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コミックマーケットが抱える問題

コミックマーケットが抱える問題(コミックマーケットがかかえるもんだい)ではコミックマーケット準備会が主催する同人誌即売会であるコミックマーケット("Comic Market"、通称:コミケあるいはコミケット)が抱える問題と課題を挙げる。コミックマーケットの歴史は2015年で40年を数える。この歴史の一面を見た場合、ある意味では漫画・アニメなどを主軸とする同人の世界が数々の諸問題の影響などを乗り越えてきた歴史を反映しているとも言える。現在もまた、著作権に関する問題、描写と規制、同人イベントの参加者のモラル、イベントの肥大化とそれに付随して発生する問題を抱えている。本項では、特に肥大化の進むコミックマーケットに固有の問題を列挙する。同人誌や同人ゲームの抱える著作権問題、および過激な性的描写による表現などの問題は「同人誌」の項も参照されたい。以下に挙げる諸問題の多くについては、コミックマーケット準備会が発行するカタログに概略が記載され、参加者への注意も毎回喚起されているものである。2000年代後半以降、参加者の人数は一日あたり15万人を超え20万人に達することもある状態が続いており(実際、2008年夏のC74の1日目、2日目、3日目の入場者数はそれぞれ17万人、18万人、20万人で、一日あたりでは東京ゲームショウや東京モーターショーの2倍前後となっている)、身動きがとれないほどの混雑した場所もあったなどの報告が毎回の様に繰り返されており、主催者側も一部エスカレーターの運用を停止するなど群集事故を防ぐ方策を講じている。だが、日程を増やすことは容易ではなく、同人イベントに使用可能な施設としては東京国際展示場(東京ビッグサイト)が日本国内でも最大で、同種の施設(コンベンションセンターと呼ばれる展示場施設)として、これを超える規模のものは存在しておらず、そのような超巨大コンベンションセンターの具体的な新設や拡張の計画も現在の国内には無く、この膨大な参加者数は、それ自体が1つのネックとなってしまっていている。また、東京ビッグサイトに準ずる規模を誇る展示場である千葉市の幕張メッセは、過去にコミックマーケットが行われていたが、追放された経緯がある(コミケ幕張メッセ追放事件、しかし追放後の2015年3月28日~29日にコミケットスペシャル6オタクサミットを幕張メッセで開催)。数十万人単位の参加者の誘導と会場警備には、多くのボランティアが参加しているが、それ以上に年々参加者が増加しており、主催者も抜本的な混雑緩和策を巡っては、苦慮に苦慮を重ねている。コミックマーケットの一参加者でもある斎藤環は2005年9月30日のインターネット放送『マル激トーク・オン・ディマンド』の番組内でコミックマーケット68・開場後の場内の様子を紹介し、参加者が膨大であるにも拘らず運営がほぼ混乱なく整然と行われているイベントであるとしている。コミックマーケットは参加人数が非常に多く、長時間列に並ぶことが常態化している。その年の気候にもよるが、夏コミでは炎天下による熱中症、冬コミでは寒さ対策(会場が海に近いため寒い)不足による低体温症にかかる人が毎年のように出ており、救護室に担ぎ込まれる参加者が後を絶たない。準備会はコミックマーケット84に関連して、夏のイベント参加者に感染症への注意を呼びかけた。2000年代後半以降は子連れの参加者も目立ってきているが、会場内の混雑状況は子供にとって過酷な環境である。にもかかわらず、コミックマーケットカタログには「迷子札」をつけるように指示をしているだけであり、参加者各自の判断に任されている状況である。これは参加者の中に、子連れ参加について賛成派と反対派の双方が存在するためであり、かつ「運営ルールに違反しない限り一人でも多くの参加者を受け入れる」というコミックマーケットの理念上、子連れ参加者を受け入れないわけにはいかないためである。しかし、授乳した赤ちゃんから吐瀉物を吐かれて自分の服が汚された、サークル参加している母親が赤ちゃんを椅子に置き去りにして買い物に出かけた、などの子連れ参加特有の問題も発生している。コミックマーケット準備会は会場近辺の託児所の紹介も行っているが、最終的には「親ばかりが楽しむのではなく、子供も一緒に楽しむ、無理しない形できちんと準備、計画を立てて訪れて欲しい」と結んでいる。コミックマーケットでは過去に時限発火装置や癇癪玉によるいやがらせも発生している。これ以来準備会では不審物の対策として、参加者自身による不審物確認を促す一斉点検放送を定時に行っている。1996年8月から2001年12月まで準備会には毎回脅迫状が届いている。