野村 哲也(のむら てつや、1970年10月8日 - )は、日本のゲームクリエイター、イラストレーター、アニメーション監督。スタッフからの呼び名は「哲さん」「哲(植松伸夫から)」など。スクウェア・エニックスの主要クリエイターの一人。高知県出身。スクウェア・エニックス第1制作部(元第1開発事業部)所属。高知県立岡豊高等学校を卒業後、18歳で上京してデザイン系専門学校で広告デザインを学ぶ。そこを卒業後、1991年4月16日にスクウェア(現スクウェア・エニックス)に入社し、『ファイナルファンタジーIV』のデバッグが同社での初仕事となる。その後、『ファイナルファンタジーVI』の企画会議において、平行して考えていたキャラクターの設定とイラストが坂口博信の目に留まり、同作のキャラクターのデフォルメデザインの原画を担当することになる。『ファイナルファンタジーVII』ではキャラクターデザインを担当したほか、ストーリーやバトルシステムについても発案している。『キングダム ハーツ』では初のディレクターを担当したほか、キャラクターデザインも担当している。小さい頃は家にファミリーコンピュータがなく、よく自分ですごろくを作って遊んだという。一人で遊ぶ事が多かった事から、スケッチブックに絵を描いて遊んでいた事が、自身の絵を描く事の原点ではないかと回想している。高校時代は絵画的・写実的な絵よりも、キャラクター・空想的なイラストを好んで描いていた事から、美術教師に天野喜孝の絵を見せられてその方向性に影響を受ける。その後、就職活動の際にスクウェアの求人広告で天野の絵を目撃し、運命的なものを感じてスクウェアへの入社を決めたと語っている。好きな漫画家には、自身の方向性を変えた影響を込めて上條淳士を挙げており、最初に好きになったキャラクターには松本零士の『銀河鉄道999』のメーテル、『宇宙戦艦ヤマト』の森雪の名前を挙げている。以前はヘビースモーカーを自認していたが、現在は減煙に成功している。また、大のコーラ好きで、レッド・エンタテインメントの広井王子と並んでコーラ好きのゲームクリエイターとして知られている。好きな食べ物はご飯。嫌いな食べ物はしいたけと肉。特に肉は口に入れるだけでダメで、理由としてはベジタリアン等の思想的なものではなく、単に子供の頃から魚中心の食生活だったために舌が受け付けないからとのこと。それとは別に、『ファイナルファンタジーVIII』の主人公スコールのレザージャケットをグッズとして実際に制作する企画で、襟のファーの素材サンプルとして取り寄せたコヨーテの一枚革(耳や顔、手足の形がそのまま付いていた)にショックを受け、フェイクファーを使用することに切り替えたと言う逸話もある。2007年2月6日に放送された『笑っていいとも!』の「テレフォンショッキング」において、出演した宇多田ヒカルに宛てた野村(キングダム ハーツ開発一同代表として)からの電報が読まれた。このような場でゲーム製作者の電報が読まれることは珍しい。それを聞いた宇多田は、「野村さんまだ独身なのかな…」と呟いていた。造形作家の竹谷隆之、ゲーム作家の小島秀夫、新川洋司との交流が深く、小島にはネットラジオのゲストに招待されたり、「大乱闘スマッシュブラザーズシリーズ」へのFFキャラ参戦を促されることもあった(同タイトルへの参戦条件は任天堂ハードのタイトルに一度でも登場し、貢献している事なので、ゲームボーイアドバンスの『キングダム ハーツ チェイン オブ メモリーズ』に登場したクラウド、スコール等のFFキャラには一応の参加権がある事にはなるが、野村自身も冗談めかして「僅かに〈任天堂ハードに〉出てはいました」と答えていた)。ちなみにクラウドの参戦は2015年に実現している。ニンテンドーDSに対しては発表当時から操作性がユーザーに受け入れられるか懐疑的であったらしく、プロデューサーとして関わっている『すばらしきこのせかい』発表時も、インタビューにはその旨をコメントしていた。自身が主導となって開発に携わった事のない、任天堂のゲームハードへの参入をインタビュアーに問われた際には、「自分は義理や恩を大事にしようと考えている人間」とSCEとの関係の強さを強調した上で、任天堂社に対する印象には「ソフトのレベルが総じて高く、ハズレが無い会社」と答えている。影響を受けたゲーム作品には、任天堂の『スーパーマリオ64』を挙げており『キングダム ハーツ』の発想の原点となっている事も明かしている。また、ユーザーとして最も遊び込んでいるゲームはバンダイナムコゲームスの「鉄拳シリーズ」で、シリーズ新作が発売される度に全キャラでクリアするまでやり込むとのこと。