。ヒュッケバインと同様に3機が存在。T-LINKシステムを搭載した1号機は、DC戦争時にムーンクレイドルへ立ち寄ったヒリュウ改の戦力へ組み込まれ、ATXチームのブリットが搭乗する。2号機はマオ社がコロニー統合軍に占拠された際に、社員の安全と引き換えにコロニー統合軍へ引き渡される。囮作戦に使用されて大破するが、レストアされてMk-IIトロンベとなる。3号機は連邦軍のトライアルへ提出されたが、以後の所在は不明。なお、ドラマCDの設定にはRTX-010のヴァリエーションとして、マオ社内でのテスト用のPTX-010が3機のみ生産とある。『スーパーロボットスピリッツ』の前日談小説にて設定が作られ、『OG』でゲーム初登場。トロンベ (Trombe) はドイツ語で「竜巻」の意。以下はOGシリーズでの設定。ヒュッケバインMk-IIの試作2号機を強化改造した機体でエルザムが搭乗。2号機はコロニー統合軍がマオ社から奪ったものを、宇宙ステーション・コルムナの攻防戦でジーベル・ミステルが囮として使用したが、ヒリュウ改の部隊に撃破される。大破した本機はゼンガー・ゾンボルトによって回収された後、エルザムへ渡った。機体色はエルザムのパーソナルカラーである黒と赤に変更され、ブランシュタイン家の紋章も描かれている。Mk-IIは当初からテスラ・ドライブの搭載を見越して設計されたが、本機でそれが実現されて飛行可能となった。バリアはより強力なグラビティ・テリトリーになり、分身機能も持つ。『α外伝』にて、試作型のヒュッケバインMk-IIと同じデザインでゲーム初登場。OGシリーズでは量産機らしい簡素なデザインへ変更された。機体色は標準のサンドブラウン、インスペクターが奪取して使用したグレー、教導隊用の青が存在。以下はOGシリーズでの設定。ヒュッケバインMk-IIを量産用に再設計した機体。イージス計画において、ゲシュペンストやリオンシリーズに代わる次期主力量産機として採用された。機体フレームには試作型のものを改良したGIIフレームを使用し、生産コストを抑えている。テスラ・ドライブを標準装備しており、単独飛行が可能。基本性能は試作型と同等であるが、T-LINKシステムやグラビティ・ウォール、バルカン砲以外の固定武装は省略された。デザイン担当は金丸仁。量産型ヒュッケバインMk-IIをベースにしたカスタムPT。遠距離狙撃に特化した改造が施され、照準用スコープやスナイパーライフルを装備する。自律型金属細胞「マシンセル」の効果によって、自己進化を行い外観や性能が大きく変化した量産型ヒュッケバインMk-II。『α外伝』やOGシリーズに登場。正式名称「量産型ヒュッケバインMk-II MHRDT3カスタム」。連邦軍開発実験団第3人型機動兵器開発実験隊が、量産型ヒュッケバインMk-IIをベースに設計した改修機。テスラ・ドライブの強化とバーニアの増設が施されているほか、ショルダー・シールドの装備、頭部センサーも改修されており優れた指揮管制機能を備える。「プファイル(矢)」という通称は、ヒュッケバインの名の由来となった戦闘機・Ta 183の流れを汲んで開発されながらも結局完成することはなかった爆撃機・プルキーIIに由来する。連邦軍での開発前にインスペクター事件が発生し、実験隊もその戦乱の中で壊滅させられたが、設計図は戦利品のひとつとしてゾヴォーク本国に送られ、メキボスがヨンに密命を与えたついでに実際に製造され彼女の乗機となる。その際ゾヴォーク由来の設計思想が盛り込まれている。『α』にてリアル系主人公の後期搭乗機としてゲーム初登場。以下はOGシリーズでの設定。L5戦役後に再開されたSRX計画の一環として、ヒュッケバインMk-IIを元に同計画で得られたノウハウやEOTを取り入れて開発された機体。スーパー・パーソナルトルーパーとも呼ばれる。コンセプトは「小型、高性能化したSRX」であり、トロニウム・エンジンの搭載やパーツ規格の統一など、Rシリーズとの共通点が多い。Mk-IIで持たなかった分身回避機能も持つ。T-LINKシステムおよびウラヌス・システムを搭載しているため、念動力者でなければ真の力を発揮できない(非念動力者でも乗り換えは可能)。最大の特徴として、各種オプションを組み替え機体特性を変化させるコアトルーパーシステムが挙げられる。この機構を考慮し、Mk-IIと比較して頭部センサー類の追加と改良が行われている。詳細は後述。グラビコン・システムはMk-IIから改良され、グラビティ・テリトリーを展開可能。前述の通り、コクピットブロックのパーソナルファイターはMk-IIのものと互換性がある。タイプL / Rの2機が製造され、タイプRは後にMk-IIIトロンベへ改修される。レイオスプランで開発されたART-1は、本機とR-1のデータが基になっている。ヒュッケバインMk-III・タイプRをエルザム(レーツェル)に合わせて改修した機体。