2008年夏のコミックマーケット74では、同年7月以降にインターネット等で複数の脅迫行為が行われ、当時の様々な事案があり、手荷物確認が行われた。準備会は行為者や以後の脅迫に対して毅然たる姿勢をとることを表明した。2012年冬のコミックマーケット83では、10月に「黒子のバスケ」のサークル不参加を要求する脅迫状が準備会に送られたことを受け、C74と同様に安全を確保したうえでの開催が調整されていた。しかし、11月に他主催の「黒子のバスケ」同人誌即売会、および集英社主催の「ジャンプフェスタ」での「黒子のバスケ」関連イベント・グッズ販売が中止されたことを受け、警察・会場が強い懸念を持ち、会場からは通常通りの開催が行われれば以降のコミックマーケットでの東京ビッグサイトの使用が難しくなることが示唆されたため、「黒子のバスケ」のサークル参加中止措置と同作品の同人誌・グッズの頒布中止要請を発表した。その結果、C83の開催2日目の該当サークルブースは、他と比べ異様な閑散ぶりとなった。この事件に便乗して、「黒子のバスケ」が配置されるはずだったブロックで3通の脅迫文が発見された。また自粛ムードが広がり、初日のコスプレでは「黒子のバスケ」のコスプレイヤーは見当たらず、近隣のイベントへ流出した。2013年4月3日に株式会社東京ビッグサイトは「黒子のバスケ」関連イベントへの以後の対応をリリースした。2013年夏のコミックマーケット84では、全てのジャンルのサークルが通常通り参加・頒布が行われた。警視庁捜査第一課によると、2013年12月15日に黒子のバスケ脅迫事件で逮捕された男は確保された時、コミックマーケット主催者に対して開催中止を求める脅迫文を所持し、投函しようとしていた。2015年冬のコミックマーケット89以降、2020年東京オリンピックの開催が近くなったことや、世界中で相次ぐテロ事件などによる情勢に伴う、警察からの要請があったため、簡易手荷物検査が行われることとなった。コミックマーケットの混雑した会場内で、他の参加者と連絡を取りあうのは困難な状態が続いている。携帯電話が普及する以前から、アマチュア無線やパーソナル無線で連絡を取りあう参加者も存在する。携帯電話の普及により、連絡を取りあうのは(以前と比べては)容易になったものの、コミケ当日は会場周辺の通信量が激増し、携帯電話やインターネットへのアクセスが困難な状態が続いており、C85開催時現在、時間帯によっては通信量の激増に対処しきれない状況である。C78ではソフトバンクモバイル(現・ソフトバンク、以下C87までは「ソフトバンクモバイル」、C88以降は「ソフトバンク」と表記)がTwitterでの期待を受けて対策を行った。C85ではNTTドコモ・au(KDDI)・ソフトバンクモバイルが移動基地局とWi-Fiアクセスポイントを装備した人員(NTTドコモは50名)を会場への派遣を実施した。2020年東京オリンピック・パラリンピックの開催が決定し、東京ビッグサイトが大会期間中はプレスセンターとして2020年9月のパラリンピック閉幕まで全館使われる計画で、コミケを始めとする各種展示会・イベントが会場として使用不可能となる見通しである。計画では、2019年7月からプレスセンターと国際放送センターの準備のための占有が開始される予定である。また、東京ビッグサイトに次ぐ規模となる幕張メッセもフェンシングなどの会場になる予定のため、関東地方での代替開催も微妙な情勢となっている。東京オリンピック組織委員会は「最終的な占有開始時期は国際オリンピック委員会と協議中」としている。参加者の著しい増加につれて一般参加者の入場待機列が長大になるなど、コミケットの大量の参加者とその輸送・流動を巡っては、周辺地域に及ぼす環境面や安全面や交通への影響が大きく、開催継続に際してのリスク要因となっている。台場・有明地区への公共交通機関としてはゆりかもめ、りんかい線、都営バス(都05、東16、門19、急行05、急行06、国展01・02・04)、ケイエム観光バス(kmフラワーバス)、京浜急行バス(井30、横浜(YCAT)発着高速バス)、空港連絡バス(羽田空港発着高速バス)、新宿駅西口行き臨時バス、日の出桟橋発着の海上バスなどがある。だが大量輸送機関はりんかい線が唯一であり、そのりんかい線を含めいずれもコミケット参加者の輸送だけでも専用ダイヤや臨時便などの特別輸送体制が敷かれるほどの状況である(都営バス#臨時系統を参照)。かつては虹01・海01・業10・国展03も東京ビッグサイトを発着していたが、廃止された。このため夏はお盆(8月15日頃)、冬はクリスマスから年末シーズンにかけてという人出のピークとなる時期に開催されるため、会場へ行き来する参加者とお台場等の他の観光施設へ向かう客とで交通機関に大きな影響を及ぼしている。