『OK コンピューター』は、イギリスのロックバンド、レディオヘッドのスタジオ・アルバム。音楽的には、ほぼすべての曲ではエレクトリックギターやピアノ/シンセサイザー、ベース、ドラム、ストリングスまたはそれらのサウンドの加工によって音像を構築しており、ラップトップやハードディスクプリセットなどの本格的なコンピューターサウンドは次作『Kid A』とは違い、一部を除いてほとんど使われていない。3作のリカット・シングルのみならず、「No Surprises - Running From Demons(JP)」や「エアバッグ/How Am I Driving(US)」など、各国限定のEPもいくつかリリースされた。無理なツアーやプロモーションのおかげで難産だった前作『ザ・ベンズ』の二の舞を避けるため、EMIは制作権限の多くをバンドに譲り、アルバムはナイジェル・ゴッドリッチ&バンドのセルフ・プロデュースという形で、バンド自身が改築したキャンド・アプローズ(拍手喝采の缶詰の意)スタジオと、借用した大邸宅セント・キャリンズ・コートの2か所で制作された(メンバーによれば、「トイレすらない場所とトイレが7つもある場所で作った」)。トムの頭の中には、大々的にアルバム制作に取り掛かる以前から、今作に対する凝り固まったいくつかのアイデアがあったという。特にアルバム全体を貫く歌詞の象徴的な論旨については、アルバム制作時点から完成まで大きな路線変更はなかったとされる。逆に音楽的な面では二転三転し、制作半ばにおいて「いわゆる商品になるレベルにはとっくに達していたが、そこから三分の二近くをぶち壊して再構成することになった」(同/ナイジェルの証言)という。また、「ナイジェルがミキサーの前でいろんなパラメータをいじくって、トムがそれに対して偏執的に質問をぶつけているんだ。そしてある瞬間で「これだ、今の音だ」ということになるわけさ。傍から見ていると笑える光景だよ」「OK コンピューターは、素晴らしい土台の上にアクシデントを詰めて一時間にパックしたもの」という発言に裏付けされるように、ゴールを決めてそこに接近していくというよりも、ある種の実験性を伴って作品の制作が進められた。この時期に制作されたデモ音源は、数多くのアウトテイクとなり、ほとんどは何度もライブで演奏されつつ、大きくリアレンジされたり歌詞が全く変わったり、時にはタイトル以外全てが変わったりなどして、以降のアルバムに収録され続けている。制作開始から1年弱で完成したこの作品に、メンバーは大満足したという。しかし、アルバムが大ヒットを狙った大衆に分かりやすいコマーシャルなものではなかったことに対し、主に一部の契約レーベル関係から非難の声が上がった。このような動きに対して、メンバーは自信を幾分喪失したという。トムはに次のように語った。レディオヘッドの世界的な出世作となった。発売直後のメディア/プレスの評価自体は軒並み高く、イギリスのアルバムチャート初登場1位となり、その年の年間チャート8位を記録した。アメリカのアルバムチャートでは初登場21位を記録し、自己ベストを更新。その後は圏外へと下がって行ったものの、年明けには100位以内に復帰し、最終的には発売からちょうど1年後にビルボード37位まで再浮上するなど、前作以上のロングセラーとなった。驚異的なロングセールスの要因として、1997年のグラストンベリー・フェスティバルにおいて初めてフェスのトリを務めたことである。その圧倒的な評判で、後年のランキングなどでもこのライブはよく上位にランクインする。しかし本人たちは、諸々の事情で、心から楽しめた公演ではないと明かしている。2005年にチャンネル4が行なった「偉大なアルバム・トップ100」視聴者投票では1位を記録。ローリングストーン誌が選ぶオールタイム・ベストアルバム500(大規模なアンケートで選出)では162位(2011年現在まで活動している90年代以降のバンドのアルバムとしては、『ザ・ベンズ』に続いて2位)。世界中で850万枚以上を売り上げ、現在も更新中。イギリスではトリプル・プラチナ、アメリカではダブル・プラチナに認定されている。結果的に、少なくともセールス的には、メンバーの心配は杞憂に終わった。作詞/作曲は全てトム・ヨーク、ジョニー・グリーンウッド、フィル・セルウェイ、エド・オブライエン、コリン・グリーンウッド
出典:wikipedia
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