錦市場(にしき いちば)は、京都市中京区のほぼ中央に位置する錦小路通のうち、「寺町通 - 高倉通」間に存在する商店街である。魚・京野菜などの生鮮食材や、乾物・漬物・おばんざい(京都言葉で日常の惣菜)などの加工食品を商う老舗・専門店が集まる市場。京都独特の食材は、ほぼここで揃う。中小企業庁によれば、商店街の類型として超広域型商店街とされ、名称は京都錦市場商店街とされ、2006年5月に「がんばる商店街77選」に選ばれた。市場のはじまりは、豊富な地下水を利用し京都御所への新鮮な魚を納める店が平安時代に集まり始めたもので、1300年の歴史を持ち、京都市民からは「にしき」という愛称で呼び親しまれ、「京の台所」として地元の市民で賑わう。近年は新京極商店街や寺町京極商店街とともに、観光客や修学旅行生が訪れる活気のある観光名所としても賑わう。昭和時代に、中央卸売市場の開設、地下水の枯渇、大手スーパーの進出など、存続の危機を迎えたが、卸売か、小売へのシフトを図りながら、現在に至る。スーパーマーケットや百貨店と違い、ここでは新鮮な旬の食材の品質のよさや豊富な品揃えが支持されて市民生活と密着しているところが最大の特徴となっている。そのため価格を高めに設定する店もあるが、高品質や豊富さから「ほんまもん」(本物)を扱っていると信頼し、納得する市民は少なくない。他地域で「錦市場」を銘打つ店が増え、品質を維持するためにも京都府内の商店街で初めて「錦市場」の商標登録を取得している。一方、臨時に「にしき」と銘打った食品コーナーを設ける百貨店も登場している。京都の目抜き通り四条通の一本北の錦小路通に位置し、赤緑黄の色鮮やかなアーケードにおおわれた石畳の道の距離は、東西390メートル。商店街振興組合に所属する店は約130店舗、道幅は3.2 - 5メートル、道に迫り出して商品や商品棚を並べる店舗が少なくなく実際はもっと狭い。東の端は、新京極と交差し、その先に錦天満宮がある。ここで業務用の食材を仕入れる割烹、料亭、旅館なども多く、一般向けには京都名物の鱧・ぐじ・笹かれい・浜焼き鯖・琵琶湖産の淡水魚など鮮魚を扱う店が20店舗以上と一番多い。そのほか伝統野菜とも呼ばれる京野菜、京漬物・豆腐や湯葉・麩・ウナギ・佃煮・蒲鉾・干物・乾物などから茶・菓子・パン・寿司まで京料理の食材は大体ここで揃うことも可能である。豆乳ソフトクリームや豆乳ドーナツ、あるいはマグロのヅケ串などあまり見かけないものも売られ、また試食品を出す店もあり食べ歩きする人もいる。さらに茶房を出店しておむすびを供する米屋や定食を供する八百屋、カウンターで焼きたてのカキを供する魚屋など、市場内で飲食を楽しむこともできる。年の暮れには正月用の食材を求める客であふれる。店舗の営業時間は、店にもよるが、おおむね午前9時から午後5時までが目安となっている。水曜日と日曜日に休業する店が多い。2006年11月3日、同市場商店街振興組合はイタリア共和国トスカーナ州フィレンツェ市公設の中央市場(。通称: サン・ロレンツォ市場)と知名度向上、観光客誘致、および相互理解を目的に友好提携を結んだ。1965年以来フィレンツェ市は京都市の姉妹都市で、四十周年を記念して始めた「錦市場でフィレンツェ・トスカーナを捜そう」(2005年1月 - )などのイベントを通じ、錦市場がフィレンツェと食文化交流を続けてきた成果の一つである。イタリア発祥の「スローフード運動」に学ぶことも目的の一つとなっている。友好提携締結の翌2007年の4月24日から26日にかけて中央市場関係者を招いて同市場内でフィレンツェ市の食材を紹介するイベントを開き、近隣のイタリア料理店の協力をえて関連ブース四店を開設、無料のワイン試飲やトスカーナ伝統料理の試食を通しフィレンツェの食文化を紹介した。京都府とトスカーナ州の「経済・環境交流提携等に関する協定」(2006年11月締結)について山田啓二京都府知事と会談するため初来日したトスカーナ州のクラウディオ・マルティーニ () 州知事も同イベント会場を友好訪問している。
出典:wikipedia
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