ナイアド (Naiad) は、海王星の衛星。ナイアドは歪な形で、おそらく成立後に地質は変化していない。他の衛星と同じく、海王星のトリトン捕獲時の摂動によって砕かれた海王星固有の衛星の破片が、再度融合してできたものと考えられている。海王星の大気圏の上およそ23,500km上空という、海王星系の中で最も内側の軌道を回っている。もちろん、静止軌道半径のはるか下に位置している。この軌道は潮汐力によって徐々に衰えており、いずれ、海王星の大気に消えるかロッシュ限界を超えて潮汐力により砕かれ、海王星の環になると考えられる。ナイアドの軌道は海王星の流体のロッシュ限界の中にあり、比重も十分小さいことから、既に現実のロッシュ限界にかなり近づいていると予想されている。ナイアドは1989年9月末に発見され、ボイジャー2号探査機によって画像が撮影された。これがボイジャー2号の海王星接近飛行での最後の衛星発見となった。一時的な名称としてS/1989 N 6という名がつけられた。この発見は同年9月29日にIAU回報の4867号で発表されたがその内容は「11日間に渡って25枚の画像を捉えた」ということのみであった。発見されたのは同年9月18日以前とされる。ボイジャー2号接近以来、海王星系は天文台や天体望遠鏡、ハッブル宇宙望遠鏡によって広範囲にわたって観察された。2002年から2003年にかけて、ケック望遠鏡は補償光学を用いた海王星系の観測で、内側の4つの大きな衛星をたやすく発見した。そのとき、タラッサは画像処理などで見つけられたが、ナイアドは見つからなかった。ハッブル宇宙望遠鏡はすべての既知の衛星を探す能力を持っており、ボイジャー2号でさえ見つけられない新しい衛星を見つけることも可能であったが、ナイアドは見つからなかった。そのため、ナイアドの天体暦がかなり間違っているのではないかと疑われていた。2013年になって、SETI協会のらは、ハッブル宇宙望遠鏡が2004年に撮影した画像からナイアドを発見したと発表した。ナイアドが予想されていた位置から80度もずれた位置で発見されたことから、天体暦に誤りがあるとの疑いが証明された。名前の由来はギリシャ神話の妖精の種族ナイアドから来ている。
出典:wikipedia
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