


吉良 吉影(きら よしかげ)は、荒木飛呂彦の漫画作品『ジョジョの奇妙な冒険』のPart4『ダイヤモンドは砕けない』に登場する架空の人物。短編集『死刑執行中脱獄進行中』に収録されている外伝的作品『デッドマンズQ』の主人公でもある。また『ジョジョの奇妙な冒険』のPart8『ジョジョリオン』では同姓同名の人物が登場している。担当声優は、ゲーム『オールスターバトル』及び『アイズオブヘブン』では小山力也。テレビアニメ版では森川智之。1966年1月30日生まれ。A型。身長175cm。体重65kg。D学院大学文学部卒(空条承太郎いわく「二流」の大学)。カメユーチェーンというデパートに勤務している。免許証に書かれている住所は「杜王町浄禅寺1-128」だが、原作では康一は住所を「杜王町浄禅寺1-28」と言っている。表向きは平凡なサラリーマンとして生活しているが、その正体は生まれながらにして「人を殺さずにはいられない」性(さが)を持ち、手の綺麗な女性を1983年8月13日(17歳)以降48人も殺してきた連続殺人鬼(ただし、実際に人を初めて殺した時は半ば偶然の結果である)。最初の1人である杉本鈴美以外の女性は死体を自身のスタンド「キラークイーン」により消滅させてきたため、行方不明扱いになることはあっても殺人事件としては扱われていない。女性の綺麗な手に異常な執着を示す性的嗜好の持ち主で、初めてその性癖に気付いたのは、子供のころに見たモナリザの絵に描かれているモナリザの手を見たことによる。「平穏な生活」「植物の心のような生活」「安心した生活」といった「平穏無事に生きること」を信条としており、この世で最も嫌いなものは「争い」。ただしこれは「平穏な生活を目指す自分にとって、争いはストレスや面倒事の種でしかない」という自己本位の考えによるものであり、純粋な平和主義から来る考えではない。実際のところプライドは傲慢とも言えるほどに高く、内心では自分以外のすべての人間を見下しており、「もし戦ったとしても誰にも負けないという確固たる自信」はあるが、本来持っている高い能力を隠すことで、目立たず嫉まれず、そして馬鹿にされることも無い地位や立場をずっと貫いている。隠すことについては極度に徹底しており、幼少の頃から自宅に置かれたトロフィーや賞状がすべて3位のものであったり(何も取らないのは自身のプライドが許さず、かといって1位や2位になるのは目立ちすぎるため)、自分が「何を得意とするのか」を他者に特定させないため、様々な分野の賞を意図的に取るなどしている(作者の荒木飛呂彦いわく、どれでも1位を取る実力はあるとのこと)。一方で、自分の殺人癖などを知った人間は例外なく「影で」抹殺してきた。学生時代は陸上競技でも上位を狙えるほど身体能力は良かったが、社会人になってからは「平穏な生活」を送っていたため体力的に若干劣っており、エコーズACT3によりシアーハートアタックが封じられ左手が重くなった時には運動不足を実感し、身体を鍛えるためにスポーツジムに通う事を真面目に考えた。殺害した女性の手を密かに持ち歩いて、その手に話しかけたり食べ物を持たせたりといった常軌を逸した行動を取る。臭いがきつくなってきたなどのタイミングで、持ち歩いている手とは「手を切り」、新たなターゲットの女性を選んで殺し、再びその手を持ち歩くといった生活を送る。伸びた爪の長さを測りノートに記録し、切った爪を小瓶に保存するという趣味がある。爪の伸びが早い時期には殺人衝動を抑えることができなくなり、殺人欲求が強く高まったときには、伸びる様子が目に見えるほどの速さで音を立てて爪が伸びる。また、絶望した時は血が出るほど爪をかむ癖がある。爪を保存するという元ネタは作者自身の「ペン先を捨てる時に小瓶にためていて、2月8日の針供養の日に、豆腐に刺してまとめて捨てる」という行為から着想したものである。テレビアニメ版ではラジオ番組『杜王町RADIO』を愛聴する習慣がある。自宅ではもちろん、殺害し一泊した被害者女性宅や、川尻浩作に成り済ましてからも川尻宅で食事を作る際にこのラジオを流している。特徴のない影の薄い男として周囲からは認識されており、上から目をかけられず出世コースからも外されているが、当人は「出世しても気苦労が増える」として気に留めていない。与えられた仕事に関してはそつなくこなすが、必要以上に能力を発揮することはしない。