ミルキーウェイは、かつて東京急行電鉄・および同社のバス部門が分社化された東急バスが運行していた夜行高速バスである。渋谷東急バスターミナルより発着し、酒田・神戸・和歌山・出雲市の4路線が存在した。なお、現在東急バスは「ミルキーウェイ」からは撤退しており、夜行高速バスの運行を行っていないが、子会社の東急トランセが2016年4月より運行に再参入している。また、さくら観光バスが運行する夜行高速バス「ミルキーウェイEXP」とは一切関係ない。1986年にノクターン号(品川・浜松町 - 弘前)が運行を開始。同路線の成功により、大都市~地方都市を結ぶ夜行高速バスの開設がブームになった1980年代後半、東急も地方バス事業者と共同運行で夜行高速バス「ミルキーウェイ」を開設した。愛称である「ミルキーウェイ」は英語で「銀河系」「天の川」の意味で、当時夜行高速バスには「夜」をイメージしたネーミングが流行していたのにあやかったものである(同様の例に「ドリーム号」・「ムーンライト号」等がある)。ただし、「ミルキーウェイ」を名乗ったのは東急担当便のみで、各共同運行会社は独自の愛称を付けた。全ての路線が観光バスセンター(現・東急トランセ下馬営業所)の担当であり、共同運行会社の車両も昼間は同所で待機した。なお、東京急行電鉄のバス部門分社化により、1991年5月21日に東急バスに移管されている。なお、以下の歴史欄では東急バス撤退後は記載していない。撤退後の詳細な動向は各路線記事を参照。運行区間運行会社歴史備考運行区間運行会社歴史備考運行区間運行会社歴史備考運行区間運行会社歴史備考東急と各社が共同運行していた4路線は、いずれも乗車率は悪くなかったと思われる。現在でも各路線とも度々増車される場合が多いほか、出雲市線「スサノオ号」ではダブルデッカー車(三菱ふそう・エアロキング)が導入されたことからも、需要の高さが伺える。しかし、夜行高速バスの運行コストは年々増大していく一方であり、特に東急の場合は人件費率がネックとなった。このため、東急では乗車率は高くても利益はさほど出ない状態であった。他の在京バス会社でも地方側の単独運行となったり子会社に移管(例:京王電鉄バス→西東京バス)された路線が多かった。このような情勢もあり、東急バスは1998年9月限りでの夜行高速バスからの全面撤退を決定、まずは1996年6月15日運行便をもって酒田線から撤退、その後も1998年7月1日運行便をもって神戸・姫路線と出雲市線から撤退、残る和歌山線も同年9月30日運行便をもって撤退し、東急高速バス「ミルキーウェイ」は消滅した。余剰となった車両のうち、車齢の若い車両は、共同運行していた神姫バスや東急グループの宗谷バス(特急わっかない号で使用)・北海道北見バス(ドリーミントオホーツク号・特急釧北号で使用)に譲渡された。「ミルキーウェイ」からの撤退後、東急バスの運行する高速道路経由路線は、空港連絡バス(リムジンバス)、たまプラーザ駅 - 東京ディズニーリゾート間、深夜急行バス「ミッドナイト・アロー」、通勤高速バス"TOKYU E-Liner"(虹が丘営業所 → 渋谷駅)、および溝の口駅 - 新横浜駅間の直行バスにとどまっており、中長距離の本格的な高速バスの運行は「ミルキーウェイ」撤退後暫くの間行っていなかったが、2014年3月1日より東急トランセが富士急湘南バスとの共同運行でセンター北駅・たまプラーザ駅 ~ 富士急ハイランド・河口湖駅・富士山五合目線とセンター北駅・たまプラーザ駅 ~ 御殿場プレミアム・アウトレット線の運行を開始、その後も2014年12月1日にやはり富士急湘南バスと共同運行で、渋谷マークシティ・二子玉川駅 - 富士急御殿場車庫・富士急ハイランド・河口湖駅・富士山駅線の運行を開始したため、事実上の再参入となった。そして、2016年4月15日には瀬戸内運輸(せとうちバス)が単独で運行している夜行高速バス「パイレーツ号」(品川・浜松町 - 新居浜・今治)に東急トランセが参入し、同時に渋谷マークシティ・二子玉川駅(二子玉川ライズ楽天クリムゾンハウス) - 新居浜・今治間の運行に変更された。この結果、東急バスグループは和歌山線からの撤退・経路変更以来18年ぶりの夜行高速バス再参入となる。現在運行されている東急バスの高速バス専用車の塗装は、ミルキーウェイ塗装と同デザインの色違い(青+水色→空港リムジン:マゼンタ+藤色、通勤高速バス:緑+黄緑)である。2011年には東急バス創立20周年を記念して旧塗装が復刻され、NI3175号車でミルキーウェイ塗装が再現されていたが、2016年4月に塗装変更、改番(NI3175→SI2175)の上、貸切車に用途変更された。東急トランセの高速バス専用車の塗装は、昼行用、夜行用ともに貸切車と同じく白地に青・赤・橙の帯(塗り分けは貸切車の塗装をアレンジしたもの)で、「TOKYU HIGHWAY BUS」のロゴが入る。全て三菱自動車工業(現・三菱ふそうトラック・バス)製を使用。番号は3200代を附番。なお、今治線再参入後の東急トランセ所属車は次の2台である。
出典:wikipedia
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