筋電計(きんでんけい)(electromyograph - EMG)とは、筋電図(electromyogram - EMG)を測定、表示、計測、(解析)する、検査装置である。筋電図検査(electromyography - EMG)とは、神経から筋にかけての疾患の有無を調べる生理学的検査のひとつである。一般に、刺激電極と、測定電極(関電極)、不関電極(基準電位用、いわゆるアース)を持ち、電気刺激装置と、オペアンプ等による信号増幅器、表示、記録部を持つ。古い機械は、移動するロール紙の上をペンが左右に動くアナログ式であるが、20世紀末からは、ADコンバータを通し、得られた信号を電子計算機を用い、表示処理だけではなく、解析機能を持つ装置が主流となって来ている。一般的な使用方法としては、手足に分布する神経(末梢神経)の働きを調べる。弱い電気で神経を興奮させ、手足を動かす。電極の入った細い針を筋肉に直接刺して、力を入れたり、抜いたりして筋肉の状態を調べる。診断のため、いろいろな筋肉を調べるが、何ヵ所になるかは症状により違ってくる。主に付随運動を客観的に評価するために用いる。刺入時の異常としてはミオトニー放電と複合反復放電が知られている。ミオトニー放電は急降下爆撃音を特徴とする所見である。刺入時放電が長く持続するもので、単一運動単位が毎秒100回以上もの高頻度で自発放電を続け、次第に振幅と頻度を減少させる。先天性ミオトニアや筋緊張性ジストロフィーで認められる。慢性脱神経時にも認められることがある。発火頻度、振幅に増減なく一定の発火頻度、振幅が持続し、波形も一定している。急に始まり、急に終わるのが特徴である。振幅は50μV~1mV、持続時間は50~100msecで一群の筋が同期して発火しているものと考えられている。偽ミオトニー放電ともいう。ヘリコプターの音、機関銃の音と形容されることが多い。陽性相からはじまる2~3相からなる波形であり、通常振幅は1mV以下でMUPよりも小さい。発火のパターンは規則的であるが。発火頻度は15Hz程度である。不規則な線維自発電位というものも提唱されているが、規則的な線維自発電位とは別の機序によるものと考えられている。急な陽性相とそれに続く緩徐な陰性波からなる波形で持続はおよそ100msecとなる。発火パターンは規則的であり、発火頻度は15Hz以下である。振幅が1mV以上あることから神経束由来と考えられている。不規則な出現をする。同一の運動単位が反復放電したり、多数の運動単位が同時に放電するときに生じる。群化した放電である。手根管症候群などで認められる。高頻度のMUP発射が突然認められ、突然終了する。極めて高頻度のMUP発射が認められ徐々に振幅が減少していく。最大収縮時は干渉波の形成をみる。振幅は神経再支配により大きくなることもある。干渉波ではなく運動単位が観察しやすい程度の力を入れた状態で行う。針の位置が発火点より遠い場合が殆どであるが、短持続時間、多相性、低振幅はミオパチーのMUPに特徴的な所見である。いくつかのMUPが組み合わさって多相化するのではなく運動単位が多相化すると多相性電位となる。そのため規則的な発火となる。最弱収縮から複数のMUPが同時発火することであり、ミオパチーに特徴的な所見である。弱い収縮に対して不釣り合いにたくさんのMUPが出現する場合や、正常より弱い収縮で完全干渉パターンとなること。
出典:wikipedia
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