WAON(ワオン)は、イオンリテールが発行するICカード型前払い式電子マネーである。イオンの登録商標(第5081687号)。2007年(平成19年)4月25日から会員募集を開始、4月27日にサービスを開始した。プラットフォームにはソニーの非接触型ICカード通信技術「FeliCa」が採用されている。先行して実績を重ねてきた交通系(Suicaなど)、独立系(楽天Edyなど)に対して「流通系」と称されるものの一つである。ICカードタイプと、FeliCa搭載の携帯電話(おサイフケータイ)に内蔵させるモバイルタイプがあり、ICカードタイプは単独カードのほか、イオンクレジットサービスの発行するクレジットカード(イオンカードなど)、イオン銀行の発行するキャッシュカード(イオンバンクカード)と一体化されたものを始め、他のカードとのジョイントカード(もしくは他のカードの子カードとしてのWAON)が複数発行されている(後述)。名前の由来は複数の音が調和してできる「和音」。キャラクターには白い犬を採用、一般公募によりHappy Waon(ハッピーワオン)と名付けられている(詳細後述)。非接触型電子マネーとしては2007年スタートと後発に属するが、2016年2月末時点における普及状況は、累計発行枚数約5,610万枚、利用可能箇所約246,000箇所(うち、約134,000箇所は自動販売機や宅配便ドライバー端末)に上る。また、2015年度の年間利用金額は約2兆592億円となっている。2012年10月時点で、イオングループの商業施設を中心に多数の企業に導入されている(沿革参照)。イオン、マックスバリュの一部店舗に設置されているセルフレジでもWAON決済が可能。イオンモール・イオンショッピングセンター・イオンタウン内に出店している専門店テナントでも一部店舗を除きWAONの利用が可能。イオングループの店舗で毎月20日と30日に実施しているお客さま感謝デーにおいては、WAONで全額を精算すると5%割引特典が受けられる。イオンオーナーズカードの返金特典はWAONの支払では当初受けられなかったが、2008年4月21日より併用が可能となり、返金とWAONポイント加算がともに受けられるようになった。イオングループ企業以外にも積極的な導入が進められており、外食業界では2009年5月から2010年4月にかけて吉野家が導入したのを皮切りに、他社でも導入が進められている。コンビニエンスストア業界においては、イオングループに属するミニストップに加え、2009年10月13日にファミリーマートの全店(西武鉄道との共同展開の「TOMONY」を除く)に、2012年10月末にはポプラグループ全店舗へ導入された。2010年12月にココストアイーストが運営する東北地方・関東地方・沖縄県のココストアに導入された。2015年12月15日にはローソンへも正式に導入された。2016年8月30日にはサークルK・サンクス全店(2016年9月1日以降はサークルKサンクスから商号変更した(2代目)ファミリーマートの運営)で導入された。家電量販店においては、2011年11月14日からビックカメラ全店に導入され、次いで、2012年8月7日からエディオンの直営全店及びネバーランド広島本店(エディオン広島本店内)、携帯電話ショップの一部、フランチャイズ店舗の一部(京都府の一部店舗及び沖縄県)に導入された。また、ジョーシンの一部の店舗から利用が始まり、全店で使用可能となった。2013年10月1日からは、コジマとコジマ×ビックカメラの全店にも導入された。交通機関においては、鳥取市のコミュニティバス「くる梨」 や三岐バスのイオンモール東員線 でWAONによる決済ができるほか、2014年7月25日からは大和自動車交通のタクシー、2015年6月15日からはSKタクシーグループのタクシー、2015年10月22日からは岡山市内の両備グループ4社(岡山交通・両備タクシー・岡山タクシー・両備グレースタクシー)のタクシーにも導入されている。SKタクシーグループ・両備グループのタクシーを除き、交通系ICカード(Suica、PASMOなど)との互換が図られていないため、利用可能範囲は限定的である。一般的な電子マネー同様、FeliCaリーダー/ライター(R/W)にWAONをかざして決済する。決済時には「ワオン!」という決済音(後述)が鳴る。一方、入金不足などエラーが出た場合は「コケ」という音が出る。