パジェロ("PAJERO" )は、三菱自動車工業が製造・販売するオフロードSUVである。RVブームと呼ばれた1990年代に販売台数を大きく伸ばし、日本での四輪駆動車の代名詞が同社の「ジープ」であったこともあり、「パジェロ」の呼称も世間で広く認知されるに至った。パジェロと一致して語られることの多い市販車無改造部門を含むダカール・ラリー(通称パリダカ、以下パリダカと表記)に数多く参戦し優勝を含む好成績を残しヨーロッパ圏での知名度も高い。また、デボネアやディグニティの販売が途絶えていた期間、国内におけるフラグシップモデルとして位置づけていた。全車種が岐阜県加茂郡坂祝町にある三菱の子会社のパジェロ製造で製造されている。人口が10,000人に満たない同町の税収の大半をパジェロ製造が占めている等、坂祝町が「パジェロの町」と言われる所以である。特産物としてパジェロが同町のウェブサイトで紹介されるほどであるパジェロの名前は小さな子どもでも知っており、大型の4WD車はひとくくりに「パジェロ」と覚えられてしまうほどであった。ラダーフレームや前後のサスペンションなどのシャシは、同社のフォルテ用がベースとして、フロントアクスルをエンジン重心よりも前に置いた前後軸重比50:50のフロントミッドシップ構成となっており、パジェロと同年に発売されたデリカスターワゴン4WDにも利用された。(フロントミッドシップ構成は歴代パジェロにも綿々と位置つけられている)ボディは、当初は4ナンバー登録のメタルトップバン及びキャンバストップのみで、後に5ナンバーのメタルトップワゴンが登場し、次いでホイールベースとボディーを延長してハイルーフ化されたロングが登場し、5ナンバー主体のラインナップとなった。ロングは3列目シートの居住性と乗降性を考慮したハイルーフであったが、より見栄えを重視したミッドルーフワゴンが追加され、これが販売の主力となって行った。当初は4D55型2.3 L 直列4気筒 SOHC ディーゼルエンジン(75ps)と同ターボ付き、G63B型2.0 L 直列4気筒 SOHC ガソリンエンジン(110ps)が搭載された。マイナーチェンジでG63B型2.0 L 直列4気筒 SOHC ガソリンターボ(145ps)が追加された。後半にはディーゼルターボが2.5 L へ拡大された4D56型(85ps/4,200 rpm、20.0 kg・m/2,000 rpm)へ変更となり、6G72型3.0L V型6気筒 SOHC 12バルブ(150ps)が登場した。最終的に、バンとロワグレード以外の4D56型はインタークーラーターボとなり(94ps/4,200 rpm)、2代目にも引き継がれた。サスペンションは、当初はフロントダブルウィッシュボーン + トーションバー・スプリング式独立懸架、リア半楕円リーフスプリング式車軸懸架が採用されていたが、後半はスーパースポーツとワゴン系のリアが3リンク + コイルスプリング式車軸懸架に変更された。フォルテ4WDやスターワゴン4WDと同様、トランスファーに副変速機を内蔵したパートタイム4WDが採用された。居住性、操縦安定性、動力性能がさらに高められ、世界初のスーパーセレクト4WDやマルチモードABSなどが採用され、走る・曲がる・止まる能力を高次元でバランスさせる、三菱の「オールホイールコントロール理念」が完成の域に到達した(『90年代国産車のすべて』三栄書房 43頁参照)。ロングボディ「ZR-S」をベースにした「リミテッドエディション」は、フロントグリル、ヘッドライトエクステンションのメッキ化、ドアアウターハンドル、ドアミラー、ホイールリップモールのカラーキー化、サイドステップの追加など、上級グレードであるエクシード系に準ずる外観にした。ショートボディ「VR-II」をベースにした、ヘッドライトエクステンション、ドアアウターハンドル、ドアミラーのメッキ化、スペアタイヤガーニッシュ、ホイールリップモールのカラーキー化、さらに、18インチ10本スポークアルミホイールを施し、木目調加飾とブラック内装を特別に組み合わせるなど、ロングボディの最上級グレード「スーパーエクシード」に相当するような内外観とする。ショートボディ「VR-I」に、要望の多かったヘッドライトエクステンション(メッキ)、フロントグリル、カラーキー化したドアアウターハンドル、ドアミラーといったアイテムをセットにして追加設定した。ショートボディ「VR-II」(ボディ色はレッドメタリック)をベースに、「チーム・レプソル三菱ラリーアート」のカラーリングをスポンサーロゴ(REPSOL、VALEO)やチームロゴ(MITSUBISHI MOTORS、RALLIART)などのマーキングフィルム(ステッカー)で再現した。また、マッドフラップ(レッド)、前後アルミ製スキッドプレートの装着やRALLIART社製ホイールセンターキャップをつけたダークグレー色のアルミホイ-ルの採用によって、同ラリーを1-2フィニッシュで制した『パジェロエボリューション』を彷彿とさせる外観を実現した。上級グレードのロングボディ「エクシード」をベースに、7インチワイドディスプレイHDDナビゲーション(MMCS)と、三菱車としては初めて地上デジタルTVチューナー(三菱電機製)を標準装備した。また、フロントグリル、ボディ下部、スペアタイヤガーニッシュなどの外観パーツをボディカラーと同色化することで、SUVでありながら都会的で洗練された外観を実現する。パジェロ エボリューション("PAJERO EVOLUTION"、通称:パジェロエボ)は、パリダカを筆頭とするクロスカントリーラリー参戦のために開発されたマシンである。本稿では便宜上市販されたパジェロエボを「初代」、パリダカ専用で市販されない現行のパジェロエボを「2代目」とし、以後大きくモデルチェンジした新バージョンが登場した場合は「○代目」として区別する。E-V55W型「PAJERO」は、チリ・アルゼンチン地方南部パタゴニア地方に生息するヤマネコのパジェロキャット(またはパンパスキャット、コロコロ)からとったもので、野性味と美しさを調和させる願いが込められている。なお、イギリス向けは「SHOGUN」(将軍)、また、スペイン語圏ではPAJEROという名が「自慰をする人」を連想させるため「Montero」(猟師)の車名で発売されている。「EVOLUTION」は、英語で「発展」を意味する。「Racing」は、競馬、競走、ボート競走、競走(用)の、競馬(用)の、競走に参加する(人々の)を主に意味する。「LANCER」は、英語でランス(騎槍)を持った騎士、つまり「槍騎兵」という意味。
出典:wikipedia
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