兵科色(へいかしょく)は、軍服において、着用する軍人が属する兵科を示すために用いられる色。軍服の服生地に原色が主に用いられていた時期には、上衣または上下の地色自体が兵科ごとに異なる場合と、生地色が軍種によって統一されている場合は、襟、肩章、袖口等に兵科色の布地が用いられている場合があった。20世紀に入り、軍服特に陸軍のそれにおいて、カモフラージュ効果の高いカーキ色等の地色、さらに迷彩模様が主流になるとともに、兵科色が用いられる面積も小さくなり、襟章、制帽や肩章の縁取り等に限定的に用いられるようになった。全体としては時代が下るごとに用いられなくなり、バッジその他の記章に代えられる傾向にある。大日本帝国陸軍は日中戦争後半・太平洋戦争時には完全に兵科を廃止していた。兵科シンボルではないが憲兵隊は「憲兵」と書かれた腕章をしていた。陸上自衛隊において普通科(歩兵部門)が赤色、特科(砲兵部門)が濃い黄色など旧軍に近いイメージカラーとする部門がある。一方で、機甲科(戦車・機械化歩兵部門)が旧軍の騎兵科の萌黄色から橙色(オレンジ)に変わっているなど、旧軍から世襲した科としなかった科に分かれている。警務隊も憲兵隊の黒ではなく藍色である。ドイツ民主共和国(東ドイツ)では、および国家保安省、などが有する軍事組織の制服に兵科色が使用された。国家人民軍では、肩章、襟章、および制帽の縁取り等に兵科色が配された。編成初期には制服や戦闘服の袖口などに施される2mm幅のタックにも兵科色が配されていたが、1960年代になるとこれらは簡略化され、地上軍では一様に白色のパイピングを施すようになった。また何れの機関でも将官用制服のズボンにと呼ばれる伝統的な装飾を施していたが、これも兵科色が配された。海軍の制服は諸外国と同様式のものだったが、沿岸警備部隊などでは陸軍様式の制服を着用しており、彼らにも兵科色が与えられた。
出典:wikipedia
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