


ミツデウラボシ ("Crypsinus hastatus" (Thunb.) Copel.) は、シダ植物門ウラボシ科ミツデウラボシ属のシダ類である。日本ではこの属で最も普通に見られる種である。名前は葉が大きく三つに裂けることから。ただし、十分成長しないとこの形にならない。葉は単葉。茎はやや太くて横に這い、針金のような根を出して岩に固着する。茎の表面は密生する褐色の鱗片に覆われる。まばらに葉をつける。葉は長い葉柄を持ち、大きいものでは葉柄は20cm以上、葉身は30cm以上に達するが、たいていは全体で20cm位までである。葉柄は細くて硬く、褐色で基部は黒みを帯び、全体につやがある。葉全体の長さの半分近くを葉柄が占めている。葉身は単葉だが、成長すると基部で大きく三裂する。分裂しない場合は全体は披針形で鋭尖頭、つまり基部の方が幅広い楕円形で、先端はやや細く伸びる。分裂する場合は基部から左右に大きく裂片が突き出る。左右の裂片は中心となる葉ほどは長くならず、左右やや斜め先端方向に出る。葉質は薄くて硬く、表面は緑で多少つやがある。胞子嚢群は葉の裏側、主脈に沿って左右に一列をなして配置する。個々の形は円形で、やや主脈に近い位置にある。日本では北海道南西部から琉球列島にかけて分布し、この類では最も目にするものである。国外では朝鮮南部、中国、台湾、フィリピンに産する。各地の低山で岩の上などに付着して見られる着生植物である。苔の生えた岩の上に出るが、結構道端でも見かける。同属の近縁種としては、以下のものがある。最もよく似ているのは同属のタカノハウラボシである。葉が三裂することはないが、単葉の状態ではとてもよく似ている。その場合、ミツデウラボシは披針形で葉の側面が先端に向けて狭まるのに対して、タカノハウラボシではほぼ平行になっている点で区別する。ノキシノブ類などにも個々の特徴では似たところがあるが、はっきり区別できる長い葉柄が大きな特徴になるので、判別は難しくない。
出典:wikipedia
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