能登キリコ祭り(のとキリコまつり)は、石川県の能登半島各地で行われる祭りである。「切籠(キリコ)」または「奉燈(ほうとう)」と呼ばれる高さ数メートル〜十数メートルの巨大な切子灯籠を使うことを特徴とするものである。地域によって御明かし(おあかし)とも呼ばれる。主として7月から10月に掛けて夏祭り・秋祭りとして、現在も約137の地区(不定期を含む)で行われており、疫病退散を願って始まったとされるものが多い。1997年(平成9年)12月4日には能登のキリコ祭りとして、国の「記録作成等の措置を講ずべき無形の民俗文化財」に指定され、2015年(平成27年)4月24日、文化庁は【日本遺産】の最初の18件の一つとして「灯り舞う半島 能登 ~熱狂のキリコ祭り~」を選んだと発表した。キリコは、ひとことでいえば巨大な切子灯籠であり、代表的な形としては背が高い直方体状で、前面中央部には漢字3文字で表した「キリコ吉祥文字」と呼ばれる地区ごとの願いや祈りを込めた文字を配し、「後美人」と呼ばれる背面には様々な絵(武者絵や風景画など)が施されている。中に灯り(昔はロウソクその他を使用したが現在はだいたい電灯)が入っている。上部には屋根や飾りが付いている。ただ実際のキリコの形や大きさはその地区・地区により様々である。中には青森ねぶたにも似た曲線状のものも存在する。キリコは普段は各々の祭礼をする町内で管理されているが、輪島市のキリコ会館に行くと多数のキリコをいつでもみることが出来る。また、能登空港や道の駅桜峠などに、キリコ型の名称表示塔が立っている。キリコ祭りの歴史は伝説の中にあるものがあり、文献による記録はそう多くないが、1647年(正保3年)の輪島住吉神社の祭礼定書にキリコのことが書かれている。宇出津・八坂神社のキリコ祭り(あばれ祭り)については寛文年間(1661-1673年)に桜井源五という人が始めたと伝承されているが、これについては異論もある。他地域の類似の祭りと同様、キリコも最初は小さなもので手で持てる程度のものであったが、後に次第に巨大化していき、大人が何人もかかって協力してかつぐものとなり、地区によっては巨大になりすぎて車を付けて動かすようになったところもある。またかつげるサイズではあるものの、最近の過疎化で担ぎ手が足りずにやむを得ず車を付けた地区などもある。キリコ祭りは能登地方の住民にとって最も重要な祭りであり、この地区で生まれて金沢や東京・大阪などに出て行っている人たちが、盆には帰省しなくても自分の町でキリコ祭りがある時には戻ってきて、祭りに参加している。そのため、祭りが行われる時期にはその地区周辺は交通が混雑するし、祭り当日は町内への車乗り入れが規制される場合もある。石川県輪島市マリンタウンにある、能登地区のキリコを多数展示しキリコ祭りを紹介する会館。これまで郊外の同市塚田町にあった会館を、市街地の海沿いの現在地に移転新築し、2015年(平成27年)3月29日にリニューアルオープンした。U字形の建物の1階には、大キリコが7基(内1基は2016年2月現在修繕中)、中小のキリコが24基が展示されており、2階の空中回廊からは普段は見ることの出来ない上部からキリコを眺めることができるほか、縦型の大スクリーンにてキリコ祭りの様子を紹介している。U字形の建物内側の外部は屋根の付いた舞台となっており、イベントスペースとなっている。また、2015年(平成27年)放送のNHK連続テレビ小説『まれ』作中に使用されたキリコ「不退転」や、希のロゴ入りの「まれキリコ」なども展示されている。 他にも日本海を一望出来る3階展望ロビーや、1階奥の売店では能登名物のお土産品も取り揃えられていてる。また、輪島市名舟町で発祥した御陣乗太鼓(石川県無形文化財指定)の実演会も行われ人気を集めてる。
出典:wikipedia
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