『エーミールと探偵たち』(エーミールとたんていたち、Emil und die Detektive)は、1928年にドイツのエーリッヒ・ケストナーによって書かれた児童文学。1931年のゲルハルト・ランプレヒト監督による初映画化以来、ドイツ・イギリス・アメリカ・日本・ブラジルで都合9回映画化されており、また舞台劇やミュージカルとしてもたびたび上演されている。日本では高橋健二及び池田香代子が翻訳し、岩波書店から刊行された邦訳版が知られる。後日譚として『エーミールと三人のふたご』がある。偶然だがこの物語の中でも映画化されている。アストリッド・リンドグレーンの「エーミール」シリーズは無関係。ノイシュタット(ケストナーの生地でもある)で実業学校に通う母子家庭(大工だった父は幼少の頃に病死)のエーミール・ティッシュバインは、休暇を利用してベルリンの祖母及び従妹に会いに行く事にする。自分のヘアサロンを持つ美容師でもある母は、祖母への仕送りの為に、エーミールに現金140マルク(一ヶ月分の売り上げに相当し、日本の感覚では10数万円。100マルク札1枚と20マルク札2枚)を託すが、エーミールは乗っていた汽車の中で居眠りしている間に、ボックスシートで相席になった“マックス・グルントアイス”と名乗る男に金をすられてしまう。犯人と目したグルントアイスを追って、ベルリン市内の駅に降り立ったはいいが、そこは目的地ではなく、所持金もない為途方に暮れるエーミール。そこに地元の顔役の少年、グスタフが声をかけて来た。話を聞いたグスタフは、「地元での悪戯が原因で睨まれているらしいから警察の世話にはなりたくない」と言うエーミールに、仲間達と共に証拠を押さえる追跡の手助けを申し出る。初めは隠密行動のつもりだったが、ベルリン中の少年達が事情を知って助太刀に駆けつける騒ぎに発展。これではこちらの存在を知られるのは時間の問題、ということで作戦は急遽変更、“僕らはお前が何をやったか知っているぞ”と取り囲んでプレッシャーをかける事になった。囲まれて進退窮まったグルントアイスは金を銀行で両替、物証を消そうとしたが、エーミールの指摘により犯行が発覚(エーミールは上着の内ポケットに安全ピンで串刺しにして留めて置いたので、札3枚全てにその穴が開いていた)、逮捕される。取調べにより、グルントアイスの正体は懸賞金1000マルクを懸けて手配中の銀行強盗犯の一味で、エーミールに自己紹介した際の名前も偽名である事が判明した。エーミールは被害金を取り戻すと共に、銀行から提供された懸賞金を警察を通じて受け取り、大団円となる。最後に、祖母から全員に対して“防犯のためにも多額の現金を携帯するな、金融機関を通じて送金せよ”の教訓が示される。ケストナー本人も、物語の中に新聞記者として登場、困っているエーミールに金を貸したり、エーミールと仲間達の手柄を記事化して母親を驚かせたりしている。
出典:wikipedia
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