FN ブローニング・ハイパワー(英:FN Browning Hi-Power)は、ベルギーのFNハースタル社製の自動拳銃。正式名称は「ピストル・オートマティック・ブローニング・モデル・ア・グラン・ビザンス(ブローニング・オートマティック・ピストル・モデル・ハイパワー)」であり、アメリカの発明家であるジョン・M・ブローニングが1926年に死去する前に設計した最後の作品である。ブローニングの他界後、FN社のデュードネ・ヨセフ・サイーブ(FN FALの設計者)が改良し、1934年に完成した。量産された実用拳銃として初めて複列弾倉(シングルフィードダブルカラムマガジン)を採用した拳銃で、当時このようなマガジンは軽機関銃・短機関銃・拳銃では、トリガー前に弾倉を持つモーゼルC96以外にはほとんどなく、その装弾数の多さから「ハイパワー」と名づけられた。コルト・ガバメントやブローニングM2をはじめ、数々の傑作銃を設計したブローニングの技術の集大成ともいえる自動拳銃である。複列弾倉を採用しているが、ハイパワー以後に設計された複列弾倉の拳銃に比べグリップは細く、握りやすい形状となっている。設計は非常にシンプルで部品点数も少なく合理的な設計であり、カム溝を用いた改良ブローニング式のショートリコイル機構は、以降に製品化された多くの自動拳銃で模倣されている。高い信頼性と実用性から世界50ヶ国以上の軍隊・警察で制式採用され、ドイツ軍用であった9x19mmパラベラム弾が世界の軍用拳銃の標準的な弾種となる一因となった。軍用拳銃にダブルアクションやポリマーフレームが広く採用される現在でも一定の需要を保っている。ダイ・ハード原作「Nothing lasts forever」では"プロの使う拳銃"と書かれている。FEG社、ARCUS社などの多数の会社がハイパワーのコピー商品を販売している。シングルアクションのため、コッキングしておかなければ初弾を撃てないブローニング・ハイパワーを近代化するべく、ダブルアクション機構を採用し、1983年に発表された自動拳銃。機種名に追加された「DA」は、"Double Action"の略である。フィンランド国防軍に制式採用された。外見のデザインはブローニング・ハイパワーに似ているが内部機構は異なっており、左右両側から操作できるアンビセーフティー、撃発位置にある撃鉄を安全にリリースできるデコッカー、インターナルセーフティーなどを備えている。FN社がベレッタ社と販売提携をしたことで1987年に一時的に製造を中止したが、1990年の提携解消によって生産が再開された。しかし、当時の市場には既にベレッタ 92やSIG SAUER P220など強力なライバルが存在していたこともあり、やがて生産中止に追い込まれた。バリエーションとしては、短縮化を図ったコンパクトモデル、警察用として製造されたダブルアクションオンリーモデル、変則ダブルアクション機構を持つファストアクションモデルがある。以下、本節ではHPと略。この他にも第三世界・アジア・アフリカ・南アメリカで数多く制式採用されている。また、リビアのカダフィ大佐の殺害に使用されたとされている黄金の銃もこのブローニング・ハイパワーである。
出典:wikipedia
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