千歳タウンプラザ（ちとせタウンプラザ）は、北海道千歳市の複合商業施設。旧称「エスプラザビル」。1999年に閉店した「ちとせデパート」跡のスペースを活用して、2005年に開業となった。当施設は仲の橋通りに面し、グリーンベルト地下駐車場と繋がっている。本項では前身の「エスプラザビル」（ちとせデパート）や「グリーンベルト地下駐車場」、「グリーンベルト」（公園）についても記述する。千歳市中心市街地の再開発事業における中核施設として、1982年（昭和57年）に地下1階・地上3階建ての建物が完成し、ちとせデパートを核店舗に千歳市内最大の売場面積約8,000m²を持つ複合商業施設「エスプラザビル」として開業した。同デパートは地元商業者等が共同出資して設立したもので、開業と同年よりダイエーとフランチャイズチェーン (FC) 契約を結んで全面的に商品供給などを受ける形で営業し、千歳市内最大規模の小売店舗であることを強みとして最盛期の1992年（平成4年）2月には年商約62億円を上げた。しかし、近隣のニチイの業務転換によるニチイが1996年（平成8年）3月に千歳サティ（現：イオン千歳店）として開業したことなどにより競争が激化して売上が減少し、1996年（平成8年）2月期から3期連続の赤字となった。これにより核店舗の運営会社「株式会社ちとせデパート」は1999年（平成11年）1月29日、約46億円の負債を抱えて札幌地方裁判所に自己破産を申請して同日中には破産宣告を受けた。そして2月末まで営業を継続したものの閉店、核店舗を失ったエスプラザビルも閉鎖され、その後は3階の千歳市中心街コミュニティーセンターのみが事業を継続する形となった。千歳市から中心街活性化に当施設が欠かせないとして活用する要請を受けて2002年（平成14年）5月に地域振興を図ることを目的に北海道空港が敷地約6,400m²と千歳市の中心街コミュニティーセンターが入居していた3階部分を除く全館約14,000m²を約5.4億円で買収して再生に乗り出した。新たな所有者となった北海道空港は2002年（平成14年）9月に固定資産税や都市計画税の10年間の減免措置、千歳市中心街コミュニティーセンター部分の払い下げ、千歳市が新たな公的施設を入居させると共に新たに使用する面積に応じた改修費を負担すること、グリーンベルト駐車場の無料時間の延長、施設入居する事業者への制度融資あっせんすることなどを求める要望書を千歳市に提出し、千歳市からの資金面を含む全面的な協力を求めた。それに対して千歳市が固定資産税相当額の2分の1を5年間助成するなど要望書の7項目についての見解を2002年（平成14年）12月に回答し、固定資産税や都市計画税の減免とグリーンベルト駐車場の無料時間の延長の点で両社の意見の隔たりが大きかったことから、平行線に陥って交渉が一時中断されるなどこう着状態となり、2003年（平成15年）6月中旬に交渉再開に漕ぎ着けたもののその後も事務方同士の交渉では解決しなかったそこで、山口幸太郎千歳市長と北海道空港の社長同士が2003年（平成15年）7月にトップ会談を行い、市長の政治判断で北海道空港側の要望をおおむね受け入れて譲歩する方針を固めてその考えを伝えて再開に向けて本格的に動き出すことになった。当初は2004年（平成16年）4月に再開する計画だったが、地下1階を中心にテナント招致が難航したため2003年（平成15年）10月29日の千歳市長と北海道空港社長の会談で2004年（平成16年）6月には全館は難しいものの1階だけでも再開する方針へと当初計画から遅れることになった。その後2004年（平成16年）10月1日に再開すると明記された基本合意が千歳市と北海道空港の間で交わされたが、周辺に生鮮食料品を扱う店舗がないことから市民の強い要望が出ていて千歳市が必須条件として導入を求めていた生鮮食料品販売を行う業者の招致が地区の人口減少や駐車場の問題などで採算面に問題があるとして難航したため延期されたが、2004年（平成16年）8月31日の千歳市議会産業経済常任委員会で核となるテナントが確定していないため2004年（平成16年）中の再開が不可能で再度延期されることになったことが明らかになった。