交響曲第5番ヘ長調作品76は、チェコの作曲家、アントニン・ドヴォルザークが作曲した交響曲。はB.54。演奏時間は約40分。1875年 6月15日にオーケストレーションに着手し、同年7月23日に完成し、翌1879年 3月29日、プラハにてアドルフ・チェフ指揮、国民劇場管弦楽団により初演された。1888年にジムロック社から出版された。既に第6番、第7番が「第1番」「第2番」として出版されていたため「第3番」が付けられた(最初に「第5番」として出版されたのは、現在の第9番『新世界より』である)。 作品番号も、ドヴォルザーク本人は24番とする予定であったにもかかわらず、ジムロック社によって第6番、第7番より後の作品を装って76番とされた。なお、出版に際してドヴォルザークはこの交響曲を指揮者のハンス・フォン・ビューローに捧げた。交響曲第4番まではワーグナーの影響が見られたが、一転してスラブ風の牧歌的な作風となっており、また終楽章にはブラームスとワーグナーの『ワルキューレ』からの和音進行の影響が見られるようになる。本作のこの2つの特徴は、交響曲第6番など後の作品に引き継がれていくこととなる。フルート 2、オーボエ2、クラリネット2(バスクラリネット持ち替え 1)、ファゴット2、ホルン4、トランペット2、トロンボーン3、ティンパニ、トライアングル(第3楽章のみ)、弦五部)ソナタ形式、ヘ長調。全体的に牧歌的で楽しげな曲調である。序奏はなく、クラリネット、すぐ次に繰り返すフルートによる牧歌的な第1主題aで始まり、急激に盛り上がりほとんど全ての楽器による壮大で華やかな第1主題bへ続く。次に現れるヴァイオリンによる第2主題ものどかな旋律である。提示部には反復指定がある。三部形式、イ短調。第1楽章とは異なり、不安げで寂しい楽章である。冒頭からチェロによる悲しげな主題が提示され、次にヴァイオリン、フルートに引き継がれる。明朗な中間部ののち、再現部は再び暗鬱な主題が繰り返され、大きく盛り上がったのち寂しげに終わる。変ロ長調。第2楽章の主題を用いた序奏があるため、ドヴォルザークは第2楽章から「ごく短い小休止の後にすぐ続いて演奏すること」としている。主要部のスケルツォの主題は、序奏とは一転し非常に明るい快活なものである。ソナタ形式、ヘ長調。第1主題の変奏による重々しくも荘厳な低弦の序奏ではじまる。イ短調の序奏からヘ長調での第1主題ののち、クラリネットとヴァイオリンが第2主題を応答風に提示する。時折ワーグナーのワルキューレとよく似た和声進行が見られる。
出典:wikipedia
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