特にウォーターフロント地区の性質上、訪問者は内陸側から来て内陸側に帰ることになるため、午前中から昼頃にかけては台場などへ行く買物客・観光客、午後から夕方にかけてはそこからの帰宅客とが結果的にそれぞれ同一ルートとなり、結果として混雑に拍車が掛かることも多い。コミケットから帰る客で混雑する時間帯は台場付近から乗車する乗客との兼ね合いもあり、有明駅・国際展示場正門駅の両駅で新橋方面への列車の乗車制限を行っている。これに対し、豊洲方面への乗車制限はない。さらに、国際展示場正門駅ではホームが混雑するため入場制限を行っている。とはいえ、かつての晴海やゆりかもめとりんかい線の全線開通以前の有明は会場アクセスは臨時路線バスが生命線という極めて不便な環境であり、黎明期と比べれば会場への交通手段の選択肢ははるかに充実している。しかしながら、書き入れ時とはいえコミックマーケット開催時は平時とは相当に異なる混雑となるため、周辺路線の駅や車内アナウンスにおいてコミックマーケット参加目的の乗客に対し「『一般の』お客様の迷惑になる」などと、コミックマーケット参加目的の乗客を他の利用客と明確に差別するかのような物言いをする駅員や乗務員もおり(特にりんかい線で顕著)、批判も上がっている。ただし、コミックマーケット参加目的の乗客があまりに多すぎて酷い混雑になることや、一部の心ないコミックマーケット参加の乗客による迷惑行為によるコミックマーケット参加目的以外の乗客からの苦情が交通各社に寄せられており、交通各社側がコミケ参加目的の乗客とそれ以外の乗客との板挟みになっていることもまた事実である。例として、2013年に東京臨海高速鉄道が公式Twitter上で、「夏休み中で子供も多く乗車しているので、コミケで買った本を車内で読むのをやめてほしい」といった趣旨の注意を呼びかけている。コミケットの開催期間はお盆休みと年末の書き入れ時にもあたり、周辺地域で開催される他の大型イベントや大型商業施設のバーゲンセールなどと多分に重なる。このため、コミケットの数十万人単位の参加者の臨海副都心部や東京都心での流動は各方面に様々な影響を及ぼしている。夏コミ期間は中央区主催の東京湾大華火祭と重なる場合があり、花火観覧客と交通規制によって有明・台場地区やレインボーブリッジ・晴海通りはもとより、レインボーブリッジ対岸でも道路の渋滞・混雑が発生していたが、東京湾大華火祭は2015年を以っていったん終了となった。また台場・有明地区に所在する企業や商業施設が開催する夏期イベントとも重なり、交通機関や周辺道路が渋滞している。同様に冬コミ期間中にも、近隣の台場・有明地区の各種商業施設で数多く開催される歳末セールや歳末イベントの人出と重なる他、近隣でも品川区勝島の大井競馬場(東京シティ競馬(TCK))で恒例となっている年末開催があり、冬コミ日程と重なる形で大井競馬にとっても大レース(重賞競走)が連続する期間となる。とりわけ毎年数万人規模の来場者がある東京大賞典については1999年以降は12月29日に固定して開催されており、日程がぶつかっている上に東京大賞典は16時台の発走であるため、競馬観戦とコミケットの終了後の帰宅時間帯のピークが重なっている。とりわけJR京浜東北線と東急大井町線とりんかい線の乗り換え駅であり、大井競馬場へ向かうバスやタクシーが多数発着する大井町駅は大変な混雑となる。なお、コミケ参加者の帰宅時間帯への配慮かは不明ではあるが、後に大井競馬は年末開催を「プチトゥインクル競走」と銘打ってナイター競走・薄暮競走の時間帯に開催するようになり、年末開催の薄暮競走ではメインレースを16時30分頃、最終レースを18時前に設定する(つまり、最終レース終了まで観戦した場合、無料送迎バスが最寄りの大井町駅に到着するのが18時20分頃になる)など、競馬観戦客の帰宅のピークを分散させると同時に、コミケ参加者の帰宅時間帯のピークと重ならないタイムスケジュールが組まれるようになっている。2002年冬のC63では、当時開催されていた漫才イベント『M-1グランプリ』の決勝戦・敗者復活戦が東京ビッグサイトからほど近いパナソニックセンター東京で開催され、28日に設営、29日昼から夜に生放送、29日深夜から翌30日早朝にかけて撤収が実施されるスケジュールが組まれていた。このことから、大会の観覧者や出演芸能人のファンによる入り待ち・出待ちやコミケット側における東京ビッグサイト周辺の徹夜組の存在も絡めて混乱の発生が懸念されたものの杞憂に終わった。翌2003年冬のC65でも『M-1』最終決戦とコミケット期間は重なった。