フランツ・シューベルトのピアノソナタ第7番変ニ長調D567は、作曲者初期の完成作品。1817年作曲。初版は変ニ長調で作曲されたが、後に変ホ長調に改作され、D568として出版されている。ほぼ同様のソナタ作品を全音高い変ホ長調に改作した理由は明らかではない。同形式作品で同じ楽想を移調させたものがそれぞれ残っているのは本作品のみでなく、例の「ガスタイン交響曲」ホ長調と「ザ・グレート」交響曲のように後期にも見られ、作者の詳細な創作過程が残されている。研究には欠かせない重要作であり、本稿では両方扱う。作者はあまり高速に弾き飛ばされるのを恐れたのか、随所に右手中声部のコードを入れて演奏者に負担を強いている。なおハワード・ファーガソンによると「8分の6拍子であっても、不当に速いテンポで演奏することなく、リリックな主題を大きく歌い上げるべき」である。変ニ長調のほうがピアニスティックな演奏が可能になり、変ホ長調のものよりピアノソナタとしては優れている。しかし、管楽器で演奏する場合を想定すると変ホ長調のほうが適当である。ベートーヴェンも変ホ長調ソナタではホルンの音を模したといわれており、関連が示唆されている。そのほかの例では「イタリア風序曲」D-590と「ロザムンデ序曲」D-797のコーダが同じテーマで、前者は下書き的要素が強い。日本では内田光子の録音が有名。
出典:wikipedia
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