こうした度重なる延期により、核となるテナントが出店しない限り千歳市の施設も開設しない方針だったため、2004年（平成16年）度予算で計上していた市民活動サポートセンターの予算が宙に浮く形となると共に翌年2005年（平成17年）度予算編成への影響が心配される状況となった。その後2004年（平成16年）12月18日に当初は再開後のビルの2階に決まっていた千歳市の公共施設を北海道空港と千歳市の交渉で地下1階へと開設する場所が変更し、当時新千歳空港のターミナルビル4階に開設していたデジタル写真館やマルチメディア劇場などを備えた情報通信技術の体験施設「千歳市マルチメディア情報センター」を移設する形でのパソコン工房やインターネット放送室を備えた「情報プラザ」とIT体験コーナーや交流室を備えた「生涯学習・環境プラザ」、千歳市内の授産施設が自ら製品を販売したり展示する「障害者支援プラザ」などを中心に遊具などを設置した「キッズ広場」を併設した市民団体が自由にイベントを開ける「交流広場」などを地下1階の2,630m²に設置する計画を固めたことが千歳市議会産業経済常任委員会で報告された。ところがこの計画が毎年約1.5億円の運営費が見込まれて危機的な財政状況にある千歳市に重い負担となることが問題視されたため、急遽方針を変更して地下1階への公共施設設置を見送って全館を商業施設として再開することで2004年（平成16年）12月20日までに北海道空港と千歳市の交渉でほぼまとまり、同時に2005年（平成17年）3月に開業することになった。2005年（平成17年）3月12日に「千歳タウンプラザ」として開業し、全館開業ではなかったものの約6年ぶりの営業再開に漕ぎ着けた。約4,000m²の家具・インテリアと・雑貨などを扱う家具の長谷川のグループ企業であるワールドホームが運営する「スイートデコレーション」を核店舗に、1階の1,230m²を千歳市が借り上げて約976m²を16区画の商業スペースとして低家賃で転貸する形で家賃補助を行って出店する地元の事業者の負担を軽減することで雑貨店や美容店と地元の3つの業者が生鮮3品を扱う店舗が入り、その他に北海道空港の関連会社の北食往来が総菜などを販売する「ついで屋」を出店する形で食品売場を構成し、100円ショップの「セリア」なども開業当初から入居していた。千歳タウンプラザは開業から1カ月で約5万人の来店者を集めて核店舗の「スイートデコレーション」や100円ショップの「セリア」も当初目標の売上を上回るなど順調なスタートを切り、その後、書籍や雑誌の他にCDやDVDから文具類なども扱う文教堂書店が面積でJR札幌駅の旭屋書店と並ぶ書店としては当時北海道最大の規模を誇る店舗を地下1階の約70%を占める形で5月21日に開業し、「スイートデコレーション」と並ぶ核店舗の一つとなった。千歳タウンプラザの開業により隣接して接続しているグリーンベルト地下駐車場の利用台数が開業後の2ヶ月で開業前の約1.5倍に増えたため、地下2階部分に残っていた機械式駐車場時代の設備を撤去して1台辺りのスペースを広げるなど利用しやすくする改良工事も行われた。しかし、開業1周年までに一部のテナントの入れ替えが生じたほか1階の鮮魚店は目標の90%に留まり、千歳市が借り上げて低家賃で転貸している16区画も開業2年目の2007年（平成19年）3月時点で9区画しか埋まらないなど比較的初期から営業面での課題も抱えていた。核店舗の一つとして機能してきた文教堂書店が当ビルと同じ北海道空港の経営する千歳駅西口と市内各地を結ぶバスターミナルに直結する商業施設「ペウレ千歳」（現：千歳ステーションプラザ）の3階に移転するため2010年（平成22年）3月6日に退店して同月27日から新店舗での営業を始め、2011年（平成23年）5月にもう一つの核店舗だった「スイートデコレーション」が正社員を2名に抑えてパート主体で運営しても赤字が続いているとして閉店したため、「千歳タウンプラザ」として再開業した初年度からの核店舗を2つとも失う形になった。