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99式戦車

99式戦車(99しきせんしゃ 、)は、中国の第3.5世代主力戦車である。98式戦車(ZTZ-98)の名称を、98式が1999年の建国50周年軍事パレードに参加したことを記念して、99式戦車(ZTZ-99)に改称したもの。軍事パレードの時点では完全な実用段階に達しておらず、射撃管制装置や照準装置に不具合があった98式の改良型(完成型)であり(よって実質的には98式と99式はほとんど同じ戦車である)、欧州の技術が多く取り込まれ、独自開発のレーザー誘導兵器およびレーザー検知式アクティブ防護システムも導入するなど従来の中国人民解放軍の戦車とは異なるユニークなものとなった。そのため、1輌あたりの価格も高価となり、現状では廉価モデルである96式戦車とのハイ・ローミックスの形で配備が進んでいる。本車の特徴であるアクティブ防護システム(JD-3)は、98式戦車の物を引き継いでいる。2001年にノリンコが開発を公表したもので、本車の生産は内モンゴル自治区の617工場で2000年から開始され、2001年中に約40輌が配備された。以降、毎月10輌程度のペースで生産されていると見られている。99式戦車は実質的に98式戦車の改称版であるが、さらなる改良により99G式戦車に更新されている。最大の特徴は砲塔で、レオパルト2A6のような楔型の増加装甲が取り付けられており、これはただの増加装甲ではなく爆発反応装甲と複合装甲を組み合わせた装甲の一種とされる。砲塔側面にも爆発反応装甲が装着され、HEAT弾への防御能力を向上させている。車体や砲塔各部に装着された爆発反応装甲は、山西省の中北大学で開発されたFY-4/FY-5 爆発反応装甲(FYは中国語の「反応(FanYing)」の略だと思われる)と見られている。FY-4/FY-5は中国第二世代の爆発反応装甲で、対成形炸薬弾換算で400mm以上の防御力を有し、HEAT弾だけでなく運動エネルギー弾に対する防御能力も兼ね備えているとしている。増加装甲と併せて、前部装甲の防御力は対HEATで1,000-1,200mmの均質鋼板に相当し、爆発反応装甲の搭載だけで重量が約700kg増加したとする。99式には、増加装甲の装着方式が異なるいくつかのタイプが存在する。最近確認されたタイプでは、砲塔の増加装甲の装着形状が変更され、上から見ると砲塔前方に絞り込まれる様になっており、楔形装甲の傾斜角も強められている。砲塔側面の籠状ラックは砲塔後部まで延長され、ラック側面に装着された爆発反応装甲の数も増加している。車体前面の爆発反応装甲の形状も若干異なる。このタイプの増加装甲の取付け方は、96式戦車の装甲強化型である96G式戦車の装着方法と類似しており、共通の増加装甲を採用したことが推測される。主砲の命中精度については98式戦車や90-II式戦車の項などを参照されたいが、実際に行われた射撃試験では2,000m離れた機動目標(人間が遠隔操作)に対して46発の発射試験を行い、次弾命中率100%の精度であった。98式戦車に比べ、99式戦車の搭載するエンジンは改良型の1,500hpディーゼルエンジンに換装され、最高速度も80km/hに向上している。本車の最大の特徴は、JD-3と呼ばれる中国軍独自のアクティブ防護システム(Active Protection System)である「アクティブ・レーザー防御システム」を、砲塔上面左側砲手用ハッチ後方に搭載している事である。これは、ロシアのシュトーラのような対赤外線防御装置では、対応できる脅威が赤外線利用の兵器だけに限られてしまうために開発されたもので、敵車輌や対戦車ミサイル発射機や対戦車ヘリコプターなどからの測距/照準レーザーを検知して警告を発し、敵のレーザー測距儀/照準器などに対して攪乱レーザーを発する事で攻撃を防ぐシステムである。JD-3は攪乱だけでなく、無線封鎖下での僚車との通信、敵兵器の照準装置の破壊・敵搭乗員を失明させることも可能という情報もあるが、確定情報では無く、詳細は不明である。JD-3の構成は中央部の警戒レーダー部分と左側のレーザー発振器兼レーザー測距儀兼レーザー送受信機と右側の3連装の発射機(ディスチャージャー)からなる。中央部のレーダーは左右に旋回し、その左右に取り付けられたレーザー発振器と発射機は上下に俯仰する。少数ながら上記の軍区に配備されている。

出典:wikipedia

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