我孫子市鳥の博物館(あびこしとりのはくぶつかん、)は、千葉県我孫子市が運営する博物館である。所管は、我孫子市教育委員会生涯学習部鳥の博物館。山階鳥類研究所が1984年、我孫子市に移転したことをきっかけに隣接地に1990年に建設されたもので、両者の関係は深いが別団体である。すなわち同研究所は民間団体であり、鳥の博物館は市立である。日本で唯一、鳥類について総合的に研究・展示する博物館である。通称、鳥博(とりはく)。手賀沼のほとりにある。「人と鳥の共存を目指して (Harmony among Birds and People!) 」というメッセージをかかげている。最近では、フィールドミュージアムを掲げて自然観察会「あびこ自然観察隊」や定例探鳥会(毎月第二土曜日)「てがたん」を実施している。また、下記の場合は入館料が免除になる代表的な展示物は、トキの剥製、絶滅した世界一の巨鳥・エピオルニスの卵、始祖鳥の化石レプリカ、約500万年前の羽毛化石などである。手賀沼の自然を模したジオラマ、世界の鳥の展示コーナー、パソコンで我孫子の自然と鳥のあれこれについて学べるQ&Aコーナーなどがある。当施設の設置目的は、「人にたいへん身近な鳥への関心を高め、その保護意識を通じて、自然保護、緑の創造、さらには市のシンボルである手賀沼の浄化へと市民意識の高揚をはかりたい。」(鳥の博物館基本構想)ということにあった。すなわち、その発端には、1970年代から水質汚濁が著しく進行していた手賀沼の浄化の願いがあり、その普及啓蒙を意図して山階鳥類研究所を誘致したことが出発点であった。例えば我孫子市鳥の博物館自身の文書によれば、「この背景には、ここ10年来、全国の湖沼の水質ワースト1になっている手賀沼の汚濁の問題があった。(中略)・・・市民の手賀沼浄化への願いが高まってきた。この願いに応えるため、まず、鳥類を通じた自然保護活動でも知られる(財)山階鳥類研究所の誘致が決まった。さらに、同研究所の強力(原文ママ)を得て、市民が鳥に関する情報を気軽に得ることができる施設「我孫子市鳥の博物館」が設置された。」のである。また1985年当時の我孫子市長であった渡辺藤正は、山階鳥類研究所移転の際の祝辞で「市では、これを機に広く一般市民に開放できる鳥類展示館の建設や「市の鳥」制度を進めてまいる考えでおりますので・・・」と述べている。一方、山階鳥類研究所側の要因として、創立者の山階芳麿が年来、鳥の博物館を建設する夢を持っていたこと挙げられる。 このように鳥の博物館は、山階鳥類研究所の移転をきっかけに建設されたものだが、上記の渡辺藤正のコメントにもあるように、当初は同研究所の標本を展示する施設として構想されていたもので、後に独立した市立博物館構想に変わっていった。このような経緯から、鳥の博物館の構想策定や建設にあたっては山階鳥類研究所が広範な協力をしており、同研究所の複数の職員が委嘱を受けて「我孫子市鳥の博物館建設委員会」「我孫子市鳥の博物館協議会」に参加した他、鳥類に関する基礎的資料の提供、展示に関するアドバイス、展示標本の収集と制作などを行った。また、開館当初の館長を所長である黒田長久が兼務した。
出典:wikipedia
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