ポジティブフィードバック(、正帰還)は、出力の一部を帰還回路を通し入力に加算する制御系のことである。出力の解が拡散することから非安定平衡となる。生体系においても同様のシステムが存在する。増幅回路において用いられると、出力を同相のまま入力戻す(帰還する)ことになる。入力と出力の時間差のために、発振回路となる。差動増幅回路を応用したコンパレータに用いるとシュミットトリガとなる。また、出力を逆位相で出力に戻すことをネガティブフィードバック(負帰還)と呼ぶ。ポジティブフィードバックを含む制御系を非安定平衡、ネガティブフィードバックを含む制御系を安定平衡と呼ぶ。ポジティブフィードバックの例として、ポジティブフィードバック機構は生命現象で数多く観察されており、たとえば遺伝子ネットワーク内の遺伝子発現制御、免疫系関連細胞と抗原の相互作用、あるいは生態系において社会性を有する個体群の繁殖等では、ポジティブフィードバックが重要な役割を演じている。遺伝子ネットワーク内の遺伝子発現制御では、ポジティブフィードバック機構が遺伝子ネットワークのオンオフスイッチとして機能を付加することが知られている。ポジティブ・フィードバックは、もともとの工学的な用法を踏まえると、(1)の意味で用いるほうが正確であるが、一般に(2)の定義で用いられることが多い。例えば、「期待以上にがんばった」「給与を大幅に上げよう」などである。(2)の意味でのポジティブ・フィードバックは、和やかな雰囲気で行われることが多く、また摩擦も生まれにくい。一方で、往々にして意欲や能力のさらなる向上につながらない場合も多いため、伝え方の工夫が求められる。 ミュルダールの累積的因果関係論とは、全ての要因は相互に関係していて、要因と要因が互いに影響し合い、変化の度合いがますます強まるような状況を解き明かす考え方のことである。現代のシステム理論では、ポジティブ・フィードバックと呼ばれる仕組みである。また、近年のクルーグマンに代表される収穫逓増の経済学の源流にも連なる。ミュルダールの累積的因果関係論は『アメリカのジレンマ』で本格的に提示されたが、彼の初期の理論にもその萌芽が見られる。そうした点で、ミュルダールの累積的因果関係論の先駆性は大いに評価され得る。
出典:wikipedia
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