なお、2004年は『M-1』の開催日が数日繰り上げられコミケとの日程重複はなくなり、翌2005年からは主催者と会場の契約の兼ね合いから大会自体の会場変更が行われていたが、『M-1』は2010年に終了した(2015年に復活)。『M-1』の後継である『THE MANZAI』については、当初から決勝戦開催日とコミケの開催日は重複していない。「法令と最小限に定めた運営ルールに違反しない限り、一人でも多くの参加者を受け入れることを目標とする」ことをコミックマーケットは理念としている。「徹夜組」(または「深夜来場者」)とは、当日の公共交通機関の始発便の最寄駅への到着時間(コミケットの場合、従前は準備会が指定しているツアーバスが東京駅に到着する時刻である4時30分とされていたが、そうしたバスの運行が既に廃止されていたため、C89より「一般的な電車の始発時間」と改訂された)よりも前、さらには前日の段階から会場周辺地域に乗り込んで、会場前に徹夜で並ぶ、あるいは会場周辺を徘徊するなどして開場時間を待つ一部の参加者のことを指す。ただし一般的に持つ「徹夜」または「徹夜行為」の意味が曖昧の為、準備会では主に「深夜来場者」という表現を利用する(例えば「深夜から会場前で列に並んだが、列内で睡眠を取ったから“徹夜”ではない」などという主張を防ぐため)。また、この表現は「徹夜組は規約違反者であるためコミケットの参加者とは言えず、会場周辺での徹夜行為はイベントの妨害である」という考えを持つ者が、徹夜行為を行わない普通の参加者と区別する意味で用いる事例もある。準備会ではこのような徹夜行為を禁止しているにもかかわらず、毎回コミケット開催期間中の会場周辺では数千人規模での徹夜行為が繰り返されており、準備会も警告を行っている。現在の「徹夜組」の行動は、一般的には開場後の比較的短時間での完売(売切)が確実視される企業ブースの商品や大手サークルの目当ての同人誌の確実な入手を目的とした行為と目されがちであるが、元々コミケット自体が「合宿」などの徹夜イベントを半ば恒常的に開催していた日本漫画大会の元参加者たちによって立ち上げられたイベントであったという経緯などから、会場周辺での徹夜行為そのものをコミケットの事実上の周辺イベントとして捉えて参加目的の1つにしている層がコミケットの歴史のごく初期から存在しており、この様な者たちへの厳しい対処を、自身も日本漫画大会の「合宿」に参加した経験を持つかつての代表者の米澤嘉博が心情的なものもあって早い段階で下せなかった後遺症という一面がある。この様な複雑な事情を抱えながら、主催者サイドは「徹夜組」への対策に現在でも追われ続けている。2000年代以降は、特に子供連れの「徹夜組」の登場が大きな問題としてクローズアップされており、カタログでも「通常の子連れ参加の賛否両論とは次元の違う問題です。絶対にやめてください。」とより強い警告を発する事態となっている。準備会はコミックマーケットカタログ上などで、徹夜行為は会場の借り上げを困難にし、コミケットの開催継続、つまりはイベント自体の存続を危うくさせる行為であるとして危機感を強く露にしており、毎回のように徹夜行為への自制を促している。会場が借りられなくなる理由として準備会では以下のようなものを挙げている。いずれにしても、翌朝開始のイベントへの入場待機を目的にした徹夜行為が数千人規模で繰り広げられるイベントはコミケット以外に存在せず、「徹夜組」の数の多さそれ自体が運営にとって重大な脅威かつ負担となっている。また、コミケットほどの巨大なイベントを受け入れられる施設は東京ビッグサイト以外にはなく、ここが使用できなくなるとコミケットそのものの存続に関わることになる。また、これらの徹夜問題の対策として、開催日前日の夕方から最終日当日の朝まで夜通しでスタッフや警備会社を大規模に動員しての警備活動などを実施せねばならず、これだけでも莫大な費用や人的負担が発生する。また、準備会が徹夜を認めていない以上、直接徹夜組を管理する立場にはないものの、警察の強い指導によりやって来てしまった徹夜組を収容せざるを得ない状況である。さらに徹夜組のトラブルを防止するために、夜間に多数の警備員を巡回させて深夜来場者を収容場所に誘導している。その諸経費は主催者を通じて実質的にサークル参加者や企業参加者が負担する形となっており、徹夜組が「一方的にサークル参加者や企業参加者に負担を強いる」行為であることを準備会は示唆している。この様なコミケット会場周辺で起こされている直接の問題や主催者が負わされる過剰な負担以外にも、電子掲示板やSNSなどのインターネット上のコミュニケーションの場において、「徹夜組」常習者が同じコミュニティ内のコミケット参加者に対して徹夜行為を勧誘するなどといったことも起きており、これも当事者たちの間でモラルを巡ったトラブルとなり問題視されることがある。