『牙の時代』(きばのじだい)は、小松左京によるSF小説。小松左京による書き下ろしの小説であったが、後に佐多みさきによって漫画化される。漫画版の初出は『コミックギャング』(双葉社)の1971年5月号。凶暴となった(当時ならば「なりつつある」)現在の社会の異常性を暗喩した作品となっている。他の小松左京の作品と同様、前半は謎や異常への伏線となっているが、後半で仮説こそ出てくるものの、その仮説が検証されることもなく、異常の急速な広がりを見せる。体調は悪くは無いが、妙に苛立ちを覚える大杉は、気分転換に山奥へと釣りに来ていた。その途中釣り上げた魚(ヤマメ)に奇妙な感覚を覚えた大杉は、それを殺してしまう。大杉は、妻の知子ともに山を降りようとするが、大男に襲われそうになってしまう。大杉は、混乱していたが、かつての知り合いである野田に会い、その冷静な野田により適切な判断が下される。野田はその山の調査を開始するが、それまでも大男に困っていたその村の村人たちによる山狩りも始まっていた。野田は、その山で1日ほどしか経たずに白骨化した奇妙な死体とその中から出てきた虫(スズメバチ)を見つけ、すぐにその山から下りるように指示する。そのときすでに異常は始まっていた。その山にいた魚や虫は人間を殺そうとし、大杉がその山にいた頃、大杉の家の飼い犬も留守番をしていた大杉の姪に噛み付き、そして、その犬も大雨の中鰻によって殺された。局地戦争・内乱…暴動・殺人…人間すらも凶暴化していた。野田は、そんな異常に対しての1つの仮説を大杉に話す。「染色体の異常とそれによる生物の巨大化と凶暴化、新たな大進化(退化)の仕組み。種社会は安定を止め、新種の排除を不可能としてしまう。」だが、そんな野田の仮説を聞いていたのは、ただ1匹の凶暴化した人間であった。
出典:wikipedia
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