口頭でWAON決済の旨を伝えて処理を行うことが一般的だが、イオングループ共通のPOS端末(東芝テック(TEC)製)の場合は、WAONのほかに交通系電子マネー、iD、QUICPayでも決済可能なジェイアール東日本メカトロニクス(JREM)製のFeliCaリーダー/ライター(R/W)を接続しており、支払時にどのサービスで決済を行うかを客がボタンで選択してR/Wにカードをかざす、という方式を取っている。一部の店舗ではパナソニック製の液晶画面付きで白いFeliCaリーダー/ライター(R/W)になっている。WAONへのチャージの方法は以下の通り。入金限度額はイオンバンクカードとイオンカードセレクトが発行開始当初より50,000円である。それ以外のカードは20,000円でスタートしたが、2010年10月22日発行の「ゆふいん湯歩WAON」以降に発行された一部のWAONは入金限度額が50,000円になっている。なお、限度額20,000円のWAONでも、2011年3月10日以降WAONステーションで手続きを行うことによって50,000円に変更することができる(手続きをしないカードは20,000円のままである)。1回のチャージで最大29,000円まで入金可能。30,000円以上の入金は2度に分けて入金する必要がある。WAONカードプラスとイオンカード(WAON一体型)のWAON部分は、そのカードのクレジットカード部分が親カードになる。モバイルWAONはあらかじめ登録してあるイオン銀行発行の各種イオンカード(「イオンJMBカード」を除く)を親カードとしてクレジットチャージが可能である。イオンカード(WAON一体型)のクレジットカード部分でWAON部分にチャージした場合には同カードのWAON部分にWAONポイントが付与される(ときめきポイントは付与されない)。なお、モバイルWAONへのオンラインチャージでは同カードへのWAON部分にはWAONポイントは付与されず、モバイルWAONにWAONポイントが付与される。JMB WAONカード・BIC CAMERA JMB WAONカード・モバイルJMB WAONはあらかじめ登録してあるJALカード(ビューカード・小田急電鉄・シティカードジャパン発行カード、及びJALアメリカン・エキスプレスカードを除く)を親カードとしクレジットチャージ(モバイルJMB WAONによるクレジットチャージを含む)が可能である。三井住友カードWAON(一部のVJAグループ発行分含む)・JP BANK カード WAONはあらかじめ登録してある三井住友カード(VJAグループ)・ゆうちょ銀行の発行するクレジットカードを親カードとしクレジットチャージが可能である。ただし、三井住友カード・ゆうちょ銀行のポイントは付与対象外となる。WAON加盟店でWAONでの決済200円(消費税込)ごとに1ポイントを付与。200円未満の端数は切り捨てとなる。ボーナスポイントが付く商品以外では一回の会計が200円未満の場合はポイントは付与されない。ポイントのみで1000円分の買い物をするために必要な買い物金額は20万円である。ポイント還元率は0.5%。イオングループの店舗では特定商品を購入すると上記ポイントとは別にボーナスポイントが付与される。さらに、毎月15日から月末までは「G.G WAON」・「ゆうゆうワオン」で特定商品を購入すると「G.G WAONボーナスポイント」が付与される。なお、後述の「お客さまわくわくデー」などのポイント変倍の対象は通常ポイント部分についてのみで、ボーナスポイント部分は倍付けにならない。JMB系WAONは、JALマイルが貯まる(200円ごとに1マイル)代わりにWAONポイントは付与されない。また、WAONで加算されるボーナスポイントの代わりに、WAONボーナスポイントの1/2がボーナスマイルとして付与される。マイル加算は毎月10日・20日・月末にまとめて行われる。後述の「WAONポイントまとめてプログラム」とWAONポイントからの募金は対象外となる。WAONが使用可能なイオングループの店舗では、2008年10月15日から毎月5日・15日・25日をWAONポイントが2倍となる「お客さまわくわくデー」としている。ただし、イオングループ内でも一部対象外店舗もある。年末年始・店舗(グループ)のセール期間や、一部店舗のセルフレジ・限定時間帯などに、WAONポイントが2倍 - 5倍になるキャンペーンを行うこともある(ボーナスポイントは対象外。他の倍付けキャンペーンとは重複せず、3倍以上のキャンペーンが他にある時はそちらが適用される)。イオンカードセレクトの場合、紐付けされたイオン銀行からの月間オートチャージ合計金額に対し、200円毎に1ポイントが付与される。