公益社団法人日本女子プロ将棋協会(にほんじょしプロしょうぎきょうかい、英称: The Ladies Professional Shogi-players' Association of Japan )は、将棋を指すことを職業とする女性、プロフェッショナルの女流棋士によって構成される日本の公益社団法人である。略称は「LPSA」あるいは「女子プロ将棋協会」。2007年に日本将棋連盟から独立する形で有限責任中間法人団体として設立された。設立時点での女流棋士は引退したものも含めて56名であったが、39名が連盟への残留を希望したため、残る17名で独立を果たし、女流棋士の所属団体が分裂する形となった。設立時の代表理事には中井広恵女流六段(総務、事業担当)が就任した。また他の社員(女流棋士)のうち、理事に藤森奈津子女流三段(総務担当)と石橋幸緒女流四段(渉外広報担当)が、相談役に蛸島彰子女流五段がそれぞれ就いた。独立に際して事務局の仕事に専念するため現役を引退していた大庭美夏女流1級は経営戦略室の担当となった(段級位はいずれも設立当時のもの)。2014年2月の役員改選で旧執行部がほぼ総退陣し、役員が一新された。LPSAの主催により、以下の棋戦が行われている。いずれもLPSA所属の女流棋士が中心となって参加するほか、LPSAツアー女子プロやアマチュア招待選手も出場できる。日本将棋連盟が公認する棋戦(4大タイトル戦)について、2007年度は従来どおり参加できることが確定。2008年度以降については、その都度話し合いによって決定するとしている。2007年には、マイナビ女子オープンと大和証券杯ネット将棋・女流最強戦が新設されている。マイナビ女子オープン(レディースオープントーナメントから移行)は、毎日コミュニケーションズ(現:マイナビ)・日本将棋連盟・LPSAの3者共同主催のタイトル戦となる。女流最強戦は、選抜・推薦されたLPSA所属の女流棋士が招待選手として出場することとなった。また同じく2007年には、女流王位戦(第19期)にLPSAが主催者として加わった。ただしマイナビ女子オープンは、LPSAがマイナビとの契約を解除する方針を明らかにしたことから、2013年はLPSA所属の棋士は不参加となったほか、2014年のみチャレンジマッチからの出場となった。「女性・女の子が将棋を楽しめる環境作り」を趣旨とする「ガールズ将棋プロジェクト」(略称 GSP )および「LPSA スタイル」(カフェイベントなど主に大人の女性を対象とするプロジェクト)を柱に、女性らしい感性を活かした将棋の普及事業、女流棋士の育成事業に取り組み、アマチュア棋戦やペア将棋の棋戦も主催している。2013年に入り、LPSAと日本将棋連盟(以下「連盟」)との間での紛争が明るみになり、一部棋戦のボイコットにまで発展している。LPSA側の主張によれば、2012年7月にLPSA所属プロとなった渡部愛の処遇(具体的には連盟主催の棋戦への出場資格)を巡り、プロ棋士としての処遇を求めるLPSAとそれを認めないとする連盟(並びに各棋戦のスポンサー各社)との対立が2012年末に深刻化したとしている。LPSAは、LPSAの定めた基準でプロ3級を取得した場合、連盟もプロとして認めるよう主張している。一方で連盟は、連盟が開催している研修会でC1クラスになった者のみを女流3級と認めていて、LPSA3級資格は認めるものの、連盟が主催する棋戦においては、プロとしては認めないと主張している。その結果LPSAは2013年1月28日付でマイナビ・連盟の両者に対し、マイナビ女子オープンの現行契約の解除を通知。第7期以降の同棋戦にLPSA所属棋士が参加しないのみならず、当時進行中であった第6期についても以後の参加を打ち切るとし、翌1月29日に行われた里見香奈女流四冠 - 石橋幸緒女流四段戦において、LPSA所属の石橋が対局をボイコットした。これに対し連盟側は、2月22日に記者会見を開き「LPSA及び石橋がマイナビへの謝罪を行い、さらに女流棋士認定基準について協議に応じるなら渡部への特例を認める」という妥協案を提示したものの拒否されたことを明らかにした上で、今後について「LPSAとは新規の棋戦契約を行わない」「石橋については連盟主催の棋戦への出場を最低1年間禁止する」等の方針を発表した。なお石橋以外のLPSA所属棋士の連盟主催棋戦への出場については「今後個別に交渉する」「LPSA所属のままでも構わない」としている。ただLPSAはこの会見内容に対しても反発し、対立は泥沼化した。その後、LPSA側は6月19日に「株式会社マイナビ様への謝罪」という文章をサイトに掲載し、LPSAに一定の非があることを認めた。これを受けて連盟では7月12日に渡部の女流3級扱いを特例として認めた。しかしLPSAの謝罪文が1ヶ月程度で取り下げられたこと、また8月には石橋が『週刊新潮』誌上で連盟・マイナビを批判する発言を行ったことなどから、連盟は10月2日に従来LPSAとの間で締結していた棋戦運営に関する合意書を9月30日の期限切れをもって更新しないこと、さらに「現在の」LPSAとは一切の契約・交渉を行わないことを発表した。2014年2月25日に開催されたLPSAの定時総会で、代表理事の石橋を含む当時の執行部がほぼ総退陣した(石橋はLPSA自体からも退会)。代表理事の地位にあった石橋は退任の日、主張を裏付ける書類を公開した。しかし記事は1時間ほどで削除され、また一部ネットを除いて反応もほとんど無かった。後任の代表理事となった中倉宏美は連盟等に対して「迷惑をかけてきたことをおわびし、関係を修復していきたい」としてこれまでの路線を転換する方針を打ち出し。同年4月19日には正式にLPSAとして連盟及びスポンサー各社への謝罪文を公表した。これを受けて連盟はLPSAとの交渉を再開し、6月1日に棋戦運営に関する合意書を改めて締結した。そして、第7期より不参加となっていたマイナビ女子オープンは、第8期はチャレンジマッチからの参加となった。
出典:wikipedia
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