『魔王物語物語』(まおうものがたりものがたり、英題:"Demon King Chronicle")は、カタテマによって制作されたRPGツクールXP製のロールプレイングゲーム。略称は『まもも』。2007年8月19日にフリーウェアとして公開され、最新版は同年12月31日公開のver.1.11となっている。2009年2月26日発売のRPGツクールXP VALUE!版ではサンプルゲームの一つとして収録された。2013年にはPLAYISMによる英語訳版のダウンロード販売が開始されている。主人公のヒマリが「島」と呼ばれる地域を舞台に未完となっている『魔王物語』の結末を探すというストーリーのファンタジー作品である。住民の集まる洞窟「ネグラ」がゲーム進行の拠点となっており、プレイヤーは登場人物などから断片的に得られる情報を頼りに、ゲームの全体像を把握して行動範囲を広げてゆくことになる。後述する「ビンの数だけしか回復アイテム持てないシステム」や開始された戦闘からは逃れられないなどの制約もあって敵との戦闘は難易度が高く、「最初のダンジョンから敵に倒されて簡単に全滅してしまうこともあり得る」「よほど弱い敵との戦闘でない限り気が抜けない」とされ、公式ページにおいても「油断するともの凄い勢いで全滅」するとされている。なお鹿児島県において活動する演劇集団が、2012年10月7日に本作をもとにした演劇を上演している。また2014年9月18日にはPHP研究所より小説版『魔王物語物語』(ISBN 978-4-569-82058-3)が刊行されている。カタテマの主宰者であるてつは、本作について「超大作RPG」の制作という自身の夢を体現した作品であるとしており、「レトロRPG風システムの類型を自分なりに洗練すること」が目的の一つであったと述べている。「無駄を省いたシンプル&直感的なシステム」によって「フリーゲームらしいとっつきやすさと、一定の独自性を共存させたゲーム性」を目標とし、「わずらわしいデモシーンを排除しながらも、プレイしているうちに世界や背景が見えてくるゲーム」を目指したという。本作はRPGツクール2000製のゲームである『ネフェシエル』や『イストワール』の影響を受けているとされ、「広大な世界を歩いて読み解いていくという点」において特に『イストワール』を参考にしたとされる。そして「自分が不足だと思うものを削って、足りないと思うものを追加して、うまいこと全体を調和させたら、差別化されるところは自動的に差別化できるという思いを持っていた」という。一方で「同じツールで挑んでもただの劣化版ができるだけという確信」もあって「ツクールXPという武器を手に入れたことも大きい」としており、「複雑なシステムをプログラムで作れるようになっていたので、今までのデータを思い切って捨てて乗り換え」たと述べている。てつは自身の作品における「断片的なテキストによるストーリーテリング」はロマサガシリーズの影響が大きいとした上で、「自分で好きなところにいって好きな順番で物語を拾い集める」という手法はゲームであるからこそ可能な表現であると述べている。テキストファイルによってゲームの外部から情報を与えるという表現方法が本作においても用いられており、この手法はアンディー・メンテの作品においてレベルの数値などをテキスト出力していたことに着想を得たという。「ロマサガ」の攻略本や資料集によって「ゲームから一歩引いたところでテキストを読んで理解することに、独特の楽しさを体験した思い出」から、ゲーム外部にストーリーを出力するという手法によってこれを擬似的に再現したと述べている。ゲームデザインにおいては「レスポンスの良さやシンプルな操作性、気軽に始められること」を意識しており、本作においても「以前やられたところを突破する達成感が得られるのが理想的」であるため「死んでもすぐに再開できる環境」を確保し、「難易度は高いが再プレイが速くてストレスにならない」ように配慮したと述べている。本作は「RPGツクールを使用したシンプルなグラフィックスのRPGながらも傑作として名高い」とされ、「歯ごたえのある戦闘と自由度が高いマップ、断片的なテキストから読み解くストーリーといった個性により幅広い人気を獲得した」作品であるとされる。ベクターにおける「RPG」カテゴリーの人気ランキングにおいて本作は3位となっている。新着ソフトレビューでは、「ストーリー重視のRPGにありがちな“おつかいイベント”がないのもおもしろい」とした上で「この自由度の高さが『魔王物語物語』の最大の魅力といえる」と評されている。窓の杜のコーナー「週末ゲーム」では、「プレイヤーは常に自発的な行動を求められる」ために「少しずつ結末へと近づいていくのが醍醐味となっている」と評価されており、「自分の知恵と判断で物語を作り上げていくスタイルのRPGは、今では貴重な存在」であると評されている。また戦闘システムについて「パズル性とアクション性がほどよいさじ加減で効いている」と評され、趣向の凝らされた装備システムについても評価されている。ファミ通.comのコーナー「ツクールBlog」においても「自分で考え、自分で行動を起こす自由度の高さ」について評価されたほか、『魔王物語物語』という特異なタイトルについて「プレイヤーの興味を引くことに成功している」と評された。
出典:wikipedia
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