あくせくと働くこともせず、収入に関してはそれなりの線で満足している。エリート的な雰囲気と端正な顔立ちのため、多くの女性から好意を持たれているが、女性からの誘いを平気で断ることも多く、デート中も退屈だとしか思っていない。また、几帳面で神経質な面があり、確実に殺せる状態に追い込んだ康一の靴下が裏返しになっているのを見て、殺そうとする前にわざわざそれを脱がせて履き直させていた。また生まれ育った杜王町を「これ以上素晴らしい所はない」と愛しているため他の場所へ移住をすることに激しい拒否感を持ち、早人を殺害し父・吉廣から別地への逃亡を促された時も激しく拒絶している。上記の性格・信念などから他人の前で目立つ行動をすることを極端に嫌っており、康一のスタンド攻撃によって目立ってしまいチンピラに絡まれたことに極度の怒りを覚え、腹いせとして康一を執拗なまでにいたぶった。その一方でファッションに対しては強いこだわりがあり、ルビアム(空条承太郎いわく「スカした高級ブランド」であり、目立つ服)やヴァレンティノのスーツや猫のドクロをあしらったネクタイを好んで身に着けていた。他にも彼女の「手」にオブレイの腕時計を買ってやっているなど、身の回りの品に人並み以上に気を使っており、そのための出費は厭わない。結果的にそのこだわりが唯一の隙となり、承太郎に追跡を許してしまっている。殺した女性の手を持ち歩いており、それを偶然「重ちー」こと矢安宮重清に目撃され、人生初の他スタンド使いとの闘いになり、彼を爆殺。これによって重清の友人の東方仗助らに追われることとなり、自身のスタンド能力で直接彼らを抹殺しようと試みるが失敗し、「シアーハートアタック」が宿る左手を切り離して逃亡、瀕死の重傷を負う。顔を入れ替えるスタンド能力を持つエステティシャンの辻彩を脅迫して、逃亡の最中で捕まえた年頃・体格がほぼ同じ男「川尻浩作」の顔・指紋を自らと入れ替えさせた後、辻彩を爆殺。そのまま行方をくらまし、川尻浩作として生きることになり、彼の生活や筆跡を真似るなどして苦心しながら、川尻家の中に溶け込み暮らすようになる。しかし、川尻浩作に成り代わって数日が経ってから、元の浩作の息子・早人に不審感を抱かれ、自分が入れ替わっていることを感付かれる。通勤電車で居合わせた態度の悪いカップルを衝動的に爆殺、その瞬間を尾行していた早人にビデオ録画される。後にその事実を知ると、逆上して咄嗟に彼を殺してしまう。早人の殺害は、同じ時期に川尻家のことを調べ始めた岸辺露伴の疑いを強めることが確実であった。取り返しのつかない状況に絶望していたその時、ひとりでに動き出した「矢」に再び貫かれたことで、キラークイーン第三の爆弾「バイツァ・ダスト」が覚醒し、時間を爆破して巻き戻すことができるようになった。早人を殺害した事実をも新能力「バイツァ・ダスト」で消し去ることに成功した吉良は、その新能力で仗助ら一行を全滅が確定した“運命”にまで追い込む。だが、その“運命”そのものを味方にしたような凶悪な新能力を、“偶然”に賭けた早人の挑戦で破られ、自身のスタンド能力の最大の天敵・東方仗助と対峙、朝の出勤ラッシュ後の人気の消えた閑静な住宅地で最終決戦を行うことになる。一進一退の攻防の末、仗助をあと一歩の所まで追い込むも、騒ぎがおおきくなったために仗助の仲間らや町の人々まで集まり出してしまい、吉良が最も恐れていた“大衆の面前に晒される”という状況にまで追い詰められてしまう。救護に来た救急隊員の女性を媒体に再度バイツァ・ダストを発動し、この状況が起こる前までに時間を巻き戻しての逃亡を謀るが、康一と承太郎の攻撃により阻止され、救急車の後輪に顔を轢かれて事故死扱いで絶命してしまう(「スタープラチナ・ザ・ワールド」により時が止まった状態で殴り飛ばされたため、バックしていた救急車の隊員たちが吉良に気づくのに遅れたことが原因となった)。この際に地面とタイヤにはさまれて顔の皮膚が剥ぎ取られてしまい、直前に自ら吉良と名乗っていたことと、歯型までは入れ替えていなかったことから、死体の歯形の照合によって、事故死した死体は吉良吉影として処理され、成り代わっていた「川尻浩作」は後に行方不明として処理された。死後、その魂は「ふり向いてはいけない小道」にたどり着き幽霊となった杉本鈴美とその愛犬アーノルドに遭遇。