LINEスタンプ制作代行サービス・LINEスタンプの作り方!

お電話でのお問い合わせ:03-6869-8600

stampfactory大百科事典

首長族

首長族(くびながぞく、Kayan people)とは、村落内の選ばれた女性が首に金色の真鍮リングを纏う民族のこと。実際には首は伸びておらず、真鍮リングの上圧が顎を引き上げ、下圧が鎖骨の位置を押し下げていることにより首を長く見せている。男性は真鍮リングを首に着用しない。自称する民族名称はカヤン。首長族とは、亜熱帯の大陸部東南アジア山間部に居住し、半農半狩猟を生業にする山地民である。とりわけ首を長く見せる風習を持つことで世界に知られる。ミャンマー連邦内ではカヤー州(旧カレンニー州)とシャン州に暮らし、タイ王国では、メーホンソーン県内三箇所と、北部(チェンマイ県とチェンラーイ県)の観光化された各民族村に暮らす。生活様式一般がカレン系諸部族と酷似していることから、首長族はしばしばカレンニー(赤カレン)一支族に見なされることがあるが、実態は未解明のままである。民族の起源はチベットと言われ、その後に中国雲南地域を経て現在のミャンマーに移住したと推測されるが、文字を持たない文化であったため、確証を得る証拠(一次資料)は残っておらず、口頭伝承とフォークソングがルーツ解明の鍵になるものと思われる。ミャンマーとタイを合算した総人口は30,000人とも40,000人とも言われるが、民族範疇がはっきりしないことに加え、タイとミャンマーを行き来している者がいる事や、ミャンマー側の統計が怪しいことから実数は判明していない。彼らの言語はチベット・ビルマ語族に属する。民族内の会話ではカヤン語を使い、文字はビルマ文字を使用する。現在に至り、ミャンマー域内ではカレン系他部族に対してカレンニー語を使い、ビルマ族系グループとの折衝時はビルマ語を使用する。タイ側と通商を行う者や、タイ領に避難したグループの中には流暢なタイ語話者が数多く存在し、もちろんタイ文字も理解するがその反面、民族語(カヤン語)の分からない若い人も増えつつある。衣装束はカレン系と酷似しており、上半身に白を基調とした袖なし寸胴型上衣を羽織り(子供を除く)、下半身には黒い筒型スカートを腰に纏う。伝統色では無いようであるが、タイ育ちの若年層には赤・黒色系で統一していることがある。女性は首以外にも、両膝下に真鍮コイルを巻き、両腕には銀色のアルニウム製の輪を4個から10個ほどはめている。昔からのスタイルの高齢の女性の前髪は首輪を際立たせるため短髪が多く、若い女性はカラフルな色彩の鉢巻と銀の簪で後髪をまとめている女性が多い。一方、同集団の男性も装束は他のカレン部族に酷似しているが、着用する機会が祭事に限られるため、一般的なビルマ人、タイ人と変わらない現代的な服装である。主食は米。豚肉や鶏肉(祭祀に使われる鶏はとりわけ神聖なる物と考える)を好む一方、土竜や穿山甲も好物である。調理法は主に「焼く」か「煮る」のどちらかで、カヤン料理に「炒める」「揚げる」ものは基本的にない。料理には野菜、ハーブ、香辛料を多用し、辛くて塩気の強い料理を好む。カレン系他部族同様、住居は葺屋根高床式で二階建てが一般的である。以前はチーク材が用いられていたが、現在は経済的な理由から竹築が主流である。上階に昇る階段は陽射し側とする。竈と厠は屋外に据え付けられる。家屋の敷地内には土地神を祭る祠を建て、穀物や香辛料を育てる家庭菜園もある。彼らの大多数が信奉するのは自然精霊(チュー・カーン・ブェ・チャ)を崇めたアニミズム(精霊信仰)である。様々な祭祀の時、シャーマンが鶏がらを使用して吉兆を占うのが特徴である。一年に一度、四月の上旬のタイ・ミャンマー新年期間に精霊の最高神ティッを祀る「カン・クワーン祭(柱祭)」が執り行われる。アニミズムを信仰するが、ミャンマー側では反ビルマ反仏教の立場から一部キリスト教徒化しており、タイ側ではタイ族との同化を求めた上座仏教徒化が顕著である。しばしばカレンニー(赤カレン)支族に見なされる首長族であるが、その自称が「人・民」を表す「カヤン (Kayan)」であることはあまり知られていない。