ロジャー・ディーン (William Roger Dean, 1944年8月31日- )は、イングランド出身の画家、イラストレーター、アートデザイナー、建築家。ヒプノシス、キーフと並び、多くのプログレッシブ・ロック・アルバムのアート・ワークを担当した事で、そのバンドのファンから親しまれているアート・デザイナー。幻想的な作風を用いて、色づかいや枠線の描き方に東洋絵画風の要素が見られる。特にイエス関連の作品で知られ、ディーンのイラストがもつ透明で幻想的なグラフィック・イメージが、イエスの追求した音楽性をリスナーに喚起させる力が強く、イエスもそれを高く評価して、一時はイエスの第六のメンバーとも言われた。詳細はイエスとの出会いを参照。1944年、4人兄弟(弟:マーティン、妹:ペニー、妹:フィリッパ)の長男として、イングランドのケント州・アシュフォードに生まれる。父親がイギリス軍のエンジニアであったため、キプロスや香港などを転々とする幼年期、少年時代を過ごした。1959年になって一家がイギリスに戻ると、アシュフォード・グラマー・スクールを経て、母親が結婚前にカンタベリー州の芸術学校で服飾デザインを学んでいた影響からか、1961年、カンタベリー州の王立家具デザイン学校の3年コースに入り、そこで銀細工の加工と家具のデザインを学んだ。1965年、ロンドンの英国王立芸術大学(ロイヤル・カレッジ・オブ・アート)に入学し、デザインの国家免許を取得。1968年、同校を卒業した後、工業デザイナーとして働き始める。1968年、の改装に携わった関係で、らのバンド のアルバム『GUN(邦題『悪魔天国』)』のカバー・デザインを依頼され、それが好評であったため、以降、ジャケット・デザインの仕事も手がけるようになった。『Us and Them: Symphonic Pink Floyd』におけるディーン自身のライナー・ノーツによれば、ピンク・フロイド在籍時のシド・バレットとアパートをシェアリングしていたという。1971年、イエスの4作目のアルバム『こわれもの』のジャケット・デザインを担当すると、商業的にも成功するイエスのアルバム・ジャケットの多くを手がけるようになり、プログレッシブ・ロックのファンの間における知名度が上がって、イエスのほか、ユーライア・ヒープやジェントル・ジャイアントのジャケット・デザイン、或いはヴァージン・レコードのロゴやレーベルのデザインなどを次々と手がけていく。1970年代前半は、イエスのステージ・セットにも携わっており、その為ツアーにも帯同する事が多く、1973年3月の来日公演におけるイエスの記者会見では、当初、イエスの専属カメラマンを装って会場に姿を現したが、目ざとい記者に見破られ、メンバーと一緒にインタビューを受けさせられるハプニングが起きた。1976年にリリースされたジョン・アンダーソンのソロ・アルバム『』のジャケットは、ロジャー・ディーンがデザインを担当したイエスの『こわれもの』に描かれた絵が元になっており、実際にはサンヒローのオリアスのジャケットもロジャー・ディーンが手がける予定だったが、この時既にロジャー・ディーンは初の個人画集『Views』の作成に取り掛かっており、時間的な余裕が無かった為、知人のデイブ・ロウというイラストレイターに依頼したものである。1975年、自身初の画集『Views』をイギリスで出版。初のジャケット・デザインを担当したGUNのアルバムから、この時点での最新作であるスティーヴ・ハウのソロ・アルバム『ビギニングス』までを、その制作過程まで含めて収録している。2009年に公開されたアメリカ映画『アバター』に登場する空中に浮かぶ岩、翼竜などの世界観がロジャー・ディーンの描いてきたものにそっくりであることを指摘する人が多いが、ロジャー・ディーンはこの映画には一切の関わりを持っていない。ロジャー・ディーン本人もそっくりであることを自身のホームページで言及している。イエスのアルバムジャケットのデザインを担当した経緯は、2012年にリリースされたブルーレイ及びDVDビデオ『イエスソングス 40周年記念HDニューマスター版』に特典映像として収録されたインタビュー映像で、ロジャー・ディーン本人及びスティーヴ・ハウとクリス・スクワイアが説明している。最初はロジャー・ディーン自身がアトランティック・レコードのフィル・カーソンに自分の作品を売り込みに行き、フィル・カーソンがそれを気に入って、担当しているレッド・ツェッペリンとイエスのどちらかのアルバムに起用する事を考え、その時『こわれもの』を制作していたイエスに紹介した。クリス・スクワイアのコメントによれば、その売り込みの時点でこわれものに使用された絵は出来ており、厳密な意味でイエスとロジャー・ディーンが初めて行った共同作業は『危機』だった。また同インタビューに於けるロジャー・ディーンのコメントによれば、『究極』も『マグニフィケイション』も担当するつもりだったが、究極はメンバーと意見が合わず、マグニフィケイションはイエスのマネージメントサイドから別の人に頼むと告げられた。
出典:wikipedia
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