韓国の民族主義(かんこくのみんぞくしゅぎ)では、朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国および大韓民国)における民族主義を扱う。朝鮮半島の歴代王朝は長期間に渡って中国大陸の歴代王朝に服属・朝貢しており、例えば新羅は北斉(北朝)・陳(南朝)・隋・唐に朝貢し、高麗は宋・契丹(遼)・女真(金)・明に朝貢、元に服属し、李氏朝鮮は明・清に朝貢していた(日清戦争まで)。これらの歴代王朝の多くは中国歴代王朝による冊封を受け(中国朝鮮関係史参照)、中華文化を非常に尊ぶ事大主義と、自らを中国文明(大中華)に次ぐ「小中華」であるとする「小中華思想」を持ち、周辺国である日本や琉球や満洲を文化的に劣等な夷狄とみなしていた。江戸時代に日本を訪れた朝鮮通信使たちは、「男子はみな半幅の青布でへそから下を被っている。はなはだしいのになると隠さない」、草履は、「前部に一本の縄があって、そこに足指を掛けて挟んで歩く。その形はひどく奇怪である。足袋は蛇の舌のようである」などと日本の風習を夷狄視する記述を見せている。また『日東壮遊歌』の中で、小中華思想の上では文化的に劣等で野蛮でなければならない日本が発展していることに対して、次のようにあからさまな感情を記述している。このような観念的な根強い小中華思想がある上に、近代に入ると「文化的に劣等な野蛮人」でなければならない日本人に韓国併合をされたことから、より強い反日感情と民族主義が形成された。大韓民国建国後においては、当初から民族主義は「反日主義」一辺倒で「日帝に対する闘争」を掲げることで民族の紐帯を醸成していった。初代から3代目までの大統領となった李承晩は日本統治時代の朝鮮を容認する思想を持った者や発言した者に対して徹底的な投獄・拷問・処刑を行った。 大韓民国成立後の2年だけで、政治犯として投獄された者の総数は日本統治時代の約30年間の投獄者数を超えた。また李承晩が失脚した3年後に大統領に就任して同じく独裁体制を築いた朴正煕は、朝鮮史における事大主義と属国性を自覚し、自著『国家・民族・私』で次のような言葉を遺しているまた、自著『韓民族の進むべき道』で、李氏朝鮮について次の言葉を遺しているさらに、自著『韓民族の進むべき道』で、韓国人の「自律精神の欠如」「民族愛の欠如」「開拓精神の欠如」「退廃した国民道徳」を批判し、「民族の悪い遺産」として次の問題を挙げている朴正煕はこのような問題を払拭するために、独裁体制(維新体制)を確立すると「国籍ある教育」を掲げ、歴史教育の目的として「民族の中興の使命を達成するための主体的民族史観」が謳われるようになった。一方で、開発独裁による経済発展を推し進め「漢江の奇跡」と呼ばれる飛躍的な発展を遂げることに成功し、韓国人が誇るに足る国へと成長していった。朴暗殺後の1980年代から韓民族優越主義が台頭し始め、韓国の超古代史が綴られたとされる自称歴史書『桓檀古記』が「活字として改めて出版」され、ソウルオリンピックや2002 FIFAワールドカップなどのスポーツ関係の祭典の挙行、OECDの加盟等の経済力の増大と共に韓民族優越主義を肥大化させていった。飛躍的な経済発展、韓国系企業の国外進出などによって韓国の国際的地位は以前に比べ高まったが、韓国は中国や日本に挟まれているため、欧米における韓国という国家のイメージやその知名度は他の2国に比べ未だに低い。水野俊平等の複数の学者は、韓国国民が自らを先進国の国民であるというプライドを持つようになった一方で、欧米人が持つ韓国人に対してのイメージが低いことに精神的葛藤を覚えており、それが韓国起源説に代表される独特のナショナリズムを加速させていると指摘している。