加えて、こうした「徹夜組」常習者の中にはグループで徹夜・深夜来場行為を行い、徹夜・深夜来場行為を率先して指導・先導する者も複数おり(俗に『仕切りたがり』などと呼ばれている)、先導者として振舞っているうちに身勝手な正義感やプライドが芽生え、正規のコミケットスタッフや警備員の指示と異なる独自の行動をとったり、「お前たちに代わって自分たちが徹夜組を管理してやっているんだ」などといった理屈を振りかざして徹夜・深夜来場行為を正当化しようとする者もいる。また、複数の「仕切りたがり」たちが深夜に各自で勝手に待機列や待機集団を形成した挙句「どちらが先に入場するか」で仕切りたがり同士で揉めたり、あるいは自らが形成した待機列が肥大化しすぎて制御しきれなくなり、管理を放棄して逃走したり、スタッフや警備員に丸投げするなどの問題も発生している。人気サークルがコミケ限定で頒布する同人誌を入手する為に、(徹夜組を含む)一般参加者より早く会場へ入場できるサークルチケットを入手することを目的にサークル参加する者がいる(この中には徹夜組や転売屋も存在する)。サークル参加の落選率の上昇に繋がるなどの理由から問題視されるようになっている。2000年以降、サークル通行証とも呼ばれ、(また正式名称ではないが)「サークルチケット」とも呼ばれる「出展サークル専用通行証」および「サークル駐車券」がインターネットオークションなどにおいて高額で販売(転売)されていることも問題となっている。コミックマーケットのサークル通行証は当選したサークルごとに3枚ずつ配布されるため、3人が開場前に入れることになる。しかし元々3人もおらずまた準備に3人必要ないサークル、そしてダミーサークルであれば通行証が余る。一方、一般参加者よりも先に入場することができ、大量の列ができる大手サークルにいち早く並ぶことができる通行証や、自家用車での来場が可能になる駐車券は高額の金銭を支払ってでも欲しい人が多いため、サークル通行証はネットオークションの中でも人気の高いアイテムとなっており、サークル通行証の発送された直後(開催日の約2か月前)、すぐ出品されるにもかかわらず1万円~2万円以上の高値で落札されることがままある。コミックマーケット準備会は金銭を代価とするこのような転売行為、および無償の譲渡も認めておらず、出品者やネットオークション業者に対してオークションの取り消しなどの呼びかけを行っているが、単純な所持や本来の目的に違反する使用は法的に禁止されているものではなく、また、有料で販売しているものではないため、ダフ屋行為として取り締まることができず、完全に根絶できない状態となっている(ある程度の報告が寄せられれば出品を取り消されることはあるが、たいていが取り消される前に落札される)。サークル通行証の券面には参加日・サークル名・スペースなどの個人情報が記載されているため、準備会側でサークル名かスペースがわかれば出品者の個人情報を特定できることになるが、ヤフオク!(旧名称:Yahoo!オークション)への出品で現物の写真を掲載する際、これらの個人情報が記載されている部分を隠蔽するよう処理することや、落札者に情報を口外させない(出品者と落札者が接触しない)ことで身元を特定できなくするなど手口が悪質となっており、準備会でもこれ以上手を打てない状態が続いており、せいぜい出品者のIDを公開することしかできなかったが、2015年8月9日、コミックマーケット準備会はコミックマーケット88の出展サークル専用通行証を出品した2サークル名を公開し、今後のサークル参加を一切断ると発表した。同人誌の売買と共にコミックマーケットの参加様態の一つであるコスプレに対しては、事前登録制、参加が可能な制服の制限、撮影区画の制限、コスチュームのままでの入退場禁止、突起物(衣装の装飾、キャラクターの武器など)や肌の露出に規制などの対策が施されている。またコスプレの内容はスタッフによってチェックされ、スタッフの判断によってはコスプレ可能区画の制限(これを受けると、サークル参加者がそのコスプレで自分のサークルスペースなどに滞在することもできなくなる)や修正の要請(追加でタイツやシャツなどの着用を求められる、装飾品の除去を求められるなど)、あるいは登録不許可となる可能性もある。露出以外では、学生運動を模した「放火犯」と書かれたTシャツが反社会的であるとして不許可になったケースがあった。2011年からはコミケ自体のルールの見直しに伴い、コスプレの規制についても従来までの物による規制から、行動に対しての規制に変更・緩和されている。