エルザムは偽名を名乗っているが、Mk-IIトロンベと同様に機体色は黒と赤へ変更され、ブランシュタイン家の紋章が描かれている。ヒュッケバインMk-IIIに、ガーリオンVT型の頭部・肩部などのパーツを組み合わせて偽装を兼ねた改修を施した機体。軍上層部の意向でMk-IIIは開発中止となったが、表向きは存在しない事となっているスペースノア級万能戦闘母艦参番艦のクロガネに密かに配備されて改修を受けた。本来テスラ・ドライブを搭載する予定があった背部コンテナではなく、肩部にテスラ・ドライブと熱核ジェットエンジンが装備されている他、VT型頭部の特徴であるフェイズド・アレイ・レーダーも備えている。名称の変更はあくまでも名目上の話であり、性能そのものはMk-IIIと変わりない。ヒュッケバインMk-IIIと同様のカラーリングに変更されたガーバイン。ガーリオン型の頭部パーツなどもヒュッケバインに合わせた色調になっている。また、これに伴い形式番号の変更が行われている。ヒュッケバインMk-IIIの支援戦闘艇。Mk-IIIとドッキングしてヒュッケバインガンナーになる。当初は有人式のPTキャリアとして開発されていた。航続距離の短いR-1のプラスパーツにする計画もあり、コネクターを交換すればR-1やヒュッケバインMk-IIとのドッキングが可能とされる。複数種のミサイルやGインパクト・キャノンを装備し、単体での戦闘も可能。ヒュッケバインMk-IIIとAMガンナーが合体した、高機動砲撃戦仕様の形態。飛行可能で移動力と運動性、火力が大きく向上している。ヒュッケバインMk-III用の強化外骨格換装パーツ。本来はR-GUNと同じく、SRX用のRWシリーズとして開発されていた重力剣Gソードであるが、改修されてMk-IIIの換装パーツとなった。Gソード・ダイバー使用のために変形した際、その名残が見て取れる。AMガンナーと異なり、コックピットを持たないので単体での運用は不可能。また、換装するためにはMk-III側の一部パーツ交換が必要であるため、戦闘中の合体・換装は不可能となっており、換装は出撃前に行わなければならない。『第2次OG』ではヒュッケバインMk-IIIが失われたため、未登場。ヒュッケバインMk-IIIがAMボクサーを装着した、近接格闘戦仕様の形態。AMボクサーを着込むように装着するが、Mk-III本体の腕とボクサーの腕が独立して存在する。特機並みの装甲防御力を持ちつつ、機体各部のスラスターにより高運動性も維持している。本来のコンセプトである「小型化、高性能化したSRX」を実現した形態である。開発計画が中断されていたヒュッケバインMk-III用の換装パーツ。劇中未登場。『第3次α』では、ASソレアレスがASアレグリアスに改造されるにあたり、設計思想が流用された。『第2次OG』以降のOGシリーズ、『魔装機神F』に登場。マオ・インダストリーでは正式名称が判明するまで「コード“エビル”」と呼称した。ハイ・パーソナルトルーパーに分類されている機体で、ヒュッケバインシリーズのデータを応用しているらしく機体の形状に類似点があると推測されていた。実体はそもそも地球産の機体ではなく、ハイ・パーソナルトルーパーという分類もあくまで表向きのものであった。その正体は、ユーゼス・ゴッツォが開発していた「フーム・ツェレム(ヘブライ語で黒き神の似姿)」シリーズの1機であり、地球の技術によらないオリジナルのEOTである異星文明の驚愕的な技術で造られたゼ・バルマリィ帝国(バルマー星)の人型機動兵器である。ヒュッケバインシリーズのデータは、ユーゼスの仮の姿であるアルテウル・シュタインベックにいらぬ疑いがかからない様に、ロールアウト時の本来の外観を地球産の素材で作られた外装に変更(フレームや伝達・駆動系、アビオニクスはカモフラージュを施した程度)する際、流用した程度でSRX計画やマオ・インダストリーとはほぼ関係ない。偽装にヒュッケバインを用いたのは、ヒュッケバインが曰く付の機体であり、同時にそのシリーズ機が地球圏にて高い戦果を上げていることから来る心理効果を狙ったためである。実際、この偽装効果は大きな成果を上げており、アキシオン・アッシャーが使用されるまで劇中の人物は勿論、ゲームプレイヤーですら、この機体の本当の正体はわからず、ヒュッケバインの系列機だと思い込んでいた。地球に持ち込まれ解析・実用化されたEOTとは比べ物にならないテクノロジーで作られた本機は、ガイアセイバーズの本拠地グランド・クリスマスまたは旗艦エア・クリスマスにて管理され、整備作業は厳重な監視の下で行われており、その素性を知るものは非常に少ない。2006年末に、各メディアからヒュッケバインシリーズの機体の姿が消える事態が発生した。権利関係における公式なコメントが2013年の今もなされておらず、理由は謎となっている。
出典:wikipedia
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