機関砲(きかんほう、)は、機関銃の銃弾より口径が大きい砲弾を連射することを目的とした砲。機関砲の定義・機関銃との区別は、国や時代によって、あるいは軍種によっても異なる。各国軍の一例としては下記となっている。一般に、口径12.7mm以下の機関銃弾では、弾頭が信管と炸薬を内蔵するには小さすぎ、榴弾が用意されないが、口径20mmを境に榴弾が用意されるようになる。この事が機関銃と機関砲の区別を有用なものにしているといえる。また、航空機からの射撃、または航空機を射撃する場合の射撃機会の短さを補うために、発射速度を向上させたものを航空機関砲、高射機関砲(対空機関砲)と呼ぶこともある。18世紀初頭にロンドンのによって発明されたPuckleは、近代的な機関砲の前身である。これは、三脚に装荷された単砲身で最大9個の薬室がシリンダー内にあった。後部に備えられたクランクでシリンダーを回転する事によって砲身と薬室を合わせる。従来平均的な兵士が扱うことができたフリントロック式マスケット銃よりも遥かに発射頻度が高い能力を備えていたにも関わらず、イギリスの軍部や潜在的投資家達の間で大きな関心を集める事ができず失敗した。この銃や類似の歴史的な兵器は、や機械的な機関銃の前身ともいえるかもしれない。初期の連発式兵器は、整備や修理の困難さのような技術的限界と同様に興味を集める機会に恵まれず、普及には至らずほとんどが失敗した。19世紀に自己完結型のプライマーと無煙火薬が開発されるまでは連発式の兵器が実用化される事はなかった。これら全ての発明を採用した最初の近代的な機関砲は、"ポンポン砲"としても知られるイギリスのQF 1ポンド砲である。これは、実質的には最初の完全自動式機関銃であるマキシム機関銃の拡大版で、発射時に引き金を保持する以外の外部からの操作は必要なかった。"ポンポン砲"は、1ポンドの火薬が満たされた砲弾を毎分200発以上発射する能力を備え、これは、従来の大砲よりも遥かに発射頻度が速く、歩兵のライフル銃よりも遥かに長い射程と火力を備えていた。第一次世界大戦中、機関砲は主に塹壕内で対空砲として使用された。イギリスが使用した"ポンポン砲"は、ロンドンを空爆した、ドイツのツェッペリン飛行船に対抗する防空の一環を担ったが、砲弾は貫通しなかったり、ツェッペリン飛行船のやわらかい外皮に接触時に爆発したとみられ、戦果は乏しかった。航空機での試験的な使用は限定的な成功を収めた。より優れたQF 2ポンド艦載砲が対空と艦艇による海上封鎖のため、対戦中期に開発された。機関砲は、第二次世界大戦中大量に配備された。戦間期に航空機は複葉機から単葉機へ転換された。羽布張りに代わり、合金が航空機の被覆に使用され、操縦席はガラスで覆われた。その後の速度と耐久性の向上により、窓を攻撃に使用する機会は激減した。重い対空機関砲は、低空を高速で飛行する航空機には追いつけなかった一方、機関銃は航空機を打ち落とすための射程と火力が常に不足していた。エリコンFF 20 mm 機関砲やボフォース 40mm機関砲のような兵器は、第二次大戦中に対空用途のみならず対地目標の攻撃においても両陣営で幅広く使用された。第二次大戦後、機関砲は地上、海上、航空用に配備が続けられた。一例として、M2ブラッドレー歩兵戦闘車に備えられた近代的な25mm M242 ブッシュマスター、改良型ボフォース 40mm対空機関砲、マウザー BK-27や、電動式20mm M61A1 ガトリング砲が挙げられる。同様に、対艦ミサイルや低空を飛行する航空機を破壊するために艦艇に備えられた近接防御システムも機関砲に関連付けられたもう一つの役割である。ガトリング砲(ただし、M134 ミニガンは、口径の関係から機関銃)、チェーンガンなどと呼ばれるものも機関砲の一種である。さらに、より大口径で自動給弾による(一般的な野戦砲に比べ)高速連射可能な、速射砲と呼ばれるもの(この場合、主に現代の艦載砲)もある。
出典:wikipedia
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