「カヤン」グループ内にはさらに派生した下位の部族社会(カカオ、カンガン、ラタ、ラウィー他)があり、その中でも真鍮リングを纏う部族はカヤンのうち「ラウィー」であるという。首長族(Long-neck People)という呼称は民族名ではなく、観光誘致において便宜上使用される名称である。かつて英領植民地の行政官であったJ. G. スコット卿は、カヤン女性を評して「恐るべき装甲」と評し、またフランスの探検家V. D. ゴリッシュは「キリン女(Giraffe Women)」という蔑称を使って欧州に紹介している。イギリスに亡命したカヤン男性のパスカル・クー・トゥエは、自らの部族が「Brass Coilling Tribe(真鍮巻部族)」という英称で呼ばれるべきだと主張している。シャン族(タイヤイ族)は彼らを「パダウン (Padawn)」と呼ぶが、この呼称はビルマ語訛であり、タイ側に渡ると「パドゥン (Padaung)」と発音が変化して呼ばれる。「首長族=パドゥン族」という名称が広く一般化したのには、移動先のタイ・メーホンソーン県の土地柄が関係する。メーホンソーン県内に居住する人々の80%が、ミャンマーのシャン州に連続するタイヤイ族(シャン族)であるため、現地ガイドの説明やガイドブックを通じ、タイヤイ称が観光客に広く知れ渡ったのである。マヒドン大学のS. ブルッサパットとS. カムムアングによれば、「パドゥン 」という語はシャン語(タイヤイ語)に由来し、「Paay(目印・看板)」と「Thaung(金)」が連接して複合名詞化する段で内連声を起こし「Padaung(Padawn)」となった。つまり、「パドゥン 」とは「金印(Golden Sign)」という意味を持ち、一部の学者[※例えば須藤]が言う「パドゥンとは首長族の意味」とする論拠なき解釈は全くの誤りである。現在のタイ語では、カヤンが赤カレン族の一支族に数えられるため、「首長カレン」の意味を持つ「カリアン・コー・ヤーオ(Kariang Kho Yaaw)」が一般的であるが、本人たちのカレン・カレンニーへの帰属意識は希薄である。カレンニー(カヤー)語では「レークー (Lekeu)」という他称で呼ばれることがある。東南アジア島嶼部のボルネオ島にも「カヤン」名を冠する集団が存在するが、出自も風習も異なる別部族である。タイ側でカヤンと共に居住する近似部族の「カヨー族(Kayoo)」は"耳長族(Big Ear)"と呼ばれる。首長族と呼ばれるものの、正確には首が伸びているのではなく、幼少時から徐々に真鍮コイルを増やしていく過程で顎の高さが圧力によって引き上げられ、真鍮の重みで鎖骨と肋骨が沈下し、肩の位置が下がることで極端な撫で肩となり、首部全体に真鍮リングを纏うことにより首が伸びているように錯覚して見えるのである。カヤンが首を長く見せる理由には以下の通り口頭伝承が諸説あるが、どの説も信憑性を欠いており、現代の認識ともズレがある。真実は未解明だが、一般に語られる「満月の日誕生説」や「水曜日誕生説」はすでに否定されている。「首を長く見せる行為」とは、言うなれば一種の「身体改造」であるが、現代の彼ら自身は伝統と認識し、とりわけタイ側のカヤンは観光収入のための文化と理解し、その理由に言及してもあまり意味がない。一方、ミャンマー側では、キリスト教の洗礼を受けた首長族の女性の多くは真鍮の首輪を外してしまったと言われているが、詳細は不明である。目次に戻るタイ領内の特定地域で難民として庇護される半面、観光立国タイの観光産業で活躍する首長族カヤン。とりたてて観光の目玉のなかったタイ北部のメーホンソーン県は、カヤンが難民化したことにより観光開発の一部に「首長族観光」を組み込んだ。強力なインパクト(首長風習)を有するカヤンの存在は、辺境地域にとり莫大な観光収入をもたらしたが、人道主義の識者らは、この「首長族観光」を「人間動物園」と称し怒りを露にした批判を行っている。一方で、「首長族観光」の背後には、その後も観光資源としてカヤンを誘致し続ける観光ブローカー(カレンニーやタイヤイ)の影がちらつく。カヤンの村落を訪れ、彼らの暮らしぶりを観光する「首長族観光」には、メーホンソーン市内や隣郡のパーイから出発する観光業者主催のツアーと、レンタル・バイク等を使って個人で村落を訪れる2種類の方法がある。