日本語講師の中岡龍馬は、近年、韓国でエスノセントリズム・韓民族優越主義(かんみんぞくゆうえつしゅぎ、)が台頭しつつあると主張し、これを朝鮮語で「我が国」を表す「ウリナラ」から、俗に「ウリナライズム(またはウリナリズム)」と呼んでいる。この思想を持つ者は、「韓民族は歴史や文化や能力などで周辺諸民族よりも優れている」と主張している。また、韓国の学校教育や大手新聞やテレビや書籍では、「日本は韓国の優れた文化を受け入れるだけの文化劣等国」「有史以来一枚見下げるべき文化的劣等者」「韓半島に比べてみすぼらしくて短い歴史しか持たず、歴史を捏造するしかない日本」というような対日蔑視に基づいた誤った論評が日常的に行われたり、日本列島を指す「島国」という言葉が「劣等で未開」という意味で使われて、駐日韓国大使がテレビのインタビューで使うまでになっている。また、マスコミによって「チョッパリ」「ウェノム」「イルボンノムドル」などの日本人を指す侮蔑語が使用され、「古代に韓民族の中の質の悪い犯罪者を「おぼれ死ね」と丸太に縛って海に流して島にたどり着いたのが国際的なならず者の低質日本民族の正体だ」、「『日本猿』と『チョッパリ』、どちらが日本人の呼び名に相応しいか?」、「『倭人』という言葉がある。とても小さくてみすぼらしいという意味の倭だ。人間の度量が小さくて狭い場合に私たちは『小さい奴』という言葉を使う。日本はそのような種族だ。」「『日本猿』という呼称がある。陰湿で凶悪で他人の真似はうまい人に、よく『猿のような奴』と非難する。日本はその猿のように卑怯な種族だ。」、などといった論評まで行われている。さらに韓国社会では日本人を「文化的に劣等な『猿』」とみなすことが常態化しており、奇誠庸などの有名スポーツ選手や地方公共団体が公の場で日本人を「猿」として侮辱することがある。このような思想から、カリフォルニア州在住の在米韓国人たちが「韓国が日本に東アジア思想と文物を伝えた。」「韓国の陶工が日本に渡って日本の文化形成に寄与した。」「韓国は1980~90年代、大きな経済成長を成し遂げ、現在のインターネットおよび情報技術(IT)産業の主導的な役割をする国家である」などを歴史教科書に新たに記述させる法案を通過させるようにカリフォルニア州議会議員達に対してロビー活動を行っている。「過剰な愛国心」を覚醒剤中毒になぞらえて、「国家(국가、クッカ)」と「ヒロポン(히로뽕)」を合わせた「국뽕(クッポン)」という新造語ができている。韓国では長い間、冊封体制下で中国の歴代王朝に事大の礼を尽くしていたこともあり、中国文明の影響を濃厚に受けており、中国諸王朝や文化の極めて強い影響のもとに文化を発達させてきた。ところが、現代において、韓国外で評価の高い主に日本や中国の事物を韓国が起源と主張する論調をしばしば取ることがあり、極端なものでは明らかに日本や中国で醸成された文化や文物と検証されている著名な歴史的事物や人物を韓民族(韓半島)起源のものであると主張することがある。これについては、近年中国や日本から、歴代の朝鮮王朝は自国独自の文化を排斥し中国文化を崇めていたため独自文化が近隣諸国と比べ発達せず、近代の韓国人がそれに対する劣等感を持っていることや、李氏朝鮮までの文化の継続的な継承が行われていない百済や高句麗等の歴史まで自民族史として語る歪んだ思想が原因であると指摘されている。「韓民族は北東アジアの覇者であった」という偽史を創作し、その定着を図っている。韓民族の活動した地域は、北はバイカル湖、南は沖縄、西はメソポタミア、東はアメリカ大陸ということになっている。朝鮮民族から発現された文化はそれほど多くない。