北陸ハイウェイバス(ほくりくハイウェイバス)は、かつて名神高速道路、北陸自動車道を経由して京都市と石川県白山市・金沢市を結んでいた高速バス路線である。過去には「京都・金沢線」「北陸道特急」とも称された。尚、ここでは後身の大阪市と金沢市を結ぶ北陸道青春昼特急大阪号及びかつては競合しており現在同一路線群として扱われている北陸道昼特急大阪号・北陸道昼特急号・北陸ドリーム大阪号および多客時のみ運行の青春北陸ドリーム大阪号についても記述する。北陸ハイウェイバス(京都 - 金沢線)は金沢発着の高速バスとして名古屋 - 金沢線に次いで運行開始。バブル初期の高速バス開設ブームに開業した歴史のある路線ではあるが、開業以来苦戦を強いられており、輸送力・運行本数・スピード・知名度など総合力で勝るJR西日本の特急「雷鳥・サンダーバード」の後塵を拝してきた。北陸鉄道(以下「北鉄」)は関西進出にあたり、名神高速道路の天王山トンネルなどでの慢性渋滞による定時性での障害や、片道4時間30分以上に及ぶため日帰りワンマン運行が困難である点、さらに京都や金沢ほど「観光需要が望めない」点などから「JR特急には太刀打ちできない」として大阪 - 金沢線を開設せず、当路線を同社で唯一の関西路線と位置づけて大阪・神戸など京阪神周辺都市への(からの)客にも京都で電車を乗り継いで利用してもらおうという狙いがあったが、期待したほどの利用は得られていなかった。それ故に、北鉄は金沢市から全国の主要都市各地に高速バス網を展開してきたが、大阪への高速バスへの要望も強かったにもかかわらず長年にわたり開設されないままだった。前述の渋滞による定時性での障害に加えて、隣県の富山・福井から大阪への昼行高速バスの不振による僅か数年での廃止(もっとも大阪側の乗り場・なんば高速バスターミナルの不便さも元凶といえる)や、上述の京都 - 金沢線の利用の伸び悩みによる北鉄側の消極姿勢が大きな背景にあったとみられる。この閉塞的な状況を打破したのは、大阪・金沢の双方を重要営業拠点に持つ西日本JRバスである。21世紀になって開設された「東海道昼特急大阪号」(当時)「山陽道昼特急広島号」など中長距離昼行便の成功が契機となり、さらに京滋バイパスの全通も呼び水となり、ついに2003年12月1日、北陸道昼特急大阪号を3往復(翌3月に4往復に増便、一部便は富山発着に変更)、北陸ドリーム大阪号を1往復で開業(富山発着)した。西日本JRバスが運行する金沢発着の高速バスではこれまで常に北鉄と手を携えてきたが、この大阪線がパートナーを組まない初めてのケースとなった。JR西日本が金沢~京都・大阪間に運行している特急列車「雷鳥・サンダーバード」と比べ、定時性、運行本数(バスは昼夜合わせて8往復。特急は2015年3月14日現在23往復)等から見ても特急列車の利用者が圧倒的に多い。しかし、格安な運賃(大阪 - 金沢間の場合、通常期片道4,300円)、ゆったりした独立3列シートの快適性などが奏効して徐々に利用者を増やしており、これまでJR特急の独り舞台だった金沢 - 大阪間における基幹交通手段としての新たな地位を確立しつつある。現に週末の夜行便には常に続行便が付き、昼行便も週末の2号・9号を中心にチケットが入手困難になるという。これにより京都 - 金沢線は、「北陸道昼特急大阪号」「北陸ドリーム大阪号」におされ、金沢発で週末を中心に格安ツアーバス(2013年8月1日より「新高速路線バス」)も運行されるなど、競争も激化したこともあって縮小傾向をたどるようになる。さらに北鉄も2004年(平成16年)、グループ会社の北鉄金沢中央バス(現在の北鉄金沢バス)が大阪 - 金沢線を運行開始しており、2007年(平成19年)7月、開業20周年を待たずして撤退。続いて京阪バスも2011年(平成23年)3月31日の運行をもって撤退し、西日本JRバスの単独運行となった。そして2010年(平成22年)7月1日のダイヤ改正で、京都 - 金沢線の4往復から2往復への減便と同時に、「北陸道昼特急大阪号」のダイヤ及び運行経路が改定され昼夜ともに金沢市内の繁華街3箇所と京都駅への乗り入れを実施し、事実上の路線統合に近い格好となった。このため、所要時間が従来より1時間弱ほど多くかかることになった。また、同年12月9日のダイヤ改正では、金沢 - 富山間のみ運行する「北陸道昼特急号」も運行を開始している。