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特型警備車

特型警備車(とくがたけいびしゃ)は、日本の警察が装備している装甲車の公式な装備名称である。都道府県警察の機動隊、および特科車両隊に配備されている。警視庁を始めとする日本の警察の大規模騒乱対処部隊(初め「警備部予備隊」、後に「機動隊」)では、戦後まもなくは進駐軍(GHQ)から供与された軍用の装輪装甲車に高圧放水装置を装備した車両を少数使用していたが、これらは1960年代に入る頃には老朽化が激しく、更新用の新型車両が必要とされた。輸送用のバスに装甲を施して高圧放水装置を装備した「警備車兼放水車」は、大型で小回りが効かないために機動的な運用がし辛く、また、装甲もそれほど厚いものではなかったため、過激化していく学園紛争に対処するため、対銃器、対爆弾用の本格的な装甲車両が求められ、「特型警備車」として開発が進められた。しかし、1970年代初頭に特型警備車が完成し、警視庁に配備された時には、既に学園紛争は収束に向かっており、使用する機会が無くなっていた。そのため、当時は警察庁内部で、戦艦「大和」や万里の長城と並べられ、「天下の三大無用の長物」などと揶揄された。その後、1972年に発生したあさま山荘事件に出動し、偵察や突入支援に活躍した。また、1978年に発生した成田空港管制塔占拠事件では、極左活動家が設置したバリケードに突入し、これを排除したことから、実用性が証明された。1980年代以降は社会情勢の安定に伴い、特型警備車が出動するような大規模騒乱の発生件数は激減したが、銃器を用いた凶悪犯罪や重大事件への対処用として、また、近年急速に整備されている対テロ対応装備の一環として、機動隊への装備と新型車種の開発・導入が継続されている。初代車種は「F-3型」の型式番号が付与されており、「コマンドカー」の通称があった。後述の試作型の試験実績を踏まえて開発され、三菱自動車(現:三菱ふそう)社製のT370型ボンネットトラックのシャーシを流用して製作された二軸六輪(後軸はダブルタイヤとなっている)の大型車両で、前面・側面は避弾経始、および火炎瓶などを投擲された際に可燃性液体が滞留して燃え続けることがないように考慮された多面傾斜形状で構成されており、全体的な外観は第二次世界大戦中のドイツ軍の装甲車に類似したものとなった。この多面体車体形状は、暴徒のよじ登り防止のためのものでもあり、接近した暴徒に車体に取り付かれることを防ぐために側面部には手すりやステップなどの"足掛かり"になるものは持たない構成になっており、側面および後部のドアも地上からはかなり高い位置にある。車体と窓ガラスは防弾仕様となっており、運転席および助手席の窓ガラスは投石避けの金網と開閉式の防弾板で防護されており、装甲板を閉状態にした際の視界確保用に潜望鏡式の外部視察装置を備えている。車体天面前部には放水砲を装備した砲塔が設置されており、車体側面左右2ヶ所と観音開き式の後部ドアには銃眼が設置されている。車内には放水装置用の水タンクを備え、車体後面の後部ドア下には別個に用意した水槽や消火栓などから給水する際にホースを接続するための接続栓がある。前後輪の側面部にも装甲が施されており、後輪はタイヤハウス部を完全に覆う装甲板が、前輪は操向の都合上タイヤハウスを覆えないために車輪の側面全体を円盤形の装甲板で防護している。この他、吸排気グリルはスノコ状の装甲版で防護されている他、前照灯や赤色灯といったライト部、およびすべての開口部は金網によってカバーされている。また、車体下端部は障害物により車体下面を損傷したり車体下に爆発物などを投げ込まれたりすることを防ぐために地上に近いところまで囲われており、特型警備車開発前の警備車両の弱点の一つであった「多人数によって持ち上げられて横転する」ことを防ぐため、手が掛けられないように下端は鋸歯状になっている。装甲化と各種装備によって重量が増加したにも関わらず、エンジンがベースとした車両そのままであったため馬力不足であり、全輪駆動ではないためにあさま山荘事件に出動した際には凍結した山道での行動に苦労し、機動力に難があると評価された。また、車体下端部を装甲板で覆ったためにグランドクリアランス(最低地上高:車体と路面との隙間)に余裕がなく、路上の些細な物体に接触する上に段差を乗り越え辛く、舗装道路上以外での運用が制限されやすいという問題点があったという。防御能力などの性能に関して詳細に公表された例はないが、『連合赤軍「あさま山荘」事件』(文春文庫、佐々淳行著、48頁)には以下のように記載されている。10両程度が生産され、警視庁、大阪府警察を始めとした大規模警察組織に配備された。後に警視庁から栃木県警察へ移籍された(後述)。車両の車体左側側面には、今もあさま山荘事件の時に犯人が乱射した散弾銃の弾痕が残っている。最後まで現役だった栃木県警察の車両は2012年をもって引退が確認され、現在は銃弾痕のある左側ドア部分が栃木県警察本部庁舎内の見学コーナーに展示されている。