横浜新都市交通1000形電車(よこはましんとしこうつう1000がたでんしゃ)は、横浜シーサイドライン(旧・横浜新都市交通)に在籍し金沢シーサイドラインで運用されていたAGT(新交通システム)車両。金沢シーサイドライン新杉田 - 金沢八景間の開業に合わせて登場した、建設省・運輸省(共に現・国土交通省)制定の「新交通システムの標準化と基本仕様」の規格に基づいた第一号の車両であり、1988年(昭和63年)から1989年(平成元年)にかけて5両編成17本(85両)が新潟鐵工所、日本車輌製造、東急車輛製造、三菱重工業で製造された。車両番号の付与方法は、百ならびに十の位で製造順を(第一編成であれば「01」)、一の位で編成内における連結順を示すという、横浜市営地下鉄の各形式に準じた方式が採用されている。車体は普通鋼製であり、片側1箇所に両開客用扉を備える。車両の総重量を軽くするため、数々の工夫が各所に施されており、車両の妻面にある機器スペースを腰の高さまで調整したため、AGTでは珍しく妻面に窓が設置されている。塗装はホワイトをベースカラーとし、窓周りがマリンブルー、窓下にオレンジ・イエローの帯が回っている。なお、第17編成は、窓下の帯が緑の濃淡とされている。また、第12編成が横浜F・マリノスによるラッピング車両で、第15編成がシーサイドライン20周年記念ラッピング車両となっていた。座席はオールロングシートで、空調装置は天井からの吊下げ型である。網棚は設置されていない。座席モケットの柄は、製造当初はベージュにブルー・オレンジの帯が入ったものであったが、2001年(平成13年)12月末から後述の車体再生工事の際、一部の編成を除き工事と同時に赤系のモケットへ更新されている。窓には日除けとしてレースの横引きカーテンが備えられている。帝都高速度交通営団(営団地下鉄、現・東京地下鉄)01系電車などで採用実績を有する、高周波分巻チョッパ制御・界磁チョッパ制御方式を採用し、3段階に変調するチョッパ音が特徴である。ブレーキ方式は電気指令式空気ブレーキで、回生制動を併用する。主電動機は出力100kWで、編成中に6台、1両あたり1台(3両目のみ2台)装備される。なお、日本のAGTの車両で主回路にチョッパ制御を採用している車両は、この1000形のほかにも桃花台新交通100系電車(2006年に路線廃止)や広島高速交通6000系電車がある。ATOによる無人運転が行われている。走行距離を常に計測し続け、記憶した走行データと照合して加減速を行う。走行距離の誤差が累積しないよう、各駅の手前で無線による誤差修正が行われる。保安装置はATCを採用している。製造から13年が経過し、海上部を走行することにより老朽化が進んだことから、2001年(平成13年)12月から2005年(平成17年)2月にかけて、車体更新が施工された。車体の腐食部分の部分補修・一部機器の交換・外板の再塗装等が施され、前面スカートに表記されていた車両番号を前面窓下に移設した。また、一部の編成を除き、工事と同時に座席シートモケットの交換を実施した。新しい車両番号表記は白文字から青文字になり、サイズも拡大されている。また度々、要望が出ていた自動放送装置の更新は2007年(平成19年)6月から開始され、内容に英語放送が追加された。なお、更新の際に座席モケットの交換が行われなかった編成は第10・17編成である。(17は2009年1月に施工。10は現在も未更新)ちなみに10・17編成はそれぞれ最後の1・2番目の更新施工編成であり(10Fは2004年12月、17Fは2005年2月に施工)、シート交換は最後から3番目の2004年8月施工の第16編成で打ち切っていた。ちなみに17Fは07Fの発生品のシートを転用している。2008年(平成20年)3月より、車番末尾「2」の車両に車椅子スペースを設置した。なお、更新対象から外れた第7編成は2007年(平成19年)に廃車となった。前記更新を経て運用された本形式であるが、製造後20年を超過し老朽化が進行したことから、2011年(平成23年)以降、新型車両2000形によって代替されることとなった。2000形は2014年までに16編成が導入され、本形式は全編成が置き換えられた。2007年に廃車された編成の解体発生品の一部は2007年5月に開催された京急ファミリー鉄道フェスタ(主催・京浜急行電鉄)において売却された。2011年に廃車された編成の解体発生品の一部は2012年3月に開催された第一回シーサイドラインフェスタにおいて売却された。2012年に廃車された編成の解体発生品の一部は2013年3月に開催された第二回シーサイドラインフェスタにおいて売却された。また、運転台が切り離され、オークション販売された。2013年12月26日、2014年で1000形が全車引退することが発表された。引退記念イベント第1弾として、2014年1月25日と26日の2日間、車両基地にて事前予約制の1000形撮影会を開催した。2014年3月1日、8日、15日、21日、22日の計5日間、事前応募制で引退記念イベント第2弾として、1000形運転体験を開催した。2014年5月17日、24日、事前応募制で引退記念イベント第3弾として、1000形サヨナラ乗車会を実施。24日のさよなら運転を最後に全車引退した。本形式は車椅子スペース・弱冷房車の位置が2000形とは異なるほか、2・4号車が優先車両となっていた。なお、○○のところに来る数字は、前述の編成番号となっている(例、1111 → 11編成)。横浜新都市交通1000系編成表(車両更新後)前述したように第12編成、第15編成、第17編成はイベント用編成との位置付けをされていたが、全編成が共通運用されており、特に運用上の区分はされていなかった。
出典:wikipedia
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