鎧やドレスなどに加えロックスターのようなモノトーンの服装や、90年代半ばから流行の兆しを見せていたクロムハーツ等のシルバーアクセサリーが取り入れられ、大きく分けてファンタジー的な衣装にベルトやチャックを付け足す場合と、現実のアパレルにカスタマイズを加えた方向性の二種類のデザインパターンが見て取れる。近年は担当ゲームが現実指向のため後者のコスチュームが主流であり、コラボレーション等も活発。『ファイナルファンタジーVII解体真書』(エンターブレイン〈当時アスキー〉刊)のインタビューにて、「エアリス殺しましょう、ティファ出しましょう」という発言をしたとされているが、ゲーム情報誌『ゲームウォーカー』の連載コラム「野村哲也の俺風味 ぶらりスクウェア紀行」によると、この表現は編集側の意訳であり、本人の意図した発言ではないという。また2000年発行のインタビュー集『ゲーム・マエストロ』には、「FF開発陣のヒール(悪役)に徹しようと思っている」という発言もあり、一部ファンとの対立を自覚している面を見せた。失敗した時を恐れない性格と語っており、「FFVIIAC」企画当時もどんな続編にしてもファンから批判されるだろうと恐れ誰も先導したがらなかったが、「ヒールといえば俺だろう(笑)」と手をあげた事で動き始めた事を語っている。RPGデザイナーでは珍しく、他のクリエイターのように既存のファンタジー作品のバックホーンをあまり引用しない(例えば同社の「ドラゴンクエストシリーズ」であれば、近年は中世イタリア衣装の引用が目立つ)作風が特徴的である。また、設定画のキャラクターに漢字交じりの日本語文のマーキングをつけることが多く、「常連」(FF7・ベヒーモス)、「ラスボス魂」(FF7・リバース・セフィロス)、「一刀両断」(FF7・クラウドの武器)等が知られている。右利き。絵を描く時に邪魔になるので右手にはブレスレットや指輪等のアクセサリー類はいつも何もつけない。現在では絵を描く際に専門的な画材は使わず、シャープペンシルで自由帳サイズの紙にそのまま書いた物をスキャンしCGで彩色している。そのためかキャラクターの主線が近年はやや太めに書かれる事が多い。イラストレーターとしてはあまりに簡素な設備といえるが、同じスクウェアの植松伸夫が高度な音楽器具を使わず、メロディの作曲が最低限できれば十分と考えているように、ゲーム黎明期からの職人独自のワークスタイルがある(双方とも実際に商品化される際には、CGや打ち込みの専門家によるクリンナップが入るため)。基本的にキャラクターデザインは一発書きを原則としている。ただ時には一発でデザインがまとまらないキャラもおり、その場合は「解決方法はありませんので『これだ!』と思うまで描きます」とのこと。デザインに当たっては「怠惰な自分にとって心がけと言うほど立派なものはありません」と答えつつも、「自由で楽な気分でいることが大事じゃないか、と思います」「頑なにならず、ダラダラした方が意外と上手く行きます」という見解を示している。自らがデザインした中でお気に入りのキャラクターとしては、過去に『トロ・ステーション』のインタビューで以下の3人を挙げている。3人の共通点として、いずれも「一発でデザインがまとまらなかった」ことを挙げている。女性キャラクターで選ぶのは難しいとしながらも、「キングダム ハーツ シリーズ」キャラに限っての回答でカイリを挙げている。初のディレクター作品である『キングダム ハーツ』が、全世界で600万本以上の大ヒットを記録。数多くの賞を受賞する中、自身もこの作品での功績により、2002年度の「Game Developers Choice Awards」にてExcellence In Visual Arts賞を受賞した。2006年4月には、「ファミ通アワード」にて前作に続いて、ディレクターを務めた『キングダム ハーツII』が大賞を受賞し、自身も最優秀クリエイターに選ばれた。現在の仕事は、ゲーム制作に止まらず、ゲーム関連グッズのデザインや監修にも関わっている。2009年現在、「キングダム ハーツ シリーズ」は世界総出荷本数が1200万を記録するヒットシリーズとなっている。近年ではディレクターを担当する事が多く、ヴェネツィア国際映画祭に招待された『ファイナルファンタジーVII アドベントチルドレン』の影響もあり、『ファイナルファンタジーXIII』の仕掛け人に「野村哲也監督」という呼称でテレビで報道された。また、SONYの番組枠ではゲームクリエイター野村哲也として自身がプッシュされた『ファイナルファンタジーVII アドベントチルドレン コンプリート』のCMが流れるなど、広告塔として扱われている面もある。
出典:wikipedia
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