しかし過度に露出の多いコスプレ(特に女性)が警察当局からも指導を受けるなど一部で問題視されているほか、ローアングラーなどといった心ない来場者が盗撮行為を行い、それらの写真がインターネットでアップロードされることも多いため、写真全てを取り締まれないなどの問題も残している。「写真撮影を他のイベント同様に登録制にしてはどうか」という提案も出ているが、コスプレイヤーやサークル参加者、同人誌を買いに来た参加者だけでなく企業ブースを目当てに来た参加者、さらにはコスプレ撮影のみを目当てに来た来場者などあらゆる参加者及び「偶然の来場者」も登録対象にする必要があり、その処理を行うだけでも膨大な時間や人員が必要となるため、簡単には実行に踏み切れない事情もある。そのため現状では撮影機材に関してもコスプレ衣装同様に厳格な制限を定めるとともに、会場で配布する小冊子で注意喚起を行うに留まっているのか実情である。だが、2000年代以降、過激なコスプレを行う女性の一部には、コスプレを行うと同時に自身の運営・所属するサークルのブースに確実に販売停止処分になるような、公序良俗という意味でギリギリの過激な内容のコスプレ写真を収録したDVDなどのいわゆる「エロコスROM」を意図的に持ち込み、これを目論見どおり販売停止処分にさせることで、「コミケで発禁処分になった写真集」という煽り文句を付けて「コスホリック」などの別のイベントで販売する「発禁商法」を行うことが目的になっている者も見られるようになっており、もはや単純に参加者のモラルに訴え掛けるだけでは限界があることも現実である。一方で、コスプレでの参加が増えるようになり、上述の規制緩和でそれに拍車がかかるようになった。このため、更衣室やコスプレ広場の慢性的な混雑が発生するようになった。これに応じる形でC83からはコスプレ広場の名称をコスプレエリアに変更し各所に点在する形でエリアの拡大を図るほか、更衣室の終了時間の延長、早期登録によるコスプレ参加者先行入場の試験実施などを講じている。規制緩和によってスタップの処理能力は大幅に下がったという声も出てきている。同人イベントの大勢においてコスプレが全面禁止ないし大幅に規制されている現状にあって、それでもコミケットは比較的容認されている部類に入るが、これには代表として長年に渡りコミケットの方向性に対して大きな発言力を持っていた米澤嘉博の方針として維持されてきた経緯がある。なお、米澤の生前から準備会内部ではコスプレの廃止(全面禁止)はたびたび議論の俎上に上げられていたものの、現段階では見送られている。現在ではコスプレに特化したイベントが存在している。また、コミケットの時期には、東京ビッグサイト近隣のイベント施設において、コミックマーケットのアフター利用や暑さ・寒さ回避のためなどコミケットによる人の流動に事実上便乗する形で別の主催者によるコスプレ専門のイベントが開催されている。このようなイベントではコミックマーケットよりも突起物の制限が緩かったり、露出の高い衣装がある程度容認されていることがある。こうしたコスプレに特化し、かつコミックマーケットに便乗したイベントは他にも東京都内を中心にいくつか開催されているが、中には前述の「発禁商法」の温床となっていたり、責任逃れのためにイベントの主催者や責任者すら判然とさせていない極めてアンダーグラウンドなイベントも中には存在する。2000年代に入り、デジタルカメラやブログの普及で自ら撮影した写真を手軽に公開できるようになり、さらに近年ではごく普通の一般市民でも「YouTube」や「ニコニコ動画」といった動画共有サービスを手軽に利用することができるようになり、それにともなうトラブルも爆発的に増加した。コミックマーケットにおいてもそれは例外ではなく、会場内の様子を周囲に許可を取らずに撮影し、撮影の構図やモザイク処理などのプライバシーに配慮した処理もしていない、ほとんど盗撮同然の動画が上記の動画サイトにアップされる事態が続発しており、個人情報保護の観点などから問題視されている。中でも、コミックマーケット会場内やその周辺でニコニコ生放送やUstreamのようなリアルタイムのライブストリーミング配信を行う行為は、動画がリアルタイムで全世界に配信されてしまうため、第三者のプライバシーや動画撮影に対する拒否権の有無などはほとんど無視されており、事実、コミックマーケットの会場周辺で悪質な撮影を行っていたニコニコ生放送の配信者(通称:『生主』)が警察に通報され、警察官と言い争いになる場面までリアルタイムで配信されてしまう事態も発生し、退場・逮捕された結果、コミケへの出入り禁止になることもあり得る。このため、準備会は個人での撮影についての注意事項を公式サイトに掲載している(個人による非営利の撮影・録画について)。コミックマーケットはあくまで同人誌即売会であり、歌唱・ダンス・演説などのパフォーマンスを披露する場所ではない。