F-3型の運用実績を元に、全体の構成は同じながら各部を改良した車両がその後何種類か試作され、そのうちの一つがF-7型、通称「小型コマンドカー」として生産された。車高が低く、避弾経始の強いデザインに大型の車輪を持つ、より装甲車としたシルエットとなっており、全体的な形状はアメリカのキャデラック社の製造したV-150や、フランスのVAB 4x4といった四輪の装輪装甲車に類似している。F-3型同様フロントグラスには開閉式の装甲板を装備し、前照灯や赤色灯といったライト部は金網によってカバーされている。車体上面には同型の放水砲装備の砲塔を装備し、車体側面には左右2ヶ所に視察孔と銃眼を備えている。全体的にF-3型以上に鋭角的な多面傾斜形状で構成されており、開口部の少ない設計となっている。ボンネットトラックのシャーシを流用したため、フロントエンジンのF-3型とは逆にリアエンジンとなっており、車体後面にはスノコ状の装甲板で防御されたグリルがあり、左側上方には排気管が突出している。トラックの駆動形式をそのまま用いていることによるF-3型の"機動力に難有り"という運用実績を踏まえ、大型のシングルタイヤを装備した二軸四輪の全輪駆動とし、より最低地上高のある設計により不整地踏破能力を高めており、浅水深の河川の踏破能力も備えている。車輪の側面は四輪とも円盤状の装甲板で防御され、車体側面下部を覆うスカート状の装甲板はないが、車体底面は防弾鋼板で保護されている。6両ほどが生産され、F-3型と並んで警視庁を始めとして配備されたが、現在は全車が用途廃止により廃車となっている。F-3型、F-7型の他にも、特型警備車には「F-1型」「F-2型」の型式番号で呼ばれる試作型が存在した。両車ともにボンネットトラックのキャビンに装甲をそのまま被せて荷台部分に装甲化されたコンテナを載せたような応急然とした形状で、各面構成は垂直であり、量産されたものとは大きく異なる形状をしているが、運転室上に放水砲装備の砲塔を装備し、側面や後面に銃眼を備えるなどの構成は同様である。ただし、砲塔の放水砲は連装二基装備となっており、砲塔の形状も異なる。試作車をテストした結果、性能的に不十分であるとされ、更なる開発が求められたために正式な部隊配備は行われていないが、あさま山荘事件に際してはこの試作型も現場に出動していることが、当時の報道映像や写真から確認できる。三菱重工業では、これらの他にも「F-*型」の名称で数車種を試作し実用試験を行なっているが、後述のように社会情勢の変化により重装甲・重装備の特型警備車を整備する必要性が薄れたため、いずれも採用には至っていない。これらコマンドカーは警視庁警備部特科車両隊を始めとする都道府県警察が保有していたが、旧式の大型車両であるために東京都の排気ガス規制に適応できず、警視庁所属の車両は規制施行後は栃木県警察などに所属を移して運用された。1970年代中盤以降は学生運動や労働運動が下火になったこともあり、コマンドカーが出動するような事態は稀であり、大規模訓練や警視庁を始めとした警察観閲式での観閲行進で見られる程度であったが、大阪府警察に所属していた小型コマンドカーは、1979年1月に発生した三菱銀行人質事件に出動した。1979年および1986年の東京サミット警備においては、警視庁所属の車両にはあさま山荘事件以来の全車出動が行われた。栃木県警察のF-3型コマンドカーは、2004年5月に発生した「宇都宮立て篭もり事件」に出動している。初期の特型警備車は、軍用装甲車の様な形状をしていたが、現在では「特型警備車」と呼称される車両はいずれも角張った車体を持っており、外見的にはマイクロバス、もしくは四輪のパネルバン様の車体形状である。「コマンドカー」と比べて小型の車両が多く、また、四輪駆動車が基本となって機動力が向上している。車体とフロントガラスが防弾仕様であることは変わらないが、コマンドカーとの大きな差異としては砲塔および放水砲を装備していないことで、放水任務は投石などへの防護力を持った「遊撃放水車」「警備放水車(警備車兼放水車)」と呼ばれる車両に分担されている。また、コマンドカーは前照灯をはじめ窓ガラスや視察窓、赤色灯などの外部装備、吸気グリルなどの開口部を全て金網で防護していたが、現行型では全ての部分に金網が張られているとは限らず、装甲付き窓ガラスや赤色灯は無防護である車両も多く見られ、車輪側面の装甲板は装備していない車両も多い。取り付き防止のために外部に手すりやステップを極力持たない構成は他の機動隊車両と同じであるが、一部の車種はステップなどを備えている。シャーシや各部コンポーネントを流用しつつも独立した車種として生産されていたコマンドカーと違い、現行の特型警備車は一般向けのトラックやバスのシャーシをそのまま用いて装甲車化した構造になっており、外見からも元になっている車種が比較的容易に判別できる。そのため、ベースにされている車両の年式によってエンジンや前照灯などのパーツが異なっており、同じ名称の車種であっても細部が微妙に異なっていることがある。「コマンドカー」は銀灰色、もしくは暗灰色に塗装されていたが、現行の特型警備車は生産年度によって車体の色が異なっている。