無限連鎖講(むげんれんさこう)とは、金品を払う参加者が無限に増加するという前提において、二人以上の倍率で増加する下位会員から徴収した金品を、上位会員に分配することで、その上位会員が自らが払った金品を上回る配当を受けることを目的とした団体のことである。無限連鎖講は人口が有限である以上、無制限に成長することが絶対的にあり得ないことから、日本では無限連鎖講の防止に関する法律で禁止されている。親会員から子・孫会員へと会員が無制限に、ねずみ算的に増殖していくシステムから、一般的にはネズミ講と呼ばれる。特定商取引に関する法律第33条で定義される販売形態に沿った連鎖販売取引は違法とは言えず、その意味ではネズミ講とは呼べない。また、マルチ商法、マルチまがい商法についても侮蔑的にネズミ講と呼ぶことがあるが、法的には一概に無限連鎖講とは言えない。他にはピラミッド商法という手法も存在している。何らかの団体に参加する参加者が、金品を上位会員に支払って、下位会員を募って金品を徴収し、その下位会員が更に会員を募り…として、徴収された金品は上に納められる際に、集めた会員の数に従って集まった金品がそれぞれの会員に配当の形で還元されるという仕組みを謳った物である。昨今ではなどの手口の巧妙化が見られ、社会現象としては流行に周期性を挙げる識者も多い。えてして巧妙化した手口を用いる団体では、加入することによって得られる特典ばかりを強調して、違法性が無いことを力説するが、それらの部分を除けば、やはり違法な無限連鎖以外の何物でも無いため、本筋の還元・分配システムの説明は等閑に、細部の特典を強調するなどの、顕著な共通項目があるようだ。基本的に、ネズミ講のネズミとはねずみ算のネズミであり、「祖→親→子→孫(以下略)」と代を重ねる毎に、参加者が指数的に増大するためにこう呼ばれる。例えば、新規加入者が会員5名を勧誘するネズミ講で計算するならば単純計算では、配当金額が出資金額よりも多くなるはずだが、実質的には無制限に下位会員が増えることはないため、出資金額を回収することは困難である。このような成長限界を「無限連鎖講の防止に関する法律」上では「破綻する」と表現される。この他にも、上記の巧妙化に拠る真意の隠蔽でネズミ講では無いと自称する物も後を絶たない。マネーゲームやニュービジネスなどを自称して、迷惑メールを送り付けてくる手合はこれらの団体によるものが多い。類似したものには、連鎖販売取引(「マルチ商法」ということも多い)がある。連鎖販売取引は、特定商取引法で厳しい規制があるものの違法なものではない。連鎖販売取引を行なう業者の中には、違法な無限連鎖講との差異を強調したり、悪徳商法のイメージが強いマルチ商法という言葉を嫌ってのことであろうが、組織の拡大に一定の制約(子会員の勧誘に制限を設けたり、活動地域を制約する等)を設け、これを「有限連鎖制度」と呼称したり、「有限連鎖制度」下での連鎖販売取引を「マルチ紛い商法」と呼称する場合もある(なお、「マルチ商法」、「マルチ紛い商法」という言葉は、人により定義が異なるかもしれないが、特定商取引法の下ではどちらもマルチ商法(連鎖販売取引)となる)。しかし、どう呼称しようと、企業の方針や販売行為に不慣れな各会員が様々な商品を扱う関係上で、等の傾向が強く、社会問題として取り沙汰されることもしばしばである。国際的にもネズミ講を法律で禁じている国は多いが、昨今ではインターネットの普及により、国際的な組織も多い。海外が本拠地であるから、日本国内で勧誘しても違法では無いと謳う団体もあるが、そうした事実は無いので、勧誘されても無視するか通報したほうが賢明である。なお、マルチ商法にも同様の問題があるが、参加者の多くは縁故知人を頼って新規加入者を探す。しかし勧誘者が加入者を搾取すると云う点は避け難い構図であるため、得てして人間関係に悪影響を及ぼしかねず、最悪の場合に友人関係の喪失や信頼関係の崩壊といった惨事を招くこともある。中には将来的な配当を夢見て、家族の名義で自腹を切って複数口応募する者まで居るが、まさにそのような末期的状況で、その出資分を回収できるだけの下位会員が新規で増えるとは考え難く、むしろ家族分の名義で支払った会費は、「盗人に追い銭」という言葉の示す通りの効果しか期待できない。日本ではとなっている1967年に同会発足。1971年に発足者の所得税法違反で摘発を受ける。後に同事件を重く見た国は1978年に“無限連鎖講の防止に関する法律”を制定した。1979年、テレビ局開設申請など、紆余曲折を経た後に同講の終了を宣言。同年、“無限連鎖講の防止に関する法律”が施行される。1989年に中高生の間で流行、小遣い銭稼ぎ感覚で参加者を募り、同種の行為が犯罪であることを知らない青少年を巻き込んで社会問題と成り、破綻。2001年にアメリカ合衆国オクラホマ州のスカイビズ社が、ウェブサイト1年間開設権付きウェブサイト作成ソフトウェアの代金110ドルで会員を募集、開設したウェブサイトへ人を集めさせ、ミーティングへ呼んで入会者が特定数出る毎にキャッシュバックを支払い、多く集める程キャッシュバックが高額に成るとしていた。解約は72時間以内とするクーリングオフ制度を無視(日本の特定商取引法の規定では20日)した契約などの問題点も多く、2003年にスカイビズ社が経営破綻に陥り、各会員は下位会員を募集するために購入したウェブサイト作成ソフトウェアの代金分や、自分の募集する予定の加入者の会員加入金として予め振り込んだ分だけ余計に損をしたことになる。破綻後、米国連邦取引委員会(FTC)が介入して2000万ドルを回収し、債権者への分配を行うなどして対応している。アルバニアでは1990年以降、市場経済化と国際社会への復帰が始まり、ECからの経済支援に拠り資本主義経済を謳歌し始めていた。またボスニア・ヘルツェゴビナ紛争に伴い武器や薬物の密売などの闇経済が拡大した。1990年代半ばから政府の黙認も受け、投資会社という形で全国的に流行し最盛期には10数社、国民の3分の1が投資するまでになった。しかし、ボスニア・ヘルツェゴビナ紛争の終結により配当原資となっていた武器貿易が行き詰まり、1997年に相次いで破綻した。出資者の多かった同国南部を中心に暴動となり、大統領の辞任などの混乱を招いた。国民の一部が横流しされた銃器を用いて内乱状態となり、現在でも同事件にまつわる国民の間の禍根は残っている。
出典:wikipedia
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