『カインド・オブ・ブルー』(Kind of Blue)は、ジャズ・トランペッター、マイルス・デイヴィスのスタジオ・アルバム。1959年3月・4月の2度にわたって録音、同年8月にリリースされた。マイルスのバンドは、『マイルストーンズ』(1958年)でキャノンボール・アダレイ(アルト・サックス)を加えて6人編成となり、従前のハード・バップ・スタイルに留まらない、「モード・ジャズ」と呼ばれる新たな演奏手法に挑むようになった。1958年中期からは短期間ながらビル・エヴァンス(ピアノ)も加え、更にモード・ジャズを発展させた。エヴァンス、そして本作にも参加しているジョン・コルトレーンも、マイルスの後を追うようにモード・ジャズを世に広めていった。マイルス本人は、この時期はモーリス・ラヴェルなどクラシックの作曲家を研究しており、本作にもそうした要素がどこかに入っていると語っている。「ソー・ホワット」は、マイルスの口癖をタイトルにした曲で、後にビル・エヴァンスもジェレミー・スタイグとの共演盤『ホワッツ・ニュー』で再演した。1997年の再発CDで、「フラメンコ・スケッチ」の別テイクがボーナス・トラックとして収録された。モダン・ジャズ屈指の傑作とされ、またモード・ジャズを代表する作品の一つ。そのコンセプトは、以後のジャズ界に大きな影響を与えた。全世界でのセールスは1000万枚を突破、現在までジャズ・アルバムとしては異例のロング・セラーとなっている。2003年、ローリング・ストーン誌が大規模なアンケートで選出したオールタイム・グレイテスト・アルバム500で、ジャズのアルバム、50年代以前に発表されたアルバムとして最高位の12位にランク・イン。2008年に、発売50周年を記念した「50th Anniversary Collector's Edition」(50周年記念コレクターズエディション)が限定ボックスセットとして発売された。オリジナル音源に完全未発表テイクやレア音源を収録した2枚組CDに加え、DVDと本作のアナログ盤(180グラム青盤カラーLP)、ブックレット、写真、ポスターが豪華特典として含まれている。翌2009年には、ボックスセットの2枚組CDが単体で「50th Anniversary Edition」として、そしてその2枚組CDにDVDを加えたものが「50th Anniversary Legacy Edition」として発売された。後者には国内盤とEU盤の2種類があるが、EU盤のDVDは日本語字幕を表示可能(前述のコレクターズエディションに収蔵のDVDも同様)。クレジット上では全曲マイルス・デイヴィス作曲。ただし、「ブルー・イン・グリーン」は実際はビル・エヴァンスの作品である。「フラメンコ・スケッチ」もエヴァンスのアイディアに基づく。レナード・バーンスタインが1944年に作曲したナンバー「サム・アザー・タイム」の冒頭モチーフを元に、1958年12月にエヴァンスのソロピアノによる即興演奏で録音され、翌年発売のアルバム「エヴリバディ・ディグス・ビル・エヴァンス」に収録された「ピース・ピース」が、その原型である。
出典:wikipedia
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