ヨーネ病(Johne's disease−paratuberculosis)は、マイコバクテリウム属のヨーネ菌()の感染によって起こる慢性肉芽腫性腸炎である。感受性動物は牛、羊、山羊などの反芻類。分娩1~数週間後の発症が多く、慢性的な下痢、削痩、泌乳量の低下を呈し、発症数ヶ月から1年以内に死亡する。家畜伝染病予防法における法定伝染病。搾乳牛および種畜を対象に5年ごとのELISAによる検査が義務付けられている。感染動物の治療は行わず、淘汰する。なお、「ヨーネ病」の名前は、この細菌を発見したドイツ人の細菌学者で獣医の Heinrich A. Johne に由来する。病理解剖に際しては空腸・回腸・回盲部粘膜の肥厚、顕著な雛壁の形成の有無を確認する。腸間膜リンパ節の髄様腫脹があることもあるので注意が必要。粘膜固有層、粘膜下識及び腸リンパ節における類上皮細胞の「び慢性増殖」とラングハンス巨細胞の出現が特徴所見である。牛の場合には結核のような乾酪性の肉芽腫はほとんど見られない。腸管は消化酵素に富む組織であるため死後変化をおこしやすいので、以下のとおりに採材する。病理検査用の腸管は約10cmの長さで、管状に切り取り、管状のまま開かないで、切り取ったあと、一端をピンセットでつまんだまま腸を静かにホルマリン容器に入れ、ピンセットで固定している開口部から50mlのディスポ注射筒で10-20%中性緩衝ホルマリンを注ぎ込み、掴んだピンセットで腸組織を固定液に静かに沈め少し揺する。さらに2回ホルマリンを流し込み、静かに固定ビンに沈める。(参考資料:2006年11月に農水省より出された、ヨーネ病検査要領)昭和5年(1930年)、イギリスから輸入された牛により国内へ侵入した。近年では定期的な検査と消毒により発生は散発的だが、多い年には年間で数百頭の感染も見られる。平成19年(2007年)10月26日、日本ミルクコミュニティが10月24日から25日にかけて製造した牛乳の中に、ヨーネ病の疑いのある牛から採ったものが入っている可能性があるとして、東京、神奈川、千葉、埼玉、茨城、静岡、長野に出荷された計62万1088本の自主回収を発表した。近年、"Mycobacterium avium" subsp. "paratuberculosis"と、ヒトにおけるクローン病との関連が指摘されている。
出典:wikipedia
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