しかし韓国人が満州族や漢民族の文化を自民族の文化と捏造したり、日本から朝鮮半島に伝わった文化の韓国起源を捏造したり、日本での独自文化の発現と外国から受け入れた文化の変革と発展を無視することで、明治維新以前の日本にあった全ての文化・産業・社会は「中国→朝鮮→日本(朝鮮→中国→日本)」という順番で伝わったものであるという認識が生まれている。韓国のメディアでは、このような認識に基づいて「今の日本の繁栄があるのは全て朝鮮のおかげ」「そもそも韓国の文明化は中国より早い」という自民族優越主義的な論評が日常的に行われており、特に日本に対する蔑視と自民族優越主義的な視点は公教育における歴史教育でも顕著である。朝鮮民族の人物がある業界で活躍すると「朝鮮民族の優秀性が証明された」と盛んに喧伝し、偉業を成した日本の著名人も勝手に朝鮮民族に認定し、根拠なく在日コリアンやコリアン系の同胞だと主張する在日認定が問題となっている。好ましくない文化は日本統治時代の朝鮮に導入された劣位文化であるとする考え。大日本帝国、日本におもねる民族的裏切り者が韓国朝鮮民族の正当性・優秀性を毀損しているという考え。朝鮮半島には小中華思想と呼ばれる攘夷思想があり、李氏朝鮮時代には大陸国家であるにもかかわらず排外的政策が採用されていた。これは、李朝末期の丙寅教獄およびそれに連なる丙寅洋擾、あるいは日本人を東夷として蔑視する政策から生じた書契問題およびそれに連なる江華島事件などにも見られ、一部に激越な排外主義の伝統が存在する。実際には韓国は少数民族もおり、また韓国人は日本人以上に混血している民族であるという研究結果も出ているが、韓国では単一民族国家の意識があり、現在でも純血・混血という概念が根強く存在し、「韓国人は純血」という意識を持っている。それが人種差別の温床となっているとされ、国際連合の人種差別撤廃委員会(CERD)からたびたび勧告を受けている。また、「混血者」や「コシアン(韓国人と韓国以外のアジア出身者の間に生まれた子)」という呼び方も存在しており、国際結婚の夫婦の子供の11.5%がいじめを恐れて学校に通えないという調査結果がある。韓国の放送局、SBSが韓国人の外国人忌避症と純血主義を集中取材した『SBSスペシャル…単一民族の国、あなた方の大韓民国』の制作者の調査の結果、 回答者の65.2%が「私たちの民族は単一民族」と信じていることが分かった。韓国人が多く移住するようになったアメリカ合衆国は、ヨーロッパ系、アジア系、アフリカ系、先住民が共存しているが、韓国系アメリカ人は他の民族集団に比べ際立って黒人蔑視が激しく,ロス暴動において多くの韓国人商店が黒人による略奪・破壊に遭う原因となった。ハインズ・ウォードは韓国系アメリカ人とアフリカ系アメリカ人のハーフであり、韓国やアメリカの韓国人社会での差別を訴えていた。日本統治時代の朝鮮は単一民族国家意識は薄れており、当時は華僑が55万人以上が住んでいたのだが、現在ではわずか5万人程度になり、これは単一民族主義が一因であると思われる。また、中華人民共和国に住む朝鮮族や旧ソビエト連邦構成国のロシア、カザフスタン、ウズベキスタンなどに住む高麗人は現地の言語を話し、現地の教育や風潮に影響され、朝鮮半島の影響を受けなかったため、単一民族主義は韓国・北朝鮮ほどは見られない。一部の在日韓国・朝鮮人は反日教育を受けているためか、単一民族意識が浮き彫りとなっているという指摘もある。アウトサイダーに対する差別意識は多かれ少なかれどこの国や民族・文化圏にもあるが、韓国人は国外においても現地の住民を蔑視することがあり、フィリピンセブ市では韓国人経営の店で市長夫人を侮辱したことで、韓国人が。その他に外国人への差別意識が反映された事例として、ロス暴動(韓国人商店が襲撃された)やコレコレアの問題が挙げられる。