ImageJはオープンソースでパブリックドメインの画像処理ソフトウェアである。科学研究における画像解析に広く利用され、生物学ではデファクト・スタンダードの解析ツールとなっている。デジタルカメラなどの画像処理に用いられる写真編集ソフトウェアでは、誰でも使える直感的な操作性を重視するため、逆に内部の演算がわかりにくくなることがある。これに対してImageJでは、各種画像処理に用いられる数値計算のパラメータが分かりやすいユーザインタフェースを備えており、ピクセルの数値を元に再現性の高い計算処理を行うことが可能である。また、オープンソースであるという点で、処理過程をすべて確認することができる。計算過程にブラックボックスがない、という点でも科学研究での使用に適している。Java1.1以降のVM上で動作する。さまざまなOSに応じたソフトを開発サイトから無料で入手できる。ダウンロードアプリケーションとしての他、Javaアプレットとしても動作する。ソースコードはGithubで公開されている。ImageJは、アメリカ国立衛生研究所 (NIH) でWayne Rasbandが開発を始めた。最初のリリースは1997年である。ImageJにはその思想的祖先としてWayne Rasbandが開発を行ったNIH Imageがある。NIH Imageの最初のリリースは1987年の春であり、電気泳動のゲルのバンドを定量することを目的としていた。開発言語はPascalであった。開発のきっかけはApple Macintosh IIであり、その拡張性、GUI、グラフィックス、開発言語パスカルのサポートに刺激をうけた、とWayne Rasband自身が語っている。この草創期のNIH Imageでは、ドラム式スキャナにより画像を入力し、ジョイスティックを使ってROIの設定を行うというインターフェースであった。NIHImageは作動するのがMacOS上のみという限界があったため、サン・マイクロシステムズがJava言語をリリースしたのをきっかけとし、90年代後半にJava仮想マシン上で作動するImageJが構想されその開発が始まった。メニューの外見・構成はNIH Imageの多く継承し、その機能も引き続き科学研究に適した特徴を有している。NIHを退職したWayne Rasbandは2015年現在でも自宅から日々開発を続行しており新たな機能を追加し続けている。8ビット、16ビット、32ビット画像を編集、解析、画像処理、保存、および印刷することができる。より詳しい解説はImageJ User Guideを参照のこと。Javaプラグインや、記録可能なマクロによる機能拡張が可能である。ImageJが内蔵するJavaコンパイラを用いて、撮影、解析、画像処理などのさまざまな追加機能を手軽に自作し、プラグインの形で導入することが可能。世界中の研究者が各自の用途に合わせて独自のプラグインを開発しており、これらの多くがImageJホームページにて公開され手軽に入手できる。優秀なプラグインは正式版の機能に加えられることも多い。さまざまなプラグインをあらかじめ同梱したパッケージも何種類か配布されている。2014年現在最もメジャーなのはFijiである。ImageJのコマンドは500ほどであるが、Fijiでは900ほどになる。豊富な三次元画像解析機能の他に、プラグインの自動アップデート機能やスクリプティング機能(Javascript、Jython、JRuby、BeanShell、Clojure、ImageJ Macro)とオリジナルのエディタが特徴的である。ImageJを使って解析した結果・画像を論文に掲載する際には、論文に次の引用を行うことが推奨されている。ダウンロードは無料であるが、こうした形でのクレジットが助成金を得て開発を続行するために今後も必要となる。以下のリストは比較的古い内容である。これに限らず日々新しいプラグインが公表されているので、目的に応じて検索することをお勧めする。
出典:wikipedia
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