また、この口座から電気料金・固定電話・携帯電話・NHK受信料への自動引き落とし1件につき5ポイントが、この口座への「給与」扱いでの給与振り込みで10ポイントが付与される。これらのポイントは翌月17日以降に合算してWAONステーション等で受け取る事ができる。カーセブン、サカイ引越センター、大東建託のサービスを利用した場合は、WAON決済以外でもWAON番号とコードの入力(または通知)でWAONポイントが付与される。ポイントを受け取るには有効期限内に「イオン銀行ATM(一部未対応のATMあり)」「WAONステーション」「Famiポート」でチャージ済みのWAONにポイントをダウンロードする必要がある。JMB WAON、イオンJMBカード、モバイルJMB WAON、BIC CAMERA JMB WAONでは提携先からのWAONポイントの付与はできない(大東建託ではWAONポイント相当のチャージサービスあり)。2016年6月23日からはイオングループの共通ポイントサービスであるWAON POINTを開始した。イオンカード・2016年6月15日までに所有者登録のある電子マネーWAONカードは自動的にWAON POINT会員登録となる)。ポイントの付与方法・付与率は電子マネーWAONポイントと同じだが、スマートWAONへ会員登録済の電子マネーWAONカードは月間利用金額の税込500円毎に1WAON POINTが翌月付与される月間WAON POINTが新たに設けられている。貯まったWAON POINTは「WAONステーション」などで一旦WAON(電子マネー)ポイントに変換(ダウンロード)した上で電子マネーに交換して利用することになる。会員登録には、従来の電子マネーであるWAONの番号も、ポイント専用カードであるSMART WAONに併せて登録が可能。JMB WAONは対象外。また、イオングループでもコンビニエンスストアのミニストップは開始時点では新システムに対応しておらず、導入時期のめども立っていない。複数のカードのWAONポイントを1枚のカードに合算させることができる。合算手続きは自身で「WAONステーション」により、画面の指示に従って操作することで行う。合算元のカードは所有者情報の登録の済否は問わないが、合算先のカードは所有者情報が登録されていることが前提であるカードか、購入後に所有者情報を登録したカードに限られる。なお、JMB系WAONは合算元・合算先いずれも対象外(前述)。他社のポイントで提携している場合、WAONポイントに交換可能。交換したポイントを利用する時にはさらに電子マネーに交換する手続きが必要であり、「イオン銀行ATM(一部未対応のATMあり)」「WAONステーション」「Famiポート」やミニストップのレジなどであらかじめポイント交換(交換は1ポイントを1円相当として100ポイント以上、100ポイント単位)を行ってから利用可能となる。また、WAONポイントを他社のポイントに交換することも可能であるが、このサービスはSuicaポイントのみに留まっている。可能ポイントの交換先や交換条件などについてはWAON公式サイトを参照。イオンは2005年から日本テレビ系列のチャリティー番組『24時間テレビ 「愛は地球を救う」』のスポンサーになっていることもあり、WAONが全国展開された2008年から、貯まったWAONポイントからのチャリティー募金の受付を行っている。WAONカード(ご当地WAONを含む)とゆうゆうワオンについては所有者情報登録を済ませれば募金できる。100WAONポイント以上、100WAONポイント単位で募金ができるが、実施期間外では募金はできない。なお、JMB系WAONでの募金はできない(原因は前述)。募金を行うにはWAONステーションでポイントを預け入れる手続きを済ませ、WAON公式サイトで寄付・募金申請を行う必要がある。モバイルWAONの場合は携帯電話の通信機能を利用して預け入れから申請までその場で行える。基本機能は同一であるが、発行形態や発行条件などによって複数の種類がある。ICカードタイプのWAONには以下のようなものがある。東北復興支援WAON、ディズニーデザインのイオンカードを除いてカードのどこかにワオンが描かれている。FeliCa(おサイフケータイ)機能を有する携帯電話にWAONの機能を与えることが出来る。利用者は専用アプリを携帯電話にダウンロードし、起動後、利用登録する必要がある。標準型カードに相当する「モバイルWAON」と、JMB WAONカードに相当する「モバイルJMB WAON」の2種類が存在する。なお、両者を同時に設定することはできず、変更したい場合は一旦退会する必要がある。