鈴美によって自分が死亡した経緯を見せられるが「幽霊として生活する方が生きてるよりは自分の求めている“安心した生活”があるかもしれない」と考えを改める。そして杉本を「振り向いたらどうなるか見てみたい」として無理やり振り向かせようとするが彼女とアーノルドの奇策によって自身が振り向かされ、小道に宿る未知の力によって、スタンドもろとも「安心なんて無いところ」へ引きずりこまれていった。スタンド能力と生前の記憶の一部以外を失った幽霊として登場する。女性に対する異常性癖、数字への執着は解消されたものの平穏を望む性格は生前と変わっておらず、心の平穏を求めて仕事(殺し屋)を行う。しかし「殺人に用いる凶器は現地調達しなければならない」「住人のいる空間に入るには(ドアやその一部を開けてもらう、入室を許可するセリフを言わせるなど)相手の『魂の許可』を得なくてはならない」「生者に触れられると身体がちぎれてしまう」など制約が多く、思うように依頼を遂行できないことに苛立ちを感じている。そんな中、依頼主の尼僧から幽霊屋敷ならぬ「屋敷の幽霊」に住む者の殺害を命じられ、S市杜王区を訪れる。依頼先の路地にあったのはまさしく家屋そのものや家財道具の全てが「幽霊」として存在する「屋敷の幽霊」であり、凶器さえも通常の物体と違って何らの制約なしに自由に持ち歩けることから、吉良は「宝の山」と狂喜する。しかし、屋敷に仕掛けられた幽霊ではない謎の存在に襲撃を受け、かろうじて屋敷から脱出できたものの左腕を失ってしまう。依頼内容に不審なものを感じた吉良は、幽霊の銃と銃弾を片手に依頼内容の調査を行うことにした。故人。29歳で船医を務めていた。ナルシストであり自身の美しい手に異常に執着している。棚にグリーンピースやわさびなど緑色の食品を陳列している。Part4同様、切った爪をビンに保存する習慣がある。物語開始前に壁の目の下で心筋梗塞で死亡する。東方家に存在する家系図によれば、第7部の主人公である ジョニィ・ジョースターの後裔であり、東方家とも遠い縁戚関係にある人物である。スタンド能力はキラークイーン、名前、容姿もPart4同じであり、第二の爆弾シアーハートアタックを使用していたが、虹村京によると触れると爆発するしゃぼん玉を放つ能力を持っていたとされている。ラッシュの掛け声は「WRYYYYY」。【破壊力 - A / スピード - B / 射程距離 - D / 持続力 - B / 精密動作性 - B / 成長性 - A】吉良の快楽殺人の証拠隠滅と“平穏な生活”を守るために生まれた爆弾に関する能力をもつスタンド。手で触れたあらゆる物を爆弾に変えることができる。両手の人差し指の側面には起爆用のスイッチがある。猫のような顔を持つ人型のスタンドで、ベルトのバックルをはじめ、身体の各部にドクロの紋章がある。近距離パワー型のスタンドで、エコーズACT3のラッシュ攻撃を容易くすべて防ぎきるスピードと、クレイジー・ダイヤモンドと渡り合うほどのパワーを誇る。作中「矢」によって更なる進化を遂げるが、シリーズ中進化したスタンドの中で唯一外見が変化していない。その手で触れられただけで勝敗が決してしまう能力(後述)を持つため、その手に触れられずにキラークイーンの攻撃を捌ききれるだけの最高位のスピードと精密性を備えた近距離パワー型スタンド(クレイジー・ダイヤモンドやスタープラチナ)、もしくはザ・ハンドのように爆弾に触れずに爆風や爆圧に対処できるスタンドでなければ、まともな戦闘すら困難。荒木はシンプルなデザインで気に入っているが、爆弾の能力はやろうと思えば何でもできてしまうので扱いが難しかったと語ってる。なお『オールスターバトル』の北米版では、スタンド名が"Deadly Queen"(デッドリークイーン)と改名されている。名前の由来は姓の「吉良」は英語の「KILLER(殺人者)」から。名の「吉影」は『ジョジョ』のように荒木が頭文字を揃えることを好んでいたことと、「『吉』で合わせたら覚えやすいかな」という発想から決まったという。スタンド名の由来はそれぞれクイーンの楽曲「キラー・クイーン」、「シアー・ハート・アタック」、「アナザー・ワン・バイツ・ザ・ダスト」(邦題「地獄へ道づれ」)から。
出典:wikipedia
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