イスノキ(蚊母樹、柞、"Distylium racemosum")は、暖地に自生するマンサク科の常緑高木。別名、ユスノキ、ユシノキ、ヒョンノキ。高さ約20m。樹皮は灰白色。大木になると赤っぽくなる。葉は厚く長楕円形で互生、深緑で表面に強いつやがある。4月頃、葉腋に小花を総状花序につける。花序の基部には雄花、先の方には両生花がつく。花弁はなく、萼も小さいが雄しべの葯が赤っぽく色づくのが美しい。ただし見られる時期は短い。葯は乾燥すると裂開し、花粉は風によって飛散する。果実は表面が黄褐色の毛で覆われ、先端に雌蘂が二裂した突起として突き出すのが目につく。葉にしばしば虫こぶがつく。イスノキコムネアブラムシの寄生では葉の面に多数の小型の突起状の虫こぶを、イスオオムネアブラムシ "Nipponaphis distychii" の寄生によっては丸く大きく膨らんだ虫こぶ(ひょんの実)が形成される。どちらも非常に頻繁に出現するのでこれを目当てにイスノキが特定できるほどである。日本では関東以西、四国、九州、琉球列島に産する。本土では低地の森林によく見かける。沖縄では石灰岩上の森林で優占するのを見ることがある。国外では済州島、台湾、中国南部に分布する。材は非常に堅く、家具、杖の素材にされる。とくにイスノキ材の木刀は、示現流系統の剣術で使用されているのは有名。材を燃やした灰(柞灰(いすばい))は陶磁器の釉の融剤とする。樹木そのものは乾燥に強く丈夫なので街路樹として栽培されることもある。また、虫こぶ(ひょんの実)は成熟すると表面が硬く、内部が空洞になり、出入り口の穴に唇を当てて吹くと笛として使える。これが別名ヒョンノキ(ひょうと鳴る木)の由来とも言われる。また、この虫こぶにはタンニンが含まれ、染料の材料として使われる。同属の植物はヒマラヤに数種が知られるが、日本ではこの種だけである。しかし葉の形などにはっきりした特徴が少なく、慣れないと分かりにくい面もある。上記のように虫こぶがよい目安になる。
出典:wikipedia
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