2008年3月1日からNTTドコモ(2007年から先行対応)、au、SoftBankの3社の端末で利用可能になった。スマートフォンでは2010年11月24日からおサイフケータイ対応機種で利用可能になった。2012年4月にはスマートフォン用のアプリがバージョンアップされており、新たにウィジェット機能に対応した。なお、バージョンアップ後のアプリは起動時にワオンの鳴き声(決済音と同じ音)が出る。また、iPhoneについては、iPhone 4とiPhone 4Sにおいて、ソフトバンクBB(現・ソフトバンクコマース&サービス)が「SoftBank SELECTION(ソフトバンクセレクション)」ブランドで発売されていた「WAON用電子マネーシール for iPhone 4」を装着することで対応できる。特定の地域のみで発行される、通称「ご当地WAON」(ごとうちワオン)が存在する。ご当地WAONには大きく分けて「地域通貨・地域ポイントとの一体型」と「(売り上げの一部が地域の子育てや自然環境整備に寄付される)地域還元型」の2種類が存在する。WAONとしての機能は通常のWAONカード(単体型)と同様で、全国で利用可能。地域カードの一部の種類はイオンリテール運営のオンラインショップ「イオンショップ」でカードと各種WAONグッズ(ぬいぐるみ、絵本、文具など)のセットにて販売(カードのみの単品販売は無い)されており、このセット品であれば全国で入手可能。なお、2011年11月25日より、一部の店舗を除き、全国発売されていなかったご当地WAONの発売が開始された。具体的なカードの種類及び機能・寄付先等については公式サイト内の「WAONを選ぶ(カード検索)」参照。なお、東北・北陸地域の県版カードの一部には、フェリカポケットマーケティング(かつては廣済堂)などが提供するポイントサービス「まるっと」 の機能が付加されており(利用には、対象となるカードを用意の上でまるっとのサイトから要登録)、裏面左上のWAONのカード番号のほかに、左下に「FP」で始まる12桁の英数字の番号が記載されているが、この「FP」は、「Felica Pocket」(FeliCaポケット)から採ったものである。仕組みとしては、フェリカポケットマーケティングが開発した機能が搭載されており、対象となるカードには、カードの発行元も「フェリカポケットマーケティング株式会社」が併記されている。2015年5月18日、日本プロサッカーリーグ(Jリーグ)所属クラブと提携した「サッカー大好きWAON」(サッカーだいすきワオン)の発行が発表された。WAONとしての機能や仕組み自体はFeliCaポケット付き地域還元型ご当地WAONと同様で、カード名は「大好き(クラブ名)WAON」で統一されている。2015年の湘南ベルマーレ、モンテディオ山形、北海道コンサドーレ札幌、ベガルタ仙台の4クラブとの提携を皮切りに、2016年7月23日現在17クラブと提携を行っている。なお、同じくFelicaのシステムを用いているワンタッチパス(Jリーグ全試合対象観戦記録システム)にはリリース時点ではいずれも非対応となっている。ベガルタ仙台のカードについては、上述した宮城県版のご当地WAON同様、まるっとにも対応している。以下のイベント等とコラボレーションしたオリジナルWAONを発行している。今後、日本郵便(旧・郵便事業)にて代金引換の支払いにWAONが利用可能となる予定。WAONキャラクターHappy Waon(ハッピーワオン、通称:ワオン、生年月日:2007年4月27日。サービス開始日と同日)は、犬種「Electronic Money Dog」に属するマスコットキャラクターで、ポイントを集めて鳴くことを専門とし、趣味は買い物の設定となっている。イオングループを彷彿とさせる宙に浮いた首輪が特徴。前述の決済音はこのハッピーワオンの鳴き声という設定。ワオンには「エリンちゃん」という女の子の友達がいる。初登場は2周年記念のカードであり、イオンリテール発行の大阪ミュージアムWAONにも描かれている。首輪については、「最初からあの赤い首輪をしていたわけではなく、ワオンがおじいさんから不思議な首輪(おじいさんが王様から貰った宝箱に入った不思議な首輪)を貰ったところ、突然宝箱が光かがやき、『コノクビワ、ミニツケルモノ、シアワセヲ、ツレテクル』と呪文のような言葉が浮かびあがることで、それからというもの、ワオンは世界でたった一匹の不思議な犬になった」ということになっている。
出典:wikipedia
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