甘南美寺(かんなみじ)は、岐阜県山県市長滝にある臨済宗妙心寺派の寺院である。山号は白華山。本尊は千手観世音菩薩(秘仏)。美濃三十三観音霊場第十三番礼所。美濃四国札所六十五番。美濃七福神(恵比寿)。伊自良湖湖畔にある。境内のエドヒガンザクラは樹齢300年といわれ、県指定天然記念物である(甘南美寺のサクラ)。また馬頭観音の信仰でも知られており、公営競馬の関係者なども多数参詣している。伝承によれば、鎌倉時代、高阿弥、那智阿弥の行者夫婦が伊勢国で救世観音を授かり、故郷の美濃国山県郡釜ヶ谷(現在の釜ヶ谷山、標高696m)山頂に祀ったのが起源であるという。それからしばらく後のある夜、伊勢国の漁師が漁を行っていると、美濃国から眩い光が海を照らした。その光により魚が全く釣れなくなったため、漁師はその光の源を探そうと美濃国へ向かい、その光が釜ヶ谷の観音像の光であることを突き止める。漁師の話を聞いた夫婦は観音像を釜ヶ谷山頂から麓の長滝に移したという。1570年(永禄13年)頃、白華山 甘南美寺として創建される。甘南美とは甘南備、神奈備が転じた名前という。甘南美寺の奥の院を甘南備神社ともいう。橘諸兄の父、美努王(みぬのおおきみ)を祀る。南北朝時代の南朝に仕えた楠木正成の夫人・久子は、同族全滅の後、日本中の神奈備(神の棲む所の意)という所へ旅をし、美濃国伊自良を気に入り甘南備神社にこもったという。土地の人々から尊敬され、伊自良の各所に自分の郷里の河内国甘南備村の地名を与えたという。平井、長滝、掛、松尾などの地名が該当する。近くにある七社神社(長滝七社神社)横に、八王寺宮と刻まれた楠木正成夫人久子の墓がある。
出典:wikipedia
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