完全去勢(かんぜんきょせい)とは、生殖腺のみを切除する狭義の去勢と異なり、生殖器の全てを切除することであるが、通常は男性の外部生殖器のみの完全な除去を行った場合を含める。歴史上、人間の男性に対して、さまざまな目的でしばしば行われた。医学では、完全去勢のことを「全除精術」("total emasculation")と称する。患者への心理的配慮などから、「全去勢術」、「全陰部切断術」という呼称を用いる場合もある。いずれにしても、陰茎全摘術・両側除睾術・陰嚢切断術を同時に行う大手術で、病変部(腫瘍)が陰嚢にまで達しているなど、かなり進行した陰茎癌や、男性器への外傷が相当激しい場合に行われる。手術後は、男性機能は全廃となり、立位の排尿も不可能になる。尿道は陰茎の再建がなされる場合を除き、原則として会陰部、肛門の前方に移設、開口される。有名なのは中国などの去勢した官吏である宦官の事例である。宦官の去勢の方法は、国や地方によって各種の方法があったが、中国においてはほぼ例外なく「完全去勢」が行われた。また、宗教的な理由で自己去勢を行った事例も知られており、このうち、古代ギリシャ・ローマのキュベレ教徒や、18世紀ロシアのスコプツィ教徒は、儀式の中で「完全去勢」を施していた。インドでは、現在もヒジュラーという宗教集団があって、その構成員は「完全去勢」をしていることで有名である。その他、アフリカ東部の部族間の戦争習慣としての捕虜の「完全去勢」が、知られている。
出典:wikipedia
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