なお、あわせて大阪発着の一部便でも金沢 - 富山間のみの利用が可能となった。さらに、2011年(平成23年)6月1日のダイヤ改正で京都 - 金沢線は1日1往復に減便されるとともに、「北陸道青春昼特急京都号」の愛称がつけられるようになった。同時に福井県内の停車地が福井北インターから福井駅東口に変更されている。そして、2013年(平成25年)6月24日、京都駅から大阪駅に延長され「北陸道青春昼特急大阪号」と改称されている。2015年(平成27年)4月1日のダイヤ改正では「北陸道昼特急大阪号」「北陸ドリーム大阪号」の金沢側のルートが、繁華街を通らない2010年6月までの経路に戻る。さらに、名神高槻バス停での乗降扱いを廃止した他「北陸道昼特急大阪号」の富山駅乗り入れや、金沢駅-富山駅間の区間便も廃止(富山駅乗り入れは2016年8月1日より週末等に限り再開)。また、「北陸道昼特急大阪号」では大阪発・金沢発ともに朝の始発便、夕方の最終便で京都駅に乗り入れない直行便の運行を再開。ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)(北陸ドリームのみ乗り入れ) - 大阪駅JR高速バスターミナル - 千里ニュータウン(※2) - 京都駅烏丸口(※2)- 京都深草(※1) - 福井北インター(※1※2) - 尼御前(※2) - 北陸小松 - 松任海浜公園 - 金沢駅東口 - 富山駅南口(北陸ドリームおよび北陸道昼特急大阪号のうち1往復(週末等)のみ乗り入れ)大阪南港コスモフェリーターミナル - ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ) - 大阪駅JR高速バスターミナル - 千里ニュータウン - 京都駅烏丸口 (14) - 京都深草 (18) - 福井駅東口 - 尼御前 (08) - 北陸小松 (07) - 松任海浜公園 (06) - 片町 (05) - 香林坊 (04) - 武蔵ヶ辻 (03) - 金沢駅東口 (02)ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ) - 大阪駅JR高速バスターミナル - 片町 - 香林坊 - 武蔵ヶ辻 - 金沢駅東口五条通(国道1号)経由便三条通(山科駅)経由便北陸ハイウェイバス(京都 - 金沢線)の開業当初は各社がこぞってマルチオーディオサービスや公衆電話などを備えた夜行バス並みのシートの4列32人乗りスーパーハイデッカーを導入し、贅沢さを競い合っていた(北鉄がスペースウィング、JR・京阪がエアロクィーンW)。その後4列シート40人乗り(補助席付き)トイレ付ハイデッカー車のでの運行に変わり、現在の「北陸道青春昼特急大阪号」および「青春北陸ドリーム大阪号」にも引き継がれている。近年ではコンセント付きのいすゞ・ガーラがメインで使用される。なお、車両運用の都合や続行便などで各社の他路線車両が使用される場合があった。京阪バスでは2009年(平成21年)に高知線が3列シート車に置き換わって予備車が捻出されたこともあり、同年よりリムジン・高速兼用車両の代走は基本的に行っていない。「北陸道昼特急大阪号」「北陸道昼特急号」「北陸ドリーム大阪号」では、下記を除き、運行開始以来、全便がダブルデッカー(三菱ふそう・エアロキング)での運行であったが、大阪 - 東京系統での経年式ダブルデッカーの置き換えという事情もあり、2007年(平成19年)7月1日より、金沢駅発着の2往復ではハイデッカー独立3列シート車が投入(続行便にはスーパーハイデッカー車も用いられていた)された(2010年(平成22年)7月1日のダイヤ改正により、再び全便がダブルデッカーでの運用に戻る)。2016年(平成28年)8月1日より、「北陸道昼特急大阪号」のうち1往復が「グランドリーム号」等で運用されているハイデッカー車に置き換えられた。なお、金沢営業所所属のエアロキングが整備や車検等で出せない場合でも、大阪高速管理所や大阪北営業所の運行支援によりダブルデッカーの代車が充当される。
出典:wikipedia
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