アバン=デ=ジニュアール3世は、三条陸(原作)と稲田浩司(作画)による漫画及びそれを原作とするアニメ『DRAGON QUEST -ダイの大冒険-』に登場する架空の人物。アニメでの声優は田中秀幸。ダイやポップなど、主要人物の師匠(先生)にあたる。通称アバン。かつて魔王ハドラーを倒した勇者の若い男性。31歳。当時王女のフローラを助けたことが縁でカール王国騎士として平穏に暮らしていたが、カール王国が魔王ハドラー率いる一団に襲われたことがキッカケで、打倒魔王のために友人ロカとともに旅立って後年見事これを成し遂げる。その後は勇者育成業を称して各地を回っていた中パプニカ王国の依頼でデルムリン島に赴き、ダイと出会ってその潜在能力を見抜く。復活した魔王ハドラーとの交戦時、ダイ達を救うために自己犠牲呪文メガンテを使用したため死んだと思われていたが、魔王ハドラーとの決戦前にフローラから「輝聖石(のちの「アバンのしるし」)」と交換に授かった「カールの守り」を所持していたことが幸いし一命を取り留める。ダイとポップの旅立ちを見ていたアバンは、ダイの潜在能力の高さを見抜き、その成長の足枷となることを厭い、敢えて彼らと同道しなかった。そして彼自身も自分にしかできない力を身に付けるため、自身の得意とする破邪呪文を極めんと故郷カール王国にある「破邪の洞窟」に挑戦する。その後、レオナ達がミナカトールを使用した時にこれを察知、最終決戦が近いことを知り洞窟を脱出。その時点で地下150階くらいまで到達していたが、あらかたの秘術を会得しつくしたために地上に戻りダイ達に合流する。洞窟の深部で呪文の破邪力を極大化する秘術を習得し、バーンの魔力によって閉ざされた扉を破邪力を極大化させたアバカムの呪文で打ち破っている。かつての宿敵ハドラーの死を汚したキルバーンと死闘を繰り広げて勝ち残り、その後のミストバーン、大魔王バーンとの最終決戦にも参加した。最終決戦後は髭をたくわえた風貌でフローラと共に玉座に座している姿があるものの、フローラとの結婚やカール王への即位について明確な描写はない。仮にフローラと結婚してもアバンはカール王家の血統ではないのでカール王にはなれず王配である。ただしフローラから禅譲された場合はこの限りでない。基本的に穏やかな人柄で人から称えられることはあっても謙遜し、自身の名誉や地位などには全くこだわりを見せない。人当たりの良さもあって彼のことを慕うものは数多い。ハンサムで料理も得意であるため、カール王国騎士時代は王宮勤めの女性達からの人気も高かった。一方でサボり常習犯であるため兵士からの評判は芳しくなかった。つまらないギャグなど、常に周りを和ませるようなひょうきんな行動が多いが、「能ある鷹は爪隠す」の言葉どおり、それは自身の秀でた能力を隠すためのものである。目下の者が相手でも丁寧語で話すが、「敵」と認識した相手に対してはこの限りではなく厳しい口調となる。指導に当たったダイやポップ、ヒュンケルら弟子達からは「先生」「アバン先生」と呼ばれ、揺るぐことのない信頼を寄せられている。彼らは通称「アバンの使徒」と呼ばれ、魔王軍にとって最も恐るべき存在に成長していった。眼鏡をかけているが、実は伊達眼鏡。時折出てくる回想シーンで眼鏡をかけていないのは、魔王ハドラーを倒す旅に出る時に、フローラに預けたからである。学者の家系(輝聖石の錬成などが代々伝わる)の出で、趣味は料理。武術面では剣・槍・斧・弓・鎖・牙(徒手)の六種に精通し、それぞれの奥義を極めるに至り、本人曰く武芸百般。ダイ達が使うアバン流殺法の開祖であり、齢三十足らずでこれらを極めている恐るべき達人。呪文においても使い手がほとんどいないと言われるドラゴラムやアストロンといった様々なジャンルまで軽々と使いこなし、その知識は相当なものである。作中に使用場面はないものの回復呪文も扱えるらしく、設定によれば多彩な攻撃・回復・補助魔法を使いこなす、とされている。本来勇者には習得できない魔法使いや僧侶の呪文などを多数習得しており、劇中では魔法使いにしか使用できないドラゴラムや、賢者にしか使用できない破邪呪文を使いこなしたことからポップは「あの人は特別製」と評した。だが、皆既日食の日にのみ使用できる、完全には解明されていない天変地異を利用する大呪法「凍れる時間の秘法」を魔王ハドラーに対して使用した際には、レベルが不足していて完全には制御できず、自分も凍った時間の中に巻き込まれた。加えて科学・技術にも能力を見せ、マァムに贈った魔弾銃(まだんガン)は、噂と書物を元に弾丸ではなく呪文を詰めるというオリジナルの発想を加えて彼が作ったものだが、それを修理することはバダックにはまるでかなわず「これを作った人は天才じゃ」と評された。このほかにも様々なアイテムを作り、使用している。ダイ達との合流時に「純粋な戦闘力ならば、今の自分はダイの半分にも満たない」と発言している。しかし豊富な知識・経験・冷静な判断力など「純粋な戦闘力」ではない力はダイたちの大きな助力となった。その力は大魔王バーンをして強く警戒するほどであり、バーンは復活したハドラーに真っ先にアバン抹殺を命じていたほか、最終決戦でもアバンを「瞳」にした際に「もっとも厄介な男」と発言している。事実、大魔王の側近キルバーンとの対決でも、キル・トラップが術者本人が命令して作動させるタイプの罠だと一見で見抜いてキルバーンを出し抜いたり、激戦の最中に自身が苦しめられたファントムレイザーの用法を瞬時に把握して逆用するなどその能力は遺憾なく発揮され、これを下している。なお、アバンは「今の自分はダイの半分にも満たない」と自身を評したが、心身の再鍛錬と破邪呪文の極大化を習得するため、先述の通り破邪の洞窟を150階まで攻略している。大魔王幹部の1人であるキルバーンを単独で撃破したこと、最初に真バーンと対峙した時点ですぐに「瞳」にされなかったことなどを鑑みれば、この時点でダイ・ポップ・ヒム・ラーハルトという作中最強クラスのメンバーと肩を並べるだけの戦闘能力は持っているようである。ダイ達などと違い武器にはこだわっていないらしく、どこにでもあるようなごく普通のものを使っている。実際、デルムリン島に来る際に所持していた剣の1本は古道具屋で買った10ゴールドの安物で、ダイが岩を斬り付けたら簡単に折れてしまったが、そんな武器でもガーゴイルを軽くまっぷたつにし、キルバーン戦ではジャッジが使用していた壊れた鎌を槍としてキルバーンに挑み追い込むなど、多芸故にか武器を選ばず実力を発揮できる人間である。このほか、メラゾーマやベギラマといった多彩な攻撃呪文も使いこなす。アバンが後世のために記した、この世にただ一冊の手書きの本。アバンの母国・カール王国の図書館で、宝箱に入れられ保管されていたが、カール王国が壊滅した後にマトリフによって回収され、ダイたちに渡された。からなる。この書にはアバン流殺法の極意も記されており、ヒュンケルはそれをもとにアバン流槍殺法の修行を行った。
出典:wikipedia
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