ツアーの場合、メーホンソーン県内の滝や洞窟の観光も含まれ、雨期は比較的安価である。個人の場合、交通費以外に250から300バーツ(団体向けの一部の村は個人で行くと500バーツ)くらいの入村料を支払う。コスト・パフォーマンスを考えるなら個人、安全性を求めるならツアー利用であろう。被写体としてカヤンを撮影する際に「マナーとしてチップを払うべき」と説明するガイドがいるが、この観光客の行為が上述した「人間動物園」批判に繋がっているため、その代わりに家屋前で販売するカヤンの手芸品や人形などの土産品を購入してあげるとよい。訪れる村落にもよるが、土産物を購入する以外に学校や教会、またカヨーなど他部族の暮らしも併せて見学することができる。タイ・メーホンソーン県において「首長族観光」できる村落は以下の3箇所である(※2015年現在: 1バーツ=3.6円換算、料金は季節や経済状況で異なることがある)。未開体験を求め首長族村落への宿泊を希望する観光客がメーホンソーンでは後を絶たないため、裏ルートを通じて観光村落内のカヤン家屋に宿泊手配する観光ブローカーが市内に存在する。観光村落内の掲示板にも情報が掲示され、同村での宿泊(バンガローへの投宿、キャンプ設営等)を観光客に促している。しかし、メーホンソーン内の首長族村落は難民キャンプではないものの「準難民庇護地域」であり、厳密に言えば同村への宿泊は違法行為として処罰の対象にも成り得る。宿泊費用の利益にしても、カヤンが全額得られるわけではなく、観光ブローカーが搾取していることは言わずもがなである。倫理上の観点から、こうした軽薄かつ無謀な行為は厳に慎むべきである。但し、メーホンソーン県外の観光村であればこの限りではない。タイ北部では、メーホンソーン県外にも「首長族観光」が可能な村落が多数存在しており、さらに建設中の民族村もある。また、タイ・メーサイから陸路で国境を越えたタチレークなどにも、タイ式観光を模倣した民族村が開設されており、またヤンゴンからバス、列車、飛行機のいずれかでインレー湖を訪れ1人15000チャット(1500円ほど)で朝出発のボートで湖を周遊すれば、水上家屋の土産店で機織りする、タナッカー(顔の白塗り・ミャンマーの日焼け止め)をしたカヤンに会える。(チェンマイから近い順)首長族カヤンを巡る問題は、専らタイ側で起きていると言える。首長族カヤンは、興味深い風習を持つ民族としてしばしばメディアに取り上げられているが、現地での調査上の制限や限界も手伝い、その実態解明には至っていないのが現状である。また、観光客による様々な誤解や偏見によって彼らの文化が語られることも多い(※例えば、真鍮の首輪を外すと頭部の重みで首が折れて死んでしまうなど)。医師であったR. ローフとJ. カシシアンのそれぞれは、ビルマ(現ミャンマー)側の資料(X線撮影)を用い、カヤンの首部の非伸長を生態学的に立証している。タイ側では画家であったJ. ロークゲムが、「首は伸びていない」とする仮説の絵画(うち数点は民族村各所でコピーを購入することが出来る)を描き、真実の生態を説明しようと試みたことがある。いずれにせよ、カヤンに関する研究は生態学を除くと蓄積されているとは言いがたく、人類学的な研究では山地民の一部としての断片的記述に留まる傾向にあり、言語すら解明されていない。社会学者に至ってはガイドブックや噂の域を出ないものが見受けられる。民族誌に近いモノグラフとしては、ブルッサパットとカムムアングによる共著(但しタイ語)があるが、細述に乏しいのに加え、出典の不明瞭さが難としてある。この論文の中でブルッサパットとカムムアングは、ミャンマー域内には他にも“首長”の風習を持つ集団がいることに言及している。また、NGOの白人宣教師たちは難民化したカヤンのためにタイ領の村落内に教会を建設しているが、カヤンの中に仏教徒が数多く存在している事実を知りながら仏教寺院を建設しないことに、二人は異議を唱えている。日本における研究では、2008年一橋大学で催された第10回日本タイ学会においてカヤンに関する報告がされている。目次に戻る

出典:wikipedia

LINEスタンプ制作に興味がある場合は、
下記よりスタンプファクトリーのホームページをご覧ください。