また韓国政府は、日韓条約の内容を長らく秘密にしており、日韓条約の規定により支払われた日本側の賠償金をインフラ整備に流用したことを国民に隠していたので、韓国の経済発展(漢江の奇跡)について一部の世論が独力で成し遂げたと評価しており、日本などの援助で経済発展を目指した東南アジア諸国に対し経済的優越感を抱き、さらに韓国人は『優秀な単一民族』と言う自負心の強い教育を受けているために、自己優越主義が促されている。それにより、開発途上国やそこからの出稼ぎ労働者を見下して差別することがあり、途上国からの評判は悪い。韓国を訪問した外国人を対象に実施したアンケート調査によると、「韓国人は親切」と回答した欧米人は70%、一方アジア人の比率は40%であった。また、韓国人と国際結婚した途上国出身の外国人妻が近年10万人を超えているが、その半数近くがドメスティックバイオレンス(DV、家庭内暴力)被害に遭って、嫁ぎ先から逃げ出し、そのような外国人妻の保護のために建設された保護施設も存在する。さらに、韓国人は脱北者や中国朝鮮族に対しても差別意識を向けることがあり、脱北者は過酷な差別を受けており、あるアンケート調査では「70%がアメリカに亡命したい」と回答した。また、韓国人は在日韓国人を『裏切り者』として差別することがある。韓国本国では在日韓国人に対してパンチョッパリと言う侮辱表現がある、「チョッパリ」とは日本人に対する卑称であり「パン」とは漢字で書くと「半」でありパンチョッパリとは半分日本野郎といった意味である、これは在日韓国人が暗に仲間としてみなされていな事を意味している。また在日韓国人は母国語が離せないことや訛がキツいことを馬鹿にされることがある。ロッテを巡る騒動で創業家の重光宏之・昭夫が日本語訛の韓国語でインタビューに答えた際日本語訛を強調した字幕を表示させたり韓国語が離せないことでバッシング を受けた。また在日韓国人を始めとした在外韓国人は兵役が免除されることから(ただし1994年1月1日以降に出生した韓国人男性が、18~37歳の間に通算3年以上韓国に滞在する場合は兵役の義務が生じる)差別されている。現在の韓民族の思考様式のひとつで、これもまた、韓国国内における民族主義を構成している要因である。韓民族優越主義と類似したエスノセントリズムとされる例として、中国(漢民族)の中華思想や、その中華思想を模して周辺民族を蛮族視したベトナム(キン族)などがある。日本においては古代には畿内の側から関東・東北地方を「東夷」とし蛮地とみなす風習があった。しかし、奈良・平安時代に東北地方への入植・開拓が進むにつれ東北の人間集団の同化が進み、さらに平安後期には関東武士が台頭して、ついには東国の武士勢力が全国を掌握し武家政権(鎌倉幕府)を開くに至って東西の力関係の逆転が生じ、「あづまえびす」というような言葉は残ったものの、畿内からの一方的な東国蔑視はほぼ過去のものとなった。自民族中心主義は世界の多くの民族に程度の差はあれ見られる傾向であるが、韓国は倭国(ないし近代日本)や中国文明、あるいは蒙古というその時期時期における有力な文化圏に対し従属的な立場に甘んじてきた歴史が長く、現在も中国・日本の圧倒的な影響力の間で独自性を主張する必要に迫られているという経緯から、中国・日本・ベトナムの民族主義とも似た面もあるが、より極端なものになっている。韓国記者が「歴史問題で日本批判の材料があれば、強く書かねばならない。他社より穏健だと読者から抗議が来る。いったん反日の空気ができてしまうと抵抗できない。我々は縛られている」と語っているように民族主義的な面がみられる。歴史問題以外にも経済やスポーツや文化などあらゆる面で日本と比べたがり勝手にライバル扱いして韓国の民族主義を煽るような報道をしている。
出典:wikipedia
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