無許可のパフォーマンス行為はコミケットの会場内や会場周辺では禁止されている。しかし、会場にはコミケットの混雑の光景やコスプレイヤーの取材・撮影を目当てにマスコミ各社のスタッフやフリーランスのカメラマンなどが数多く訪れることなどもあり、非常に多数の参加者がひしめき合う会期中の会場やその周辺地域において、自己顕示や自己宣伝・売名などを主目的とした人物(いわゆる「目立ちたがり」)がコミケットに便乗する形でパフォーマンスを繰り広げ、迷惑やトラブルを巻き起こす事態がここ数年で増加しており、これはコミックマーケットにとって新たなリスク要因となっている。加えて、そうした悪質・低俗な自己顕示欲を持つパフォーマーやその協力者が故意に、あるいは傍観者がたまたまに撮影した動画を動画共有サービス、あるいはブログに投稿するなどして、炎上するケースも近年しばしば発生している。コミックマーケット特有の事情やルール・マナーをあまり理解しないまま来場する参加者が増加傾向である。企業や行政各局が催すイベントとは違い(カタログなどで)注意事項が周知徹底できないゆえに発生する問題である。コミックマーケットでは全ての参加者は対等の立場であるとされる。このため一般参加者であってもルールとマナー、諸注意事項を理解して参加するなど事前の準備が必要であり、毎回発行されるカタログ上で呼びかけられる。しかしながらインターネット上のコミュニティが発達し、またコミックマーケット自体も社会的な認知度が高まるにつれ、雑誌やインターネット上の掲示板などの情報だけを頼りに来場する参加者が増えてきており、他の参加者やスタッフなどとの間で以下のようなトラブルにも発展するようになってきた。2000年代に入ると、一般参加者としての児童・生徒の参加が増加している。その上、コミックマーケットや各同人誌即売会では成年向けの本と一般向けの本の売り場が厳密に区別されていないため、必然的に成年向け同人誌を目にする機会が多くなり、通常の書店より購入が容易になるという問題が発生している。このため、同人誌即売会においてはこのような性描写の氾濫が最も問題視されている(「性描写の問題」と「パロディによる著作権の問題」は、本来別の問題であるが、一括りの問題とされることがある。後述の「東京都や警察庁の表現規制方針」も参照されたい)。また、コミックマーケットで多数のサークルで成人向けを扱う状況から、「成人向け作品を販売するイベント」との誤解や偏見が持たれている状況も多々存在する。企業ブースでは成人向けゲームを主に制作している会社も出店しているが、それら店舗での商品購入の際に配布される紙袋が"過激"であるとして問題になったことがある。これをうけてか、2012年の夏コミ(C82)以降はあまりに過激な図柄のものについては激減している。コミックマーケットは先に記載の通り多種多様な同人活動の愛好家の交流の場でもあり、社会上のルールや法律、倫理に触れない限り、表現する同人活動・作家を重んじる活動を行っている。しかし児童ポルノ規制が行われるようになった2000年頃から、青少年の健全育成を目的として著作物・創作物の(主に性的表現に対する)表現規制が強く主張されるようになってきた。2006年現在、東京都の方針に対してコミックマーケット運営側からは具体的な声明や方針は出されていない。しかし表現規制そのものがコミックマーケットの理念と相反するため、自らコミケスタッフでありかかわりの深い弁護士である山口貴士はコミケカタログに「児童ポルノ規制が同人界に悪影響を及ぼす」との声明を出したりコミケ会場で東京都青少年の健全な育成に関する条例の改正案(特に『非実在青少年』の規制案)に反対する署名が集められている。また、現状でも限られた会場の制約や犯罪・テロ対策などから徐々にではあるがコミックマーケットの規制は増やされている。また、警察庁に関しては2006年4月にバーチャル社会のもたらす弊害から子どもを守る研究会が設置され、同年12月公表の最終報告でも同人誌や同人ソフトが倫理審査を受けていないことに対する問題提起がなされており、この点に関しては拡大準備集会で主催者側から今後の動向を注視する趣旨の見解が示されている。コミックマーケットは同人作品の発表・頒布の場であるが、現実を見る限りでは既存の著作物を利用しての二次創作によるものがかなりの割合を占め、その内容も非常に多岐に渡る。また人気作品では二次創作物の作品数・出展サークル数は膨大になり、特に個別の作品が単体ジャンルとして成立しジャンルコードが割り振られるほどの規模にもなれば、作品数・内容の両面において各著作権者が自力で二次創作物の全容を完全に把握することは現実的に見て不可能である。