「スイートデコレーション」が撤退を受けて、その店舗跡の2階部分に2011年（平成23年）6月22日に紳士・婦人・ベビー・子供服から寝具からインテリアまで扱う約2,000m²の総合衣料品店の「サンキ」を新たな核店舗として開業して核店舗が入れ替わる形となった。2005年（平成17年）3月12日に「千歳タウンプラザ」として商業施設部分の営業を再開した際に、千歳市が1階の約1,230.64m²を借り上げて固定資産税に相当する額を支払うことで事実上減免する支援策を同月から10年間行う約束で賃貸借契約を締結していた。こうした形で千歳市が助成した総額は約6.3億円に上り、「ビル再開に対する支援」と位置付けであったことから、支援策の延長を行わないとの方針を固めた。施設の老朽化に伴う改修工事に約3億円の費用がかかる状態にあることもあり、千歳市の支援策の継続も見込めないことから、施設を管理している「北海道空港」の関連会社「セントラルリーシングシステム」が継続は困難として2015年（平成27年）3月までに商業施設としての営業を終了することになった。なお、3階部分は千歳市が保有してコミュニティー施設として運営しており、商業施設部分の閉鎖とは直結しない形となっている。地上3階、地下1階建てから成り、建物中央に上りと下りのエスカレーターが各1基、エレベータ1基、建物の両端に階段を設置する。トイレは地下1階と2階にある。3階は公民館として使用されている。千歳タウンプラザの前にある広場で、「千歳市民夏まつり」のオープニングセレモニーやストリートフェア、野外ジャズイベントの「ちとせジャズストリート」、千歳市内の各県人会が郷土色あふれる餅を披露する「千歳市民郷土餅つき大会」など様々なイベントやお祭りに用いられている。四方を道路に囲まれた地上にある細長い公園。遊具やベンチ、ステージが設置され、地面はコンクリートやレンガで固められている。千歳タウンプラザと繋がっている地下2階建ての市営駐車場である。開業当初は機械で入庫した自動車を移動させる機械式だったが、その後自走式に切替え、1996年（平成8年）に地下1階部分は機械を撤去して駐車スペースを広げた。千歳タウンプラザの開業により利用台数が開業後の2ヶ月で開業前の約1.5倍に増えたため、地下2階部分に残っていた機械式駐車場時代の設備を撤去して1台辺りのスペースを広げるなど利用しやすくする改良工事も行われた。最初の1時間までは無料で、その後30分ごとに50円。郵便局側から進入し、ヴィクトリア側より出場する。なおタウンプラザ地下のカードリーダーを使えば買い物金額に係わらず2時間まで無料で利用できる。エスプラザビル（千歳タウンプラザの旧名称）は1982年（昭和57年）に開業した地下1階・地上3階建ての施設で、キーテナントはちとせデパートであった。同デパートは大手スーパーのダイエーとFC契約を結び（ダイエーとしての店番号4508）、全面的に商品供給を受けていた。開業後のしばらくは好調で、最盛期の1992年（平成4年）2月には年商約62億円に達した。しかし、近隣のニチイ千歳ファミリーデパート（現在のイオン千歳店）が1996年（平成8年）3月に店舗面積17,000m²へ大幅増床の上、業態転換して千歳サティとなり年商100億円を上げるなど競争が激化して売上が減少して1996年（平成8年）2月期から3期連続の赤字となり、1998年（平成10年）2月の売上高は27億円まで減少した。そのため株式会社ちとせデパートは1999年（平成11年）1月29日、札幌地方裁判所に自己破産を申請して同日中には破産宣告を受けた。その後も在庫商品を販売して従業員の退職金などに充てるため2月末までは営業を継続し、閉店となった。負債総額は46億円。

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