『ドラゴンスピリット』("DRAGON SPIRIT")は、「ロマンシング・シューティングゲーム」と銘打ってナムコ(後のバンダイナムコエンターテインメント)が作製したアーケードゲーム。1987年6月20日に稼動。マザーボードはシステムIを使用。後にブルードラゴンの移動速度が上げられるなどの変更を施されたニューバージョンが追加された。略称はドラスピ。ナムコより『ゼビウス』から5年ぶりに発表された対空と対地に別のボタンで攻撃する縦スクロールシューティングゲームである。当時のシューティングゲームとしては、ファンタジー的な世界観と、それまでは敵扱いだったドラゴンを自機として採用したことやライフ+自機ストック制などが斬新だった。続編として1989年にファミリーコンピュータ版として『ドラゴンスピリット 新たなる伝説(英題: ")』が、1990年12月に『ドラゴンセイバー』が登場。『ドラゴンセイバー』の隠しモードでのエンディングでは1987年7月の『ブレイザー』から『ドラゴンセイバー』までのリストが見られる。1回ダメージを受けただけではミスとならず、2回ないし3回(ディップスイッチで変更可能)ダメージを受けるとミスとなり、一定地点まで戻される(ライフは回復しない)。残機ストックが無くなるとゲームオーバー。ストックは得点で2回エクステンドがあり、更にアイテムによるエクステンドがある。全9エリアで構成されており、各エリアの最後でスクロールがストップしボスが現れる。エリア9の最後に登場するザウエルを倒すと、1978年に発表された『ジービー』から始まるナムコゲームの歴史が見られるエンディングが始まる。なお、このエンディング中に流れるナムコゲームの歴史には『スーパーゼビウス』のみが入っていない。ニューバージョンでの主な変更点は、ドラゴンの移動速度向上(各方向に25%アップ)、ゲーム開始時のステージセレクト追加、コンティニュー時のパワーアップ、エリア1序盤の削除である。いずれのボスも倒すのに時間をかけていると画面外から永久パターン防止キャラクター「デルターヴェルン」が次々と飛来する。アイテムによるパワーアップシステムがあり、卵によるパワーアップとそれ以外のパワーアップがある。卵は青玉・赤玉の2種類あり、地上に落ちている卵を破壊すると同色の卵が出現する。また白く点滅する敵を倒しても出てくる場合がある。青玉は、取るたびにブルードラゴンの首の数が1本増える(最大3本)。首の数に比例して攻撃力も増すが、首が3本になるとブルードラゴン自体の当たり判定が非常に大きくなってしまうため、2本に留めるプレイヤーも少なくない。赤玉は、1つ取るごとにゲージが増え、ゲージ3つにつき対空ショットの攻撃力が1段階上がる(最大+2段階)。1段階上がると攻撃力が初期状態の2倍となり、2段階上がると攻撃力4倍になるだけでなく敵を貫通するほか、左右方向の位置がブルードラゴンに合わせて移動するワインディング性能も持つようになる。2段階アップの状態は攻撃力が高い反面ブレス座標の同期が合わず、ブルードラゴンの至近距離、つまり口先に攻撃の当たり判定が無いので使い辛くプログラム上の欠陥となっている。卵以外のアイテムは白く点滅する敵を倒した時に出現する。パワーアップは、ファイアーブレスのようにダメージを受けるまで有効なものと、アースクエイクのように一時的に効果があるものがある。ダメージを受けると首の数・ショットの攻撃力は1段階下がり、卵以外のパワーアップは一部を除き失われる。以下にアイテムのリストを示す。「アムルゥ〜!」の声は、当時ナムコ社員だった人物に頼んでサンプリングしてもらったという逸話が残っている。エンディングにて、アリーシャがアムルに駆け寄るシーンで、まだ変身を解いていないブルードラゴンに対して「アムルゥ〜!」と叫んでいる。アリーシャが連れ去られてから、助けるためにアムルはブルードラゴンに変身している(オープニングデモ)ため、アリーシャはアムル=ブルードラゴンと知らないはずである。一部で声を出すのが早いとされていたが、電波新聞社「ドラゴンスピリットの本」のコミックにて以下のような会話で理由が説明されている。アムル「なぜブルードラゴンが私だとわかったのですか?」アリーシャ「あなたが来てくれると信じていましたから……」製作スタッフによる漫画小冊子が、ナムコ直営のゲームセンターで配布されたことがある。 本作で使用されたBGMは当時のプレイヤーからの評価が高く、ゲーム中の効果音の音量が小さいためBGMは聞き取りやすくなっている。開発時にソフトウェアテストスタッフとしてアルバイト勤務していた細江慎治(後の株式会社スーパースィープ代表取締役)は、この作品でのサウンド製作の成果が認められナムコに正社員登用された。ゲームプレイ中にハイスコアを更新している間は、そのプレイ中に敵を撃ったりアイテムを取るなどしてスコアを加算すると、それらの効果音のほかに別の効果音(サービスモード → サウンドテストのPSG NUMBER 06)が新たに加わる。ビクター音楽産業(現在のJVCケンウッド・ビクターエンタテインメント)より発売されたナムコ・ビデオ・ゲーム・グラフィティVol.2(VDR-5222)にBGMが収録された際、手違いによりチャンネルの左右が逆になって収録された。アーケード版のサービスモードのサウンドテストおよび、PSP版『ナムコミュージアム VOL.2』では未使用曲も含めて全てのBGMを聞くことができる。続編である『ドラゴンセイバー』においては、前作で製作され使用、または未使用の曲のいくつかがアレンジされて用いられた。更に隠しコマンドによってプレイ中のBGMを前作の『ドラゴンスピリット』のものに変更することも可能だった。またこれら『ドラゴンセイバー』で用いられた『ドラゴンスピリット』のBGMは、ビクター音楽産業(現在のJVCケンウッド・ビクターエンタテインメント)より発売された「ナムコ・ゲームサウンド・エクスプレス Vol.4(VICL-40014〜15)」に収録されている。ただし収録されているのは、『ドラゴンスピリット』のRound01〜Round06までのBGMと、エンディング曲、ネームエントリー曲のみ。また、収録曲順もゲームのラウンド順とは異なっている。エリア3のBGMは、PSP「リッジレーサーズ」の「Synthetic Life」のサビ部分に使われている。ゲーム誌「ファミコン通信」のクロスレビューでは8・8・9・7の合計32点(満40点)でゴールド殿堂を獲得、「マル勝PCエンジン」では7・7・7・8の合計29点、「PC Engine FAN」の読者投票による「ゲーム通信簿」での評価は以下の通りとなっており、23.71点(満30点)となっている。また、この得点はPCエンジン全ソフトの中で58位(485本中、1993年時点)となっている。同雑誌1993年10月号特別付録の「PCエンジンオールカタログ'93」では「業務用に比べ、エリア数が減っていることや、オープニングがなくなっていることが不評をかったが、移植は良好。シューティングを苦手にしている人でも、楽しめる難易度だ」と紹介されている。ゲーム誌「ファミコン通信」のクロスレビューでは7・6・8・5の合計26点(満40点)、ゲーム誌「ファミリーコンピュータMagazine」の読者投票による「ゲーム通信簿」での評価は以下の通りとなっており、20.69点(満30点)となっている。
出典:wikipedia
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