また、販売される量についても、同人側の作者の知名度や人気にもよるが、コミケットで同人作品を大規模・大量に製造・販売することによって同人活動の費用はもとより自身やスタッフの生活費やスタジオの運営費用までをも職業的に稼ぎ出す者たちが近年では多数現れるほどの経済規模となっているなど、同人自体が肥大化を続けた結果として事実上の業界化を遂げており、コミケットはこのような職業的な同人サークルも一同に集うイベントとなっている実態があり、一部にはコミケットだけで1作で数万部単位の二次創作物を製造・販売し、その後同人ショップに流通させる者もいる。また、二次創作で制作されるものの中には性描写・残酷表現などが主眼となっているものも少なからず見られるが、このような作品は元ネタとされた作品の内容次第では、成人向けの内容で書かれることが甚だ不本意なものである場合も見られ、同人誌はもとよりこれらが頒布されることの多いコミケットそのものまでもが問題視されることも少なくない。そもそもの部分で、著作物と同人作品として頒布される二次創作物の関係については、現在に至るまで著作権者と同人界側の「相互の暗黙の了解」という形であえて曖昧なままにされ、同人側のモラルと自制に委ねられてきた部分が少なからず存在することも事実である。だがしかし、上述した事情などから、現在では二次創作の同人作品とその元ネタとなる作品の間で発生する著作権を巡る諸問題、特に著作権を所有・管理する企業との関係については、同人作品を制作したサークルの自己責任あるいはサークルと著作権者の個々の問題として単純に片づけることができる状況ではなくなっているケースが散見される。特に販売規模の面では、複数の大手同人サークルが参入した作品や、製作規模と販売規模の大きい著名な映像作品系などのサークルが手掛けた二次創作物では、時にトータルの経済で見た二次創作物の経済規模が著作権者側が黙認して放置できない程のスケールになることも往々に起き、これは特にアダルトゲームや深夜アニメなど商業作品としては小規模な企画ではより顕著である。もっとも、準備会も漫然と放置してきたわけではなく、過去には広報誌「COMIKET PRESS」で特集したり著作権についてシンポジウムを開いて漫画批評家の夏目房之介らを招いての討論イベントも実施している。現状ではロゴの模写や日本音楽著作権協会(以下、JASRAC)管理楽曲をアレンジ・カバーして、その曲を収録したCDをJASRACに申し出せずに頒布する行為など完全に禁止された事項もあるが、それ以外は一次創作物の丸写しでもない限り二次創作であることを理由とした規制はコミケットでは一切行われていない。ただし、イベント終了後などに著作権者からの告訴がなされ、被逮捕者が発生していることも事実である。一方で、コミックマーケットには著作権者である出版社やゲームソフト関連企業などによる企業ブースの出展も増えてきており、コミケットでも販売される同人作品を調査して人材発掘を行う企業も少なくなく、また現状では著作権侵害が親告罪であることから、同人誌とそれを売る場であるコミックマーケットは事実上黙認されている。また、多くの作品を二次創作に利用されている角川グループホールディングスの角川歴彦会長が「コミケからは才能豊かなクリエーターが生まれた。出版社が著作権を独占してコミケが収縮していたら、それは生まれてこなかったかもしれない」とかつて語ったように、このような同人活動・二次創作活動が出版・メディアミックス・アニメなどサブカルチャーの各業界に対してある程度は正方向に作用していると経営陣の多くが考えていることが著作権者である企業の黙認という姿勢に繋がっているとみられる。また、すでに商業ベースで活動している「プロ」の漫画家・クリエイターが、他者の作品の二次創作物をコミックマーケットで頒布する光景も珍しくなく、互いに持ちつ持たれつの関係であるともいえる。だが、時代情勢や著作権に対する考え方の変化、あるいは多くの人気作品の著作権(出版権)を握る企業・グループの企業活動の動向如何によっても、著作権者である企業のコミケット・二次創作物・著作権の二次利用に対する姿勢がいついかなる形で変更されるかは予測できない面があり、二次創作物とその著作権及び著作権者との関係は、コミケット自体にとってもデリケートかつセンシティブな問題であり続けていることには変わりが無い。山口母親殺害事件のケースが知られるが、少年犯罪を起こし検挙・補導された未成年者の顔写真が会場の内外にばら撒かれるなど、コミケットに乗じる形で何者かにより社会通念に照らして問題視される行為が行われたことがある。

出典:wikipedia

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