『トウ・シューズ』は、水沢めぐみによる少女漫画作品。『りぼん』(集英社)に1997年2月号から1998年8月号まで連載された。バレエが大好きでバレリーナを目指す少女の、恋や友情や夢を描いた作品。主人公の森野くるみは小学5年生の冬に、友人の篠原桃子に誘われて、穂坂バレエ団附属研究所の「くるみ割り人形」の発表会を見に行く。その発表会でくるみは白河はづきの演技を見て感動し、バレリーナになりたいという夢を抱き、桃子と同じ穂坂バレエスクールに入る。作品の中に登場するバレエスクールや研究所やバレエ団の関係は、以下のようになっている。穂坂バレエスクールは全部で12個あり、その中でも特に優秀な生徒は、穂坂バレエ団付属研究所の研究生となる事ができる。さらに研究生の中でも特に優秀な生徒は、穂坂バレエ団の団員となる事ができる。穂坂バレエ団の団員はプロである。くるみは中学一年生になり、休み時間にもバレエの練習をしたり、学校から帰宅したらすぐにバレエのレッスンに行くほどバレエが大好きになっていた。クラスメートの岩崎智也はくるみの事が好きだったが、その気持を素直に出せず、くるみをからかったりしてケンカになってしまう事が多かった。ある日、くるみは偶然スクールで一臣のレッスンを目撃し、その演技に感動する。くるみは他の生徒よりバレエを始めたのが遅かった為に、スクールの中学生の中では最も技術が低かった。しかし一臣はくるみのレッスンを見ていて、くるみの中に光る才能に気付く。くるみは一臣にレッスンをして貰ったり、叱られたり褒められたり励まされたりしてゆくうちに、一臣への憧れがますます強くなり「一臣とペアを組んで踊りたい」という夢を抱く。はづきが中学3年生、くるみと桃子が中学1年生の春休みが終わる頃に、はづきがバレエ団の団員となったので、研究所に欠員ができた為に、桃子が研究所の研究生となる。さらに団長夫妻の特別の意向で、くるみも研究生になる。研究所では新たな友達やライバルができたり、一臣から励まして貰ってますます一臣への恋心が強くなったりして、一臣とペアを組んで踊りたいという夢に向かって努力を続ける。しかしペアを組む男女は、身長が違い過ぎるとサポートの時に体に負担がかかるし、見た目も美しくないので組めない。くるみの身長は145センチ、一臣の身長は183センチで、38センチも違う為、くるみと一臣はペアを組めないという事を知り、くるみは強いショックを受ける。しかし智也に励まされ、自分はバレエで、智也はサッカーで、お互いの夢をかなえる為に頑張ろうと約束する。そして中学3年生の2月に、コンクールが行われる事になる。そのコンクールの優勝者は、海外のバレエの学校に1年間留学できるという。くるみも留学したいという夢を持ってそのコンクールに参加するが、優勝は桃子であった。しかしそのコンクールを見ていたロンドンのバレエ学校の先生から認められて、その学校に留学できる事になる。また、智也はサッカーの名門の高校へ進学する事になる。そしてくるみがロンドンへ旅立ったところで本編は終わる。番外編「夢の向こう」は104ページもあり、その後の話を描いている。留学から1年4ヶ月後(高校2年生の夏)、くるみと桃子は帰国してバレエ科のある高校に編入し、再び穂坂バレエ団附属研究所の研究生に戻る。智也はサッカーのユース日本代表に選ばれ活躍していた。12月21日から27日までの1週間、バレエ団が「くるみ割り人形」の公演を行う事になるが、23日だけは特別に、研究所の研究生が主役のクララ役を務める事になる。くるみと桃子はそのオーディションに立候補し、くるみが選ばれる。しかし本番の30分前に、くるみとペアを組む王子役の男性がケガをして出られなくなってしまい。急遽、一臣が代役として出演しくるみとペアを組んで踊る。水沢はこの作品を連載している頃に、実際にバレエスクールに通い、バレエの発表会にも出演している。小学校2年生の時、友達のバレエの発表会を見て、バレエを習いたくて仕方が無かった事や、小さい子のクラスを見学するのが大好きで、「今度の連載はバレエ漫画にしよう」と決めていた事や、知り合いのバレエの先生から勧められた事などがきっかけだという。水沢がバレエを始めたのは、1996年の1月頃だが、その頃は水沢は「ないしょのプリンセス」を連載していた。「トウ・シューズ」の連載が始まったのは、それからほぼ一年後の1997年2月号から。その為、「トウ・シューズ」の連載を始めるまでに1年近く、水沢はバレエのレッスンを積んでいる為、それが作品にも生かされていると思われる。締め切り当日がレッスン日で、朝まで原稿を描き、10:30から1時間レッスンに行って、1時過ぎに原稿を出した事もあった。しかしストレッチのし過ぎで足を痛め、足が上がらなくなってしまい、半年ぐらい経ってようやく治ったものの、それに喜んでストレッチをしたらまた痛めてしまう。1997年11月16日に発表会があり、それに水沢も出演する。本番は4時からで、漫画家の友人たちも来てくれた。演じたのは先生が選んだ、レハール作曲の「金と銀」という曲。しかし後でその時の写真やビデオを見ると、自分だけすごくヘタだったとの事。ちなみにこの日は、サッカーのフランスワールドカップ予選の、いわゆる「ジョホールバルの歓喜」の日であり、水沢も深夜までテレビを観戦し、深夜2:30頃まで特番も見たという。その日はバレエの発表会で、朝の9時にバレエの発表会の会場に集合して準備をして、発表会に出て、夜はサッカーを見たので、一日中テンションの高い日だったと語る。コミックスの欄外にもサッカーの話が多く載っており、川口能活選手と井原正巳選手のファンだと書いてある。1998年6月14日にトゥールーズで行われたフランスワールドカップ(1998 FIFAワールドカップ)のアルゼンチン戦の観戦にも行っている。特別チャーター便でトゥールーズの空港へ行き、空港からバスで試合会場へ行き、試合後はバスで空港に戻り飛行機で日本に帰ってくる、ホテルにも泊まらず寝るのは飛行機の中だけという「0泊3日の炎の弾丸ツアー」で行ったという。会場では日本人もアルゼンチン人もフランス人も一緒になってお祭り騒ぎだったとの事。コミックスには全5巻の全ての巻末に、「バレリーナ物語」という短い漫画が載っており、水沢のバレエのレッスンや発表会の実話が載っている。バレエを初めて2年間経った頃に、水沢は自転車に載っていて電柱にぶつかって頬の骨を骨折してしまう。そして2週間入院して手術を行い、バレエのレッスンを2ヵ月間休む事になってしまう。レッスンを休んでいる間は筋肉がゆるんでいく感じがしてすごく焦ったという。漫画の中でも、くるみがケガで練習ができない時期があるので、くるみの気持がよく分かったという。このケガの為か、「りぼん」1998年5月号では連載を休載している。2ヵ月後にレッスンに復帰した時は、予想通り体がすっかりなまっていてうまく踊れなかったが、休んでいる間にファンからたくさん励ましの手紙を貰ったことが嬉しかったという。連載1回目に読者から貰った手紙の半分以上が、バレエを習っている人からだったという。また、「この漫画を読んでバレエを始めました」という手紙や「バレエを始めたいんだけど今からじゃ遅いかな」という手紙も来たという。また、ちょくちょくバレエの公演も見に行っており、同じ演目でもバレエ団によって衣装や背景などが変わるので奥が深いと述べている。また、バレエを習っている読者から発表会のチケットを送られる事もあったが、仕事が忙しかったり、手紙はいったん編集部でまとめられてから送られてくるので、手元に届く頃にはその発表会の日が既に過ぎていたりして、なかなか行く事ができないでいたという。「トウ・シューズ」の連載が終わったのは1998年8月号であるが、水沢はその後もバレエのレッスンを続けている。(以上、コミックスの欄外の「ひとことコーナー」と巻末の「バレリーナ物語」より)。集英社の『りぼん』や『Cookie』の公式サイトの、水沢のプロフィールのページには、趣味がクラシックバレエと書いてある。『りぼん』本誌に連載された本編のほかに、以下の3作の番外編がある。全5巻。全ての巻に「バレリーナ物語」という短い漫画が収録されているが、これは水沢のバレエのレッスンや発表会の様子を描いた実話である。各巻に収録されている作品は以下の通り。
出典:wikipedia
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