初期生産型の車両は、紺色と水色に塗装されているが、現在生産されている車両の色は白色と青色である。公表されている画像などから見る限りでは、後部車内はクリーム色に塗装されている。これは、暗い車内を把握しやすくするためであり、軍用装甲車や、戦車にも見受けられる仕様である。これら現行の特型警備車は一部の地域を除く各都道府県警察の警備部、および特科車両隊に配備されている。大型バス様の車両で、「大型特型警備車」と呼称され、正式名称が「PV-1型」であることから、警察内では通称「1型」と呼ばれている。三菱ふそう・ザ・グレートのシャーシを使用しており、「コマンドカー」同様に車体上部には放水砲を装備している。垂直平面構成の車体形状は他の機動隊車両と類似しているが、側面の開口部が少なく、フロントガラスが若干小さいことが特徴である。警視庁や大阪府警察などが保有しているが、PV-2型などに比べると保有台数はそれほど多くはない。日本の警察で通常「特型警備車」と呼称されるのは当車種で、正式名称が「PV-2型」であることから、警察では通称「2型」と呼ばれている。車体は、三菱ふそう製のトラック「キャンター4WD」の2トンシャーシを使用しており、車内からの操作によりフロントガラス下部に内蔵された装甲板がせり上がり、フロントガラスを完全に覆う機能が設置されている。装甲板には十字スリット状の細長い覗見孔が開口されており、装甲板展開時には車体前方上部に内蔵されたTVカメラを使用してモニター画面を確認しながら運転を行うことが可能である。車体の両側面、後部ドアには銃眼が設置されている。また、ルーフ(屋根)部分には、銃眼の付いた装甲板が設置されており、この装甲板を起こし、乗員が上半身を出して射撃することができる。なお、現在生産されている車両は、ルーフ部の装甲板を起こした際、砲塔のように旋回させることができる構造となっている。「小型特型警備車」とも呼ばれており、特型警備車をさらに小型、軽量化した車両であり、警ら(パトロール)活動に適している。PV-2型に同じく、シャーシは三菱ふそう・キャンターのものが用いられている。車体はPV-2型に類似した角張ったワンボックスカーのような形状であるが、より前面ガラス部分の傾斜角度が大きく、Aピラーが寝たスタイルになっている。車体側面の銃眼は、従来の特型警備車では2基設置されていたが、特型遊撃車では1基に変更されている。また、特型警備車に設置されていた「フロントガラスが装甲板で覆われる機能」や、ルーフ部分の可動式装甲版は省かれている。各都道府県警機動隊の他、福井県警察の原子力関連施設警戒隊でも使用されている。地方の警察では、機動隊以外にも銃器対策部隊や特殊犯捜査係の主力装備となっている。愛知県警察の車両は、2007年に発生した愛知長久手町立てこもり発砲事件に出動した。三菱ふそう・スーパーグレートの除雪車用シャーシ(スーパーグレートFR)を使用した大型防弾装甲車。主に特殊部隊(SAT)が使用する。特型遊撃車を大型化したような二軸六輪(後輪はダブルタイヤ、前輪はワイドタイヤとなっている)の車両で、箱型の垂直面で構成された車体の両側面には銃眼が3個ずつ設置されており、観音開きの後部ドアにも銃眼が2個設置されている。車内には昇降式の台座を装備しており、ルーフ(屋根)部分を開いて使用する。2002年に警察庁が公開したSATの訓練映像では、隊員がこの台座を使用して機関けん銃(H&K MP5)の射撃を行っている。また、車体前部が突き出たような形状になっており、突き出し部にはグラップルが内蔵されている。銃器対策警備車は警察庁の公開映像や各種訓練などに姿を現しており、北海道警察、千葉県警察、警視庁、神奈川県警察、愛知県警察、大阪府警察、福岡県警察、沖縄県警察への配備が確認されている。一部地域の警察が保有している大型車両。三菱ふそう・スーパーグレートもしくは三菱ふそう・ザ・グレートの除雪車用シャーシ(スーパーグレートFR/ザ・グレートFR)が使用されている。「小型警備車」とは警備車兼輸送車の小型版としての名称であるが、車体は特型警備車と比べて大きく、より多くの人員、装備を搬送できるため、機動隊の爆発物処理班などで使用されている。車体は防弾防爆装甲で被われており、フロントガラスは防弾仕様となっている。また、特型警備車と同様に、車内からの操作で車体前部に内蔵された装甲版がせり上がり、フロントガラスを覆う機能が装備されている。車体側面の銃眼は設置されていないが、車体区部側面にはサイドウィンドウが左右それぞれ3つあり、フロントガラス同様にスリット状の細長い覗見孔が開口されている装甲板がせり上がるようになっている。特型警備車には装甲板を上げた状態での運転を容易にするため、車体前方にカメラが設置されているが、小型警備車に同様の装備は設置されていない。この他にも、創作作品で「警察の装甲車」が描写されている場合、特に"特型警備車"と明記されなくとも実在の特型警備車をモデルとした、あるいはほぼそのままの外観